お正月といえば、箱根駅伝。ときにはアンパンマン号が走ったり、ある年からフリーザ様が出現したり…。200キロ以上の長い距離を1本のタスキでつなぐだけに、アクシデントやハプニングの歴史でもある。正月の風物詩をより楽しめる「箱根駅伝の豆知識」を…

 お正月といえば、箱根駅伝。ときにはアンパンマン号が走ったり、ある年からフリーザ様が出現したり…。200キロ以上の長い距離を1本のタスキでつなぐだけに、アクシデントやハプニングの歴史でもある。正月の風物詩をより楽しめる「箱根駅伝の豆知識」を紹介します。(以下、敬称略)


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あれ?タスキを渡すランナーがいない!箱根駅伝、悔やまれるミス https://cocokara-next.com/athlete_celeb/hakone-ekiden-mortifying-mistake/



◆犬と伴走で区間新
 第53回(1977年)大会の復路6区で、先頭を走る日体大・塩塚秀夫の足元に白い犬が出現。ワンちゃんとしばらく山下りをともにした塩塚は、伴走のおかげ?もあったのか58分56秒の区間新記録をマークした。第49回(1973年)大会でも、山登りの集団と1匹の犬が一緒に走る映像がYouTubeなどでアップされている。おそらく野良犬が多かった、昭和の時代を感じさせる1コマでもある。

 近年では、同じ正月に行われるニューイヤー駅伝で、犬による「事件」が起きている。2016年、2区のコースに黒い犬が飛び出し、2位集団を走っていたコニカ・ミノルタのポール・クイラ選手が転倒。再び走りだしたが順位を10位まで落とし、同チームの最終結果は21秒差の2位に終わった。これが大問題となり、沿道で犬のリードを離した飼い主の70歳男が、係留義務違反の疑いで書類送検された。

 沿道には、駅伝の応援でなくても、散歩などで通りすがりの人もいるかもしれないが、ペットの手綱は決して離さないことをおすすめしたい。

◆裸足で区間新
 「厚底シューズ」なるアイテムの出現でレースの高速化が著しい昨今だが、当初は靴でなく足袋が使われていた。大河ドラマ「いだてん」のモデルにもなった、箱根駅伝創設に尽力した金栗四三のいわゆる「金栗足袋」が長く愛用されてきた。

 なかには裸足で快走した仰天ランナーもいた。第40回(1964年)大会で往路3区の国士舘大・村上孫晴は区間途中まで履いていたシューズを脱ぎ捨て、素足で力走。1時間2分43秒の区間新記録をマークし、チームを4位から2位に押し上げた。

 子どもの遊びならまだしも、裸足で長い距離を走って新記録とは…人間の原始的な強さを感じずにはいられない。

◆万引き犯つかまえた
 第79回(2003年)大会直前の12月17日、専修大の太田宏嗣が大学近くで万引きを見つけ、逃走する犯人を取り押さえて逮捕に貢献。ニュースでも取り上げられ、「お手柄ランナー」として話題になった。

 注目を集めた本番だったが、往路3区に登場も、腹痛を起こすアクシデント。前のランナーをつかまえるどころか、後続のランナーにつかまるばかりの苦しい走り。区間最下位で、チーム順位を18位に下げ「前を行く選手までは、つかまえられなかった」と肩を落とした。

◆警察も我慢できない
 第2回大会(1921年)で、レースの警備にあたっていた前田喜太平さん。あまりの駅伝の盛り上がりに興奮し、選手と一緒に走りだしてしまったという。現場を混乱させた責任をとって警察官を退職後、日大に合格して駅伝部へ。選手として箱根に戻り、第3、4回大会では10区を走り、第6回大会では2区で区間賞をマークした。

 目の前の仕事も忘れさせるほどの魅力が、箱根駅伝にはある!?

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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