ノルウェーリーグ優勝、そして得点王という肩書を引っさげてJリーグへとやってきた浦和レッズのFWキャスパー・ユンカー。加入…
ノルウェーリーグ優勝、そして得点王という肩書を引っさげてJリーグへとやってきた浦和レッズのFWキャスパー・ユンカー。加入後初めてメディアの取材に応じた。
ユンカーは、デンマークのラナースでキャリアをスタート。その後も、フレゼリシア、オーフス、ホーセンスと母国デンマークでプレーを続けると、2019年8月にスターベクへのレンタル移籍を経て、2020年1月からボデ/グリムトへと完全移籍した。
ボデ/グリムトでは、2020シーズンのエリテセリエン(ノルウェー1部)で25試合に出場し27ゴール11アシストを記録。リーグ得点王に輝く活躍を見せ、チームを初の1部優勝に導いていた。
浦和加入決定後はJリーグバブルで2週間の隔離生活を過ごし、26日についにチームへと合流。デビューが待たれるところだ。
そのユンカーはオンライン取材に応対。チームの街の印象については「初日から非常に良い印象を抱いている。チームもグループとしてまとまっていて、全員がハードワークしているとても良い印象だ」とコメント。浦和の街については「街も少し見て良い印象だが、コロナの影響でたくさん外に出られないが良い場所だと思う。スタジアムでファンの方も見たが、今は4000人ぐらい。それでも、凄くチームの後押しとなるような大きな応援をしていたと思う」と語り、チームだけでなく街やファンへも良い印象を持っていることを明かした。
浦和のサポーターについては「知っていた」と加入前に知っていたとし、「浦和レッズのファンの話は聞いていた。あとは、日本に来る前に映像で浦和レッズのチャントを聞いていて、とても有名な応援だと感じた」とコメント。現在は声を出しての応援ができない状況だが、サポーターの熱さについては理解しているようだ。
◆「常にアジアでサッカーをプレーしたいと思っていた」
©︎URAWA REDS
前述の通り、ボデ/グリムトでは昨シーズン得点王に輝いている。自身のプレーについては「自分の強みはスピードとボックス内のポジショニング。そして左足のシュートも得意としている」とコメント。「点を取るだけでなくアシストもできるので、点を取りながら、アシストしながらチームに貢献したいと思う」と語り、ゴールはもちろんのこと、チャンスメイクでも貢献したいと語った。
また「たくさん動くが攻撃のフィニッシュのところではボックス内にいたい」と語り、「引いて間のスペースも使えるが、監督の戦術に合わせていきたい」と、監督の指示に合わせていきたいと語った。
ユンカーは昨シーズンのリーグ戦が終わってすでに4カ月が経過。現在のコンディションについては「ノルウェーのシーズンは12月に終わったが、かなりハードなプレシーズンのキャンプをやっていたのでコンディションは良い」とコメント。それでも「14日間の隔離があったので、ゴールのフィーリングなどは取り戻さないといけない」と語り「浦和でもハードなトレーニングをしていてコンディションは上がっている。選手なので早くピッチでプレーしたいが、そこは監督の判断となる」と語り、自身はピッチに早く立ちたいという願望を明かした。
ヨーロッパでのキャリアも続けられたユンカーだが、日本行きを選択。その理由については「常にアジアでサッカーをプレーしたいと思っていたが、その中でも日本はハイレベルだと思う。生活面でも非常に良い国だと思うし、アジアの中で一番良い国だ」とアジアでプレーしたい願望があったと明かし、「浦和もアジアで最も大きなクラブの1つ。ここに来られて嬉しい」と移籍の理由を明かした。また「冒険したいとも思っていたし、この国の文化にも触れられて、とても興奮している」と、日本に来れたことを喜んでいるようだった。
そもそもアジアでプレーしたいと考えていた理由は「自分はサッカー選手であることを幸運だと思っている。サッカーが違う文化に連れて行ってくれて、いろいろなところに旅もできる。ヨーロッパ人で年をととて日本に住んだ経験があるという人は多くない。自分が人間としても成長できると思っている」とコメント。「もちろんサッカーもエキサイティングで自分に合っていると思っている」と語り、普段触れない文化に触れながらサッカーをすることで成長できると考え、アジアでのプレーを望んでいたと明かした。
また、他国からのオファーについても「ヨーロッパの他の国に行くオプションもあったが、僕は他のところでトライし、別の文化を経験したいと思っていた」と語り、「また浦和のようなビッグクラブの名前がテーブルに乗ると、ノーとは言えなかった」とし、アジアに来たいという思いの中でちょうど浦和が手を挙げたことが移籍決断につながったようだ。さらに「自分にとっては次のレベルへのステップだと思った。浦和を含めて、サッカーを愛する人の中でプレーできることを楽しみにしている」とし、本人も日本でのキャリアを楽しみたいと考えているようだ。
◆「前のクラブに似ていて良かった」
