「春の盾」とも称される古馬の伝統的なGI天皇賞・春(阪神・芝3200m。※例年は京都)が5月2日に行なわれる。今年も歴戦…

「春の盾」とも称される古馬の伝統的なGI天皇賞・春(阪神・芝3200m。※例年は京都)が5月2日に行なわれる。今年も歴戦の古馬が集い、長丁場における熾烈な争いが期待される。

 過去の結果を振り返ってみると、GIでは最長距離のレースということもあって、比較的荒れやすい傾向にある。ここ2年も、1番人気のフィエールマンが連覇を飾っているものの、2、3着には伏兵馬が突っ込んできて、3連単では好配当が生まれている。

 さらに歴史をさかのぼれば、2011年~2016までの6年間、3連単はすべて10万円超えの高配当をつけている。なかでも、2012年は14番人気のビートブラックが大金星を挙げて、3番人気のトーセンジョーダン、2番人気のウインバリアシオンが2、3着に入りながら、3連単では145万2520円という超高配当が飛び出した。

 ということで、天皇賞・春は穴狙いのファンにもチャンスは十分。今年は京都競馬場の改修工事によって、阪神競馬場で開催されるが、施行時期も、距離も変わらないため、今回も過去10年の結果を参考にして、今年のレースで波乱を起こしそうな伏兵馬をあぶり出してみたい。

 そうして、過去の結果を見てみると、いくつかの傾向やパターンがあることがわかった。そこで、ここでは"消去法"を採用して、穴馬候補を絞り込んでいきたい。

 ひとつ目は、過去10年で馬券圏内(3着以内)に入った馬はすべて、前走で重賞(海外も含む)を走っていた。つまり、前走が重賞でなかった馬、条件戦やオープン特別だった馬は外したい。

 ディアスティマ(牡4歳)、ディバインフォース(牡5歳)、メロディーレース(牝5歳)の3頭だ。

 さらにゴースト(せん5歳)も、前走でGII阪神大賞典(3月21日/阪神・芝3000m)に出走したものの、レース中に心房細動を発症し、最後の直線で競走を中止した。この一戦を度外視すると、その前はオープン特別の万葉S(1月5日/中京・芝3000m)ということになるので、ここでは消し、としたい。

 2つ目は、過去10年で馬券圏内に入った馬はすべて、重賞勝ち、あるいは重賞で連(2着以内)に絡んだ経験があった。

 今回のメンバーでは、ジャコマル(牡7歳)、シロニイ(牡7歳)、ナムラドノヴァン(牡6歳)には、そうした経験がなく、これら3頭も候補から外れる。

 3つ目は、過去10年で牝馬は馬券圏内に一度も入っていない、ということ。近年では、混合GIでも牝馬優勢の時代が続いているが、3200mという過酷なレースとなる春の盾では、牡馬のスタミナやパワーのほうが勝るのだろう。

 よって、人気が予想されるウインマリリン(牝4歳)とカレンブーケドール(牝5歳)がここで脱落となる。

 以上の条件をクリアしたのは、アリストテレス(牡4歳)、オセアグレイト(牡5歳)、オーソリティ(牡4歳)、ディープボンド(牡4歳)、マカヒキ(牡8歳)、メイショウテンゲン(牡5歳)、ユーキャンスマイル(牡6歳)、ワールドプレミア(牡5歳)の8頭となる。

 これらが、今回の天皇賞・春で好走しそうな面々となるが、ここで推奨するのは、あくまでも"穴馬"。となると、上位人気を争うことが予想されるアリストテレス、ディープボンド、ワールドプレミアの3頭は、あえて対象外としたい。

 残ったのは、5頭。ここで、改めて過去10年の結果をつぶさに見てみると、上位に食い込んでいる人気薄の多くが、前走でも好走していることがわかった。

 2011年に7番人気で勝ったヒルノダムール(前走=大阪杯1着)をはじめ、同年に5番人気で3着となったナムラクレセント(前走=阪神大賞典1着)、2013年に6番人気で3着と善戦したレッドカドー(前走=ドバイワールドC2着)、2014年に12番人気で3着に突っ込んできたホッコーブレーヴ(前走=日経賞2着)、2015年に7番人気で2着と好走したフェイムゲーム(前走=ダイヤモンドS1着)、さらに2017年に4番人気で2着に入ったシュヴァルグラン(前走=阪神大賞典2着)、2018年に4番人気で3着に入線したクリンチャー(前走=阪神大賞典3着)、2019年に6番人気で2着と奮闘したグローリーヴェイズ(前走=日経新春杯1着)、2020年に11番人気で2着と健闘したスティッフェリオ(前走=日経賞3着)、同年に4番人気で3着に来たミッキースワロー(前走=日経賞1着)らがいい例だ。

 残った5頭のうち、これらの例に当てはまるのは、オーソリティとユーキャンスマイル。この2頭を、今回の穴馬候補にオススメしたい。



天皇賞・春での一発が期待されるオーソリティ

 オーソリティは3歳時、クラシックには縁がなかったものの、GII青葉賞(東京・芝2400m)とGIIアルゼンチン共和国杯(東京・芝2500m)を制覇。年が明けて、前走のGIIIダイヤモンドS(2月20日/東京・芝3400m)では、勝ち馬とクビ差の2着に好走している。

 ユーキャンスマイルは、前走の阪神大賞典でディープボンドの2着と奮闘。一昨年のダイヤモンドS、昨年の阪神大賞典の覇者でもあり、長距離戦では抜群の安定感を誇る。しかも、一昨年の天皇賞・春が5着、昨年の天皇賞・春でも4着と、いずれも掲示板に載っている。

 2頭ともスタミナ、地力とも十分。一発の可能性を大いに秘めている。"荒れる"天皇賞・春。今年はこの2頭が高配当を運んでくるかもしれない。