第89回センバツ高校野球大会(3月19日から12日間・甲子園)の出場32校が発表され、早実(東京)が4年ぶり21度目の出場を決めた。1年生ながら、今秋ドラフト目玉候補の3番・清宮幸太郎(2年)と4番でコンビを組む野村大樹内野手は、自身初の聖地で「スーパー1年生対決」を熱望した。

■「怪物」を押さえ早実4番に座る野村、「スーパー1年生対決」熱望

 第89回センバツ高校野球大会(3月19日から12日間・甲子園)の出場32校が発表され、早実(東京)が4年ぶり21度目の出場を決めた。1年生ながら、今秋ドラフト目玉候補の3番・清宮幸太郎(2年)と4番でコンビを組む野村大樹内野手は、自身初の聖地で「スーパー1年生対決」を熱望した。

 早実でスゴいのは清宮だけじゃない。36社93人の報道陣が殺到した会見場で、清宮の取材後にテレビカメラの前に立った野村は分厚い胸を高鳴らせた。

「すごくうれしいです。地元が関西なので、そこでやりたいと思っていたので夢のようです」と白い歯を見せた。

 1年生ながら名門・早実の4番を張るスラッガー。東京都大会決勝の日大三戦でも6-6の9回に清宮が5打席連続三振に倒れた直後、サヨナラ2ランを放ち、センバツ切符を当確させた立役者だ。通算本塁打は清宮の1年当時の22本を抜く23本。自身初となる甲子園でも、4番の役割に徹する心づもりでいる。「清宮さんが塁に出たら、返すだけ。普通の自分のバッティングをするだけ」と言ってのけるから、この1年生はただものではない。

 兵庫・宝塚出身。甲子園は幼少期から06年の伝説の決勝戦・早実-駒大苫小牧戦や阪神戦などで「20~30試合は見に行ったことがある」という思い出の場所。なかでも、対戦を心待ちにしているのが、同学年のスター候補との激突だ。

■侍U-15“元4番”が対戦を熱望する“元スーパー中学生”

 対戦を楽しみにしている選手を問われると「大阪桐蔭の根尾選手です」と即答した。根尾昴といえば、中学時代に最速146キロをマークし、「スーパー中学生」として高校野球界でも大きな注目を集めた。その逸材が、多くの名選手を輩出した強豪・大阪桐蔭に進学。非凡なセンスで投打で活躍しているが、投手対打者で対峙すれば、大きな話題となるだろう。

 侍ジャパンU-15代表の4番を担った野村は「バッティングの面も意識するし、ライバルです。中学時代に対戦したことはないけど、噂を聞いていて、ずっと対戦したいと思っていた」と「スーパー1年生対決」を待ち望んだ。

 新チームから主将の清宮が決めたスローガン「GO!GO!GO!(体重5キロアップ、球速5キロアップ、飛距離5メートルアップ)」の下、ウェートトレーニングに励み、太ももは5センチアップの66センチに。「ジーパンがキツくなってしまった。でも、寒い時期にしてはバットも振れている」と充実感をのぞかせた。

■目標は打率5割超、清宮が歩かされても「自分が打てば観客も沸く」

 大注目の3番打者が歩かされることもあるが「そうなると(清宮に期待する球場の)雰囲気が『あ~……』って暗くなるけど、自分が打とうという意識を強く持つ。ここで自分が打てば、いいところを見てもらえるし、観客も沸く。そういうところをプラスにとらえたい」と言う姿は、清宮に負けず劣らずの強心臓だ。

 その先輩からは「東京大会とは比べ物にならないくらい、のみ込まれてしまう場所。でも、自分の力以上のものを出せる場所でもある」と背中を押されたといい、「楽しみです」とはにかんだ。

 1957年以来、実に60年ぶりのセンバツVを目指す今大会。清宮の後にも怖い男はいる。

「神宮大会で5割以上、打ったので、甲子園でも5割以上は打ちたい。ホームランはそこまで気にしてないけど、打てたらいいなと思います」

 そう言ってニヤリと笑った16歳に、聖地でブレイクする予感が漂った。