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移籍が決定してから来日後すぐに14日間の隔離生活に入った。Jリーグバブルの過ごし方については「早くチームに合流したいという気持ちが隔離中もあったが、まず日本に来られて嬉しかった」とコメント。「1日に1時間ピッチを使って動けたので、最大限頑張った」とし、許される範囲で努力を重ねたという。
また「Jリーグに与えられた端末で試合も見られたので浦和の試合は全部見た。早くピッチに立ちたいと思っていた」とし、浦和の試合は十分にチェックしていると明かした。
チームに合流したユンカーは28日に行われたYBCルヴァンカップの湘南ベルマーレ戦を埼玉スタジアム2002で観戦。試合を見た印象は「僕はサッカーを愛しているので、サッカーの試合を見るたびに分析してしまう」とコメント。「昨日の試合も分析し、どうしたらスペースが空くのか、どうやってボールを受けるべきかを考えていた。早く彼らとピッチでプレーしたいと思う」と語った。
その浦和は、今シーズンから指揮を執るリカルド・ロドリゲス監督の下で新たなサッカーに挑戦。チームとしてもまだ完成している状態ではなく、手探りの状態が続いている。
リカルド監督のサッカーについては「良いサッカーを監督は指導していると思う。非常に攻撃的でハイプレスをかけるスタイルなので、前のクラブに似ていて良かったと思う」と語り、ユンカー自身は似たスタイルでプレーしたことがあるとのこと。「攻撃的な選手は攻撃的なサッカーを好むが、早く監督のサッカーを自分の中に浸透させたい」とし、戦術を理解してピッチで貢献したいと語った。
また背番号は「7」に決定。この背番号については「自分が希望した番号ではないんですが、誇りを持ってこのシャツを着ている」とコメント。「ヨーロッパでもビッグプレーヤーがよくつけているので嬉しい」と良い番号を喜んだ。また、「3〜5歳までは7番をつけてプレーしていたので嬉しい」とし、幼少期につけていた番号だとも明かしたが、「背番号よりパフォーマンスが大事」と、ピッチ上でのパフォーマンスに注目してもらいたいと語った。
◆「後悔はさせない」
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ユンカーはJリーグにやってきた3人目のデンマーク人選手となる。最初にやってきたのはバルセロナやレアル・マドリーでもプレー経験のあるヴィッセル神戸の元デンマーク代表FWミカエル・ラウドルップ。そして2人目は、浦和でプレーした元デンマーク代表FWブライアン・スティーン・ニールセンだ。
デンマーク代表クラスのストライカーに次いでのJリーグ挑戦となったが「とても気分は良い」とコメント。「日本に惹かれたもう1つの理由は多くのデンマーク人が着ていないこともあった」とし、あまりJリーグでデンマーク人がプレーしていないことも日本行きを決めた理由だと明かした。
また「偉大な選手2人に続いて3人目というのも嬉しい.。スカンジナビアの選手、デンマークの選手が良いサッカーをするのを見せたいと思う」とし、「この地域の選手がより多くJリーグでプレーすることを見たい」と、自身をきっかけに、多くのデンマーク人やスカンジナビア地域の選手が来るようになって欲しいとも語った。
そのユンカーだが、サッカーを始めたのは「3歳の頃」と語り、「ずっとFWだった。父もデンマークでプロとしてFWをやっていたので家系だと思う」とコメント。生まれながらのストライカーのようだ。
そんな中でストライカーとして手本にしていた選手については「ロビン・ファン・ペルシが好き」とコメント。さらに、「マンチェスター・ユナイテッドファンなので、ファン・ニステルローイやルーニーも好きで、彼らから少しずつ取り入れていた」と告白。奇しくも“赤い悪魔”という共通項を持ったチームに加入することとなったようだ。
現在は27歳のユンカー。今後のキャリアについては「今自分は年齢的にも理想的だと思う。ストライカーとしてもピークを迎えていると思うが、これからもまだまだ成長していけると思う」とコメント。「これからもステップアップしてパフォーマンスを上げたいと思う。長くここでプレーしたい」と日本でプレーを続けていきたいとコメント。「サッカーは自分にとって人生そのもので、長い期間プレーできればと思う」とベテランと呼ばれる年齢になってもプレーしていたいと明かした。
浦和のFW陣については「練習でも見てきたし、試合でも見た。非常に経験豊富な、長くJリーグで良いプレーを見せている選手だと思うし、それはリスペクトに値する」と評価。「質が高いし、その中に自分のクオリティを持ち込んで、健全な競争を彼らとしたい」とコメント。「自分もプレーするに値することを証明しながら試合に出たいし、非常に良いFWのグループがあると思う」と、切磋琢磨して高め合っていける手応えを感じているようだ。
シーズン途中から加わるユンカー。目標は「今年の目標はまず順応すること」と語り、「試合に出ればゴールやパフォーマンスで勝利に貢献すること」と語った。
そしてファン・サポーターには「ファン・サポーターの皆さんに早くスタジアムでお会いしたい。そして、7番のユニフォームを買ってもらいたい。後悔はさせない」とコメント。最後はしっかりと自身を売り込むことも忘れなかった。