29日織田記念国際 東京五輪まで約3か月となった中、陸上・織田記念国際が29日にエディオンスタジアム広島で行われる。28日は一部選手が会見。昨年日本選手権で初優勝した女子やり投げ・佐藤友佳(ニコニコのり)が、4か月の海外合宿で掴んだ手応えを…

29日織田記念国際

 東京五輪まで約3か月となった中、陸上・織田記念国際が29日にエディオンスタジアム広島で行われる。28日は一部選手が会見。昨年日本選手権で初優勝した女子やり投げ・佐藤友佳(ニコニコのり)が、4か月の海外合宿で掴んだ手応えを明かし、参加標準記録の突破を見据えた。

 昨年日本選手権、佐藤は日本記録保持者・北口榛花(JAL)を2センチ上回る59メートル32で初優勝。今年3月の今季初戦は57メートル87だったが、2週間後の2戦目は60メートル34と好記録をマークした。東京五輪の参加標準記録は64メートル00。自己ベストは18年日本選手権で記録した62メートル88の28歳は、心境を明かした。

「オリンピックの参加標準記録が64メートルなので、それを目指して勝ちにもこだわって頑張ります。昨年度、今年度もフィンランドに行かせてもらって肩の柔軟性を鍛えてきた。良くなっていると思います」

 東大阪大敬愛高3年だった2010年には、当時の高校新記録57メートル31でインターハイ優勝を果たした。東大阪大でも当時の日本学生記録59メートル22を樹立。卒業後は大阪で幼稚園や小学校職員を経験し、18年春にのりを製造、販売するニコニコのりへ所属先を変更した。19年には世界選手権(ドーハ)に初出場を果たした。

4か月の海外合宿で成長、南アフリカのコロナ対策とは

 昨年11月末からフィンランドで合宿。2月から同国の強化選手と南アフリカで再び合宿に臨んだ。3月まで約4か月に及ぶ長期の海外合宿。コロナ禍で感染対策を徹底し、滞在先と競技場の往復ばかりだったが、世界選手権優勝者もいる環境で刺激を受ける毎日だったという。

「コーチが練習に飽きないよう、行くたびに新しいトレーニングを考えてくださった。いろんな角度から肩の柔軟性、トレーニング計画など学ぶことが本当に多かったです。南アフリカの都心は感染者も多くてロックダウンもしていたみたいですが、私の合宿地は市街地から離れていたので街には感染者がいなかった。南アフリカは競技場に他の人は入れないようになっていて、対策がしっかり取られていましたね」

 今大会不在となる北口の日本記録は66メートル00。佐藤は地元・広島の大会へ「中学で4×100メートルで出場させてもらった大会。コロナ禍で部活が禁止だったりするので、子供たち、学生たちがしんどい思いをしている。応援してくださる人たちに結果を残してオリンピックを迎えたい。いい年にして、ひと花咲かせられたらと思います」と見据えた。(THE ANSWER編集部)