急成長するアデトクンボが初出場にして先発初出場を飾る2月19日にニューオーリンズのスムージー・キング・センターで開催されるNBAオールスター2017。投票により決められる東西カンファレンス先発選手が発表された。東カンファレンス先発カイリー・…

急成長するアデトクンボが初出場にして先発初出場を飾る

2月19日にニューオーリンズのスムージー・キング・センターで開催されるNBAオールスター2017。投票により決められる東西カンファレンス先発選手が発表された。

東カンファレンス先発
カイリー・アービング(キャバリアーズ)
デマー・デローザン(ラプターズ)
レブロン・ジェームズ(キャバリアーズ)
ヤニス・アデトクンボ(バックス)
ジミー・バトラー(ブルズ)

西カンファレンス先発
ステフィン・カリー(ウォリアーズ)
ジェームズ・ハーデン(ロケッツ)
ケビン・デュラント(ウォリアーズ)
カワイ・レナード(スパーズ)
アンソニー・デイビス(ペリカンズ)

この10人の中で注目すべきは弱冠22歳、キャリア4年目にして球宴初選出、初先発出場を飾るアデトクンボだ。今シーズンはオフェンスの舵取り役を任されているアデトクンボは、得点(23.7)、リバウンド(8.7)、アシスト(5.6)、スティール(1.8)、ブロック(2.1)の主要スタッツ5部門でバックス最多の数字を記録。バックスの選手で球宴出場を果たすのは、2004年のマイケル・レッド以来初だという。

アデトクンボの他、東の球宴初先発出場組は、バトラーとデローザン。ブルズの顔となったバトラーは3年連続、キャリア3回目の球宴出場。デローザンは2年連続、キャリア3回目の球宴出場だ。

アービングはキャリア6年で4回目の出場、2014年にはMVPを受賞している。同じくキャブズからの出場となるジェームズは、オールスターゲーム歴代最多の291得点を記録。今シーズが14年目で、13年連続オールスター先発に顔を連ねている。

西の先発ガードを務めるカリーは4年連続のオールスター先発出場。同じくガードのハーデンはロケッツに移籍した2012-13シーズンから5年連続の出場となる。

オールスターゲームの平均得点で歴代1位の25.6得点をマークしているデュラントは、堂々の8年連続出場。レナードは球宴初出場にして初先発を飾った昨年に続き、2年連続先発出場の座を勝ち取った。地元ニューオーリンズを代表するデイビスは、2014年から4年連続の出場となる。

ウェストブルックはファン投票の得票数で先発からは外れる

今年から、ファン投票以外にも投票権を持つメディアと全現役選手による票が反映されるシステムが導入された。ファン投票が全体の50%、メディアと現役選手の票がそれぞれ25%の配分となり、それぞれの数値の合計値を4で割り、東西ガード部門2選手、同フロントコート部門3選手が先発に選出された。

ファン投票で最多の189万3751票、現役選手とメディア投票でもそれぞれ1位を獲得したレブロン・ジェームズのケースを例に挙げて説明したい。それぞれの投票で1位のジェームズは、ファンランキングで1、現役選手ランキングで1、メディアランキングで1のスコアを記録。ファン投票が全体の50%に相当するため、ファンランキングの数値(1)×2に、現役選手とメディアの数値を足した合計が4。これを4で割った数値1.0がジェームズのスコア、という計算だ。仮にスコアが同数で並んだ場合は、より多くのファン投票を獲得した選手にアドバンテージが与えられる。

NBA史上2人目の『平均トリプル・ダブル』達成の可能性があるサンダーのラッセル・ウェストブルックが先発に選出されていないのを不思議に思うファンもいるだろう。NBAが公開した投票結果によれば、西のガード部門先発に選出されたカリー、ハーデン、それから落選したウェストブルックは同じ2.0というスコアを記録しているが、ファン投票の票数を比べてみると、カリー(184万8121票)、ハーデン(177万1375票)、ウェストブルック(157万5865票)という順番になり、ウェストブルックはスターターから漏れる結果となった。

175cmの小兵ながらリーグ4位の28.7得点を記録しているセルティックスのアイザイア・トーマスが落選した理由も同様で、スコアではデローザンと同じ2.75を記録したが、ファン投票の結果でデローザンが先発に選出された。それでも、トーマスは東のガード部門でメディアランキング1位に選出されている。

昨年のファン投票に続き、今回もジョージア出身のザザ・パチューリアが母国からの強い後押しを受けて票数を伸ばしたが、パチューリアはファン投票で2位(2)、現役選手投票で12位(12)、メディア投票で10位(10)となったため、最終的に7.5というスコアになり、西フロントコート部門6位という結果で先発入りは果たせなかった。

今回の先発選手を見ると、ウォリアーズの成功により広まった『スモール・ラインナップ』の傾向が如実に表れたと言える。東西の先発を比べても、センターと呼べるのはデイビスくらいだが、本職のビッグマンはいない。

各チームの指揮官の投票で選出されるリザーブ選手は26日に発表される予定で、惜しくも落選したウェストブルック、トーマスは間違いなく選出されるはず。1年目のジョエル・エンビードがサプライズで選出されるかに注目だ。

東カンファレンス
フロントコート部門
順位選手名所属ファン選手メディアスコア
1レブロン・ジェームズキャバリアーズ1111
2ヤニス・アデトクンボバックス2222
3ジミー・バトラーブルズ5334
4ジョエル・エンビード76ers3854.75
5ケビン・ラブキャバリアーズ4744.75
6クリスタプス・ポルジンギスニックス7566.25
7ポール・ジョージペイサーズ8487
8カーメロ・アンソニーニックス66127.5
9ジャバリ・パーカーバックス10101210.5
10ハッサン・ホワイトサイドヒート1114811
東カンファレンス
ガード部門
順位選手名所属ファン選手メディアスコア
1カイリー・アービングキャバリアーズ1131.5
2デマー・デローザンラプターズ3322.75
3アイザイア・トーマスセルティックス4212.75
4ドウェイン・ウェイドブルズ2664
5カイル・ラウリーラプターズ5544.75
6ジョン・ウォールウィザーズ7455.75
7デリック・ローズニックス6987.25
8ケンバ・ウォーカーホーネッツ9767.75
9エイブリー・ブラッドリーセルティックス1012810
10ブラッドリー・ビール148811
西カンファレンス
フロントコート部門
順位選手名所属ファン選手メディアスコア
1ケビン・デュラントウォリアーズ1111
2カワイ・レナードスパーズ3222.5
3アンソニー・デイビスペリカンズ4333.5
4デマーカス・カズンズキングス6445
5ドレイモンド・グリーンウォリアーズ5966.25
6ザザ・パチューリアウォリアーズ212106.5
7マルク・ガソルグリズリーズ10557.5
8カール・アンソニー・タウンズティンバーウルブズ71077.75
9ラマーカス・オルドリッジスパーズ86108
10ディアンドレ・ジョーダンクリッパーズ11789.25
西カンファレンス
ガード部門
順位選手名所属ファン選手メディアスコア
1ステフィン・カリーウォリアーズ1332
2ジェームズ・ハーデンロケッツ2222
3ラッセル・ウェストブルックサンダー3112
4クレイ・トンプソンウォリアーズ4845
5クリス・ポールクリッパーズ5645
6デイミアン・リラードトレイルブレイザーズ8466.5
7エリック・ゴードンロケッツ71568.75
8C.J.・マッコラムブレイザーズ165610.75
9アンドレ・イグダーラウォリアーズ922611.5
10マヌ・ジノビリスパーズ1020611.5