DeNAから巨人へFA移籍した山口俊投手の人的補償として、今年プロ4年目を迎える21歳の平良拳太郎投手に白羽の矢が立った。■昨年1軍デビュー、飛躍の可能性秘めるプロ4年目右腕 DeNAから巨人へFA移籍した山口俊投手の人的補償として、今年プ…

DeNAから巨人へFA移籍した山口俊投手の人的補償として、今年プロ4年目を迎える21歳の平良拳太郎投手に白羽の矢が立った。

■昨年1軍デビュー、飛躍の可能性秘めるプロ4年目右腕

 DeNAから巨人へFA移籍した山口俊投手の人的補償として、今年プロ4年目を迎える21歳の平良拳太郎投手に白羽の矢が立った。

 2013年ドラフト5位で沖縄・北山高校から入団。昨年4月7日の阪神戦で1軍初登板した。4回途中4失点だったが、2軍戦では12試合で6勝2敗とこれから大きく飛躍する可能性の秘める若手投手だった。

 昨年3月12日に行われたイースタン・開幕戦のヤクルト戦では2軍の開幕投手を任された。ケガで出遅れていた阿部慎之助捕手とバッテリーを組むと9回3安打1失点で完投勝利を挙げた。これが平良にとって初の完投だった。ホームベースに背を向けるように体をねじり、サイドから繰り出す独特のトルネード投法。阿部のリードで才能の片鱗を見せたのだった。

 当時はスライダーが売りの投手のため、決め球はどうしてもスライダーになりがちだったが、阿部はうまく高めの直球も使い、打者を困惑させた。

■1軍登板につながった登板、近い将来G打線を抑える投球見せられるか

 平良は「スライダーで勝負するため、内角をいかに攻められるかどうかがカギ」と自分の課題を口にしていた。しかし、阿部は横の動きだけでなく、縦の変化をうまく使い、相手を打ち取っていった。この投球が1軍初登板への道につながった。

 一昨年は台湾、昨年はプエルトリコでのウインターリーグに派遣されるなど、期待は大きかった。

 移籍が決まった右腕は「3年間と短い間でしたがお世話になりました。プエルトリコ遠征など貴重な経験をさせてもらい、今年こそはと思っていました。巨人の経験を生かし、DeNAで活躍する事が恩返しになると思って頑張ります」とコメント。控えめで少しおっとりとした優しい性格だが、マウンドでは少しずつ勝負強さを発揮するようになってきた。

 人的補償として指名された選手は相手側に望まれて移籍する。それは大きな期待と言える。近い将来、阿部と組んだ経験を生かし、巨人打線を気迫で抑える投球が見られるかもしれない。