20年以上の歳月をかけて、テニスの元世界王者ロジャー・フェデラー(スイス)は数々の素晴らしい記録を残してきた。その歳月の間に、既に破られた記録もある。けれどもフェデラーが最強だった2004年から2009年の間に打ち立てた記録には、今後誰にも…

20年以上の歳月をかけて、テニスの元世界王者ロジャー・フェデラー(スイス)は数々の素晴らしい記録を残してきた。その歳月の間に、既に破られた記録もある。けれどもフェデラーが最強だった2004年から2009年の間に打ち立てた記録には、今後誰にも破られないだろうものもある。ウェブメディアEssentially Sportsが報じている。【動画】絶好調のフェデラーが相手を圧倒した「神モード」まとめ

フェデラーは2つのグランドスラムで5回連続優勝という記録を持っている。この記録を超える、あるいは並ぶのは、相当困難なことだろう。フェデラーは2003年から2007年までの「ウィンブルドン」と、2004年から2008年までの「全米オープン」をいずれも5連覇しているのだ。

フェデラーの長年のライバルであるラファエル・ナダル(スペイン)もノバク・ジョコビッチ(セルビア)も、この記録には近くすらない。ナダルは「全仏オープン」で5連覇しているが、それ以外の3大会では5連覇どころか5回優勝した大会すらない。一方のジョコビッチは、5連覇した大会は1つもなく、グランドスラムで最長の連覇は2011年から2013年までの「全豪オープン」での3連覇だ。

フェデラーが初めてグランドスラムで優勝したのは2003年の「ウィンブルドン」。それから5年間、「ウィンブルドン」でフェデラーに勝った選手はいなかった。2003年の決勝ではマーク・フィリポーシス(オーストラリア)を、2004年と2005年にはアンディ・ロディック(アメリカ)を、そして2006年と2007年にはナダルを下しての優勝だった。

2008年の決勝でついにナダルがフェデラーを破り、「ウィンブルドン」でのフェデラーの連勝は41試合で途切れた。

2004年から2008年までの「全米オープン」でも、フェデラーは無敵だった。本人も観客も、彼の勝利を楽しんだ。2004年の決勝では、フェデラーは元世界王者でグランドスラム覇者のレイトン・ヒューイット(オーストラリア)にダブルベーグル(2セットを6-0で取ること)を食らわせるという一方的な勝利を挙げた。2005年の決勝ではもう一人のレジェンド、アンドレ・アガシ(アメリカ)に4セットで勝利。2006年には、「ウィンブルドン」決勝でフェデラーに連敗していたロディックがまたも挑んできたが、結果は同じだった。

2007年は、グランドスラムで初めてのフェデラー対ジョコビッチの決勝だったが、フェデラーがストレートで勝利。2008年の初めてのアンディ・マレー(イギリス)との決勝も、同じ結果だった。この時フェデラーは、2つのグランドスラムで5連覇を成した初めての選手となったのだ。

「ウィンブルドン」での連勝が6連覇を目前にして41勝で途切れたように、「全米オープン」での連勝も2009年の決勝で当時20歳のフアン マルティン・デル ポトロ(アルゼンチン)の手によって途絶えた。だが連勝に関しても、2つのグランドスラムで40連勝を達成しているのは、フェデラーだけなのだ。

(テニスデイリー編集部)

※写真は南アフリカで行われたエキシビションマッチでのフェデラー

(Photo by Ashley Vlotman/Gallo Images/Getty Images)