こんなBROS.車(兄弟車)があった。今回は輸入車と、ちょっと懐かしい国産モデルをお届けしよう。◆ロータス・エリーゼ/オペル・スピードスター2021年に生産終了がアナウンスされたロータス『エリーゼ』の登場は1999年。バスタブ構造のアルミ押…

こんなBROS.車(兄弟車)があった。今回は輸入車と、ちょっと懐かしい国産モデルをお届けしよう。

◆ロータス・エリーゼ/オペル・スピードスター

2021年に生産終了がアナウンスされたロータス『エリーゼ』の登場は1999年。バスタブ構造のアルミ押し出しフレームにFRPのコンポジットボディの組み合わせで、往年の『エラン』がそうだったように、軽量コンパクトなライトウェイトスポーツカーに仕上げられた。

写真のカタログは2012年の「シリーズ3」と呼ばれる最終世代で、1.6リットルのVVT-iと1.8リットルのスーパーチャージャーを設定。ベースモデル、CR、Sの3モデルで展開。

一方のオペル『スピードスター』は『エリーゼ』と基本を共通とし、オペルとロータスの手により仕立てられたモデル。2003年に日本市場へも少量が上陸している。ミッドシップで積んだエンジンは2.2リットル。外観ではフロントスクリーン、ドアガラスが共通であった程度で、当時のオペルのデザインに為たがった専用ボディが与えられた。

◆アウディ80/VWパサート

写真のブルーのクルマは現在の『A4』の前身にあたるアウディ『80』の初代後期型。均整のとれたプロポーションのセダンで、日本市場へはヤナセにより4ドアだけでなく、2ドア+4速MT車も導入された。その『80』とコンポーネンツを共用しながら誕生したのが初代のVW『パサート』。

写真は78年のマイナーチェンジモデルで、ボディタイプは4ドア+ハッチバック。『パサート』とは2470mmのホイールベースが共通であるほか、ドア(フロント)なども共通だったことがわかる。両車ともに1.6リットルエンジンを縦置きで搭載。『パサート』には1.5リットルのディーゼルも設定された。

◆三菱ミラージュ/ミラージュ・サルーン/ランサー・フィオーレ

初代の三菱『ミラージュ』は1978年の登場。同車の小型車では初のFF車で、4速MT車に“スーパーシフト”と呼ぶ副変速機を備えるなど、凝ったメカニズムも採用された。何といっても注目だったのは斬新で洗練されたスタイリングで、当時としては日本車離れした存在感を放った。ドリップチャンネルを隠しスッキリと仕上げたプレスドアは特徴のひとつだった。

この3ドアをベースに誕生したのが、ホイールベースを80mm伸ばしたノッチバックの4ドアセダンと、そのバッジ違いの『ランサー・フィオーレ』。1.2/1.4リットルのエンジン構成は『ミラージュ』と共通。

◆日産バイオレット/オースター/スタンザ

『バイオレット』はもともと『ブルーバードU』と『サニー』の間を埋める車種として登場。初代のセダンは途中でトランクまわりをファストバックからノッチバックに改造する大掛かりなマイナーチェンジを受けた。写真は『バイオレット』の2世代目で、510ブルーバードの再来を思わすクリーンなスタイリングを纏って登場。

『(バイオレット)オースター』は若いユーザー向けに作られたシリーズで、写真のハッチバックは“マルチクーペ(『バイオレット』ではオープンバック)”と呼ばれた。さらに高級志向のシリーズとして設定されたのが『スタンザ』で、こちらでは5ドアハッチバックの“リゾート”が設定された。