NGT48西村菜那子の箱根駅伝予想 後編 前編はこちら>>箱根駅伝で注目の大学とランナーを熱く語ったNGT48の西村菜那子さん 前編で、2021年の箱根駅伝は青山学院大、駒澤大、明治大、東海大、早稲田大の「5強」による優勝争いを予想したNG…

NGT48西村菜那子の箱根駅伝予想 後編 前編はこちら>>



箱根駅伝で注目の大学とランナーを熱く語ったNGT48の西村菜那子さん

 前編で、2021年の箱根駅伝は青山学院大、駒澤大、明治大、東海大、早稲田大の「5強」による優勝争いを予想したNGT48の西村菜那子さん。しかし"駅伝に詳しすぎるアイドル"には、まだまだ注目すべき大学とランナーがいるという。

「まずは帝京大です。近年では上位争いをしそうな大学が"何強"と言われることが多いですけど、その次ぐらいに名前が挙がりますよね。全日本大学駅伝は7位に入り、その後、星岳選手(4年)と小野寺悠選手(4年)が帝京大の1万m記録を更新しました。

 チームの雰囲気もすごくいいんですよ。BS日テレの『徹底取材!箱根駅伝 春夏秋冬』では、コロナ禍で取材が難しかったのか、中野孝行監督が撮影をして選手にインタビューしていたんです。それが微笑ましくて、素敵なチームだなと思いました」

 帝京大は前々回が5位で、前回が4位。11月23日の1万m記録挑戦競技会では星が28分20秒63、小野寺が28分30秒17をマークするなど勢いもある。前回苦戦した"山"で快走できれば、実力で「5強」を切り崩す展開が見られそうだ。

 全日本大学駅伝で帝京大を上回る6位に入った東洋大も、上位進出の期待が高いという。帝京大とは異なり5区に"切り札"がいるのが特徴だ。

「東洋大は宮下隼人選手(3年)が前回5区で区間賞を獲得しています。"山の神"はなかなか誕生するものではないんですけど、宮下選手が4代目になれるのか注目しています。ただ、エースの西山和弥選手(4年)の状態がよく分からないんですよね。9月の日本インカレ1万m(5位)を見た時は、『今季はいけるかな』と思ったんですけど、全日本(7区で区間11位)で悔しい結果に終わりましたから。

 いずれにしても、1年時から活躍している西山選手と

 吉川洋次選手(4年)が、万全な状態で最後の箱根に臨む姿を見たいです。全日本では1、2年生が健闘しましたし、5区で大どんでん返しできる選手もいます。4区までに好位置につけることができれば、優勝争いに加わるチャンスがあると思います」

 東洋大は全日本で1~4区に1、2年生を起用して、6区終了時でトップと21秒差の5位につけている。エース西山が快走できれば面白い戦いができるだろう。

 前回、過去最高の3位に急浮上した國學院大は全日本で9位。今季は"2年計画"の初年度という位置づけでもあり、3年生を主将に抜擢した。

「前年の土方英和選手(Honda)も3年時から主将を務めていますが、今季は木付琳選手が3年生主将としてチームを引っ張ってきました。前回、往路で活躍した土方選手、青木祐人選手(トヨタ自動車)、浦野雄平選手(富士通)が卒業してしまったのは大きいですけど、前回1区2位の藤木宏太選手(3年)、前回10区で活躍した殿地琢朗選手(3年)もいます。全日本ではシード権を取ることができなかったので、嫌な雰囲気を変えてくれたらいいですね。個人的には、今回も前田康弘監督の喜怒哀楽が見たいです」

 ちなみに、西村さんが気になるのはレース展開だけではない。箱根駅伝は日本テレビ系列で生中継されるが、そのゲスト解説が誰になるのかも予想。例年、大会に出場する大学のOBで、前年の大会で活躍した選手が起用されることが多いが......。

「往路は、東洋大OBの相澤晃選手(旭化成)と東京国際大OBの伊藤達彦(Honda)選手が候補だと思います。前回2区で競り合ったふたりですから。あとは青学大OBの鈴木塁人選手(SGホールディングス)、國學院大OBの土方英和選手と浦野雄平選手あたりも有力ですね。復路は、6区で区間新を樹立した東海大OB・館澤亨次選手(横浜DeNA)は決まりだと思いますが、もうひとり誰が来るのか楽しみですね」

 今回の取材後、日本テレビからゲスト解説が発表された。往路は相澤晃と浦野雄平、復路は館澤亨次と鈴木塁人の予定だという。西村さんの予想はかなり近かった。

 注目選手に話を振ると、「前回の4年生に好選手が多かったので、楽しみな選手が減っちゃうのかなと思っていたんですけど、『うまくできているものだな』と思っちゃいました」と、すでに目覚ましい活躍をしている1年生にワクワクしているという。



時折、真剣な表情になって予想を話す西村さん

 今季はルーキーの当たり年。7月のホクレン・ディスタンスチャレンジ千歳大会では、三浦龍司(順天堂大)が3000m障害でU-20日本記録&日本学生記録を塗り替える8分19秒37(日本歴代2位)の快走。また、吉居大和(中央大)が5000mで13分28秒31をマークし、佐藤悠基(SGホールディングス)が保持していたU-20日本記録を15年ぶりに塗り替えた。

 ふたりは9月の日本インカレでも3000m障害と5000mで1年生Vを飾った。10月の箱根駅伝予選会では、三浦が大迫傑(Nike)の保持していたハーフマラソンのU-20日本記録を6秒塗り替える1時間1分41秒で日本人トップ。吉居もU-20日本記録タイで走破している。

 さらに三浦は、全日本大学駅伝1区で区間賞(区間新)をゲットし、吉居は日本選手権5000mでU-20日本記録を13分25秒87まで短縮して3位に食い込んだ。そのふたりの他にも、全日本大学駅駅伝で石原翔太郎(東海大)が4区で、佐藤一世(青学大)が5区で、それぞれ区間新記録での区間賞を獲得している。

「箱根予選会は、吉居選手が三浦選手に負けてすごく悔しそうな顔をしていました。個人的には2区でふたりが競り合っているところを見たいんですけど、他の区間で起用されるかもしれませんね。順大は予選会をトップで通過して、中大も2位通過。両校ともスーパールーキーだけでなく、上位進出できる総合力があると思います。

 あと、予選会を勝ってきた大学では神奈川大に注目しています。ずば抜けたエースがいるわけではないんですが、10人の走力が高い。今回はシード権に滑り込みそうな予感がしています」

 即戦力のスーパールーキーへの期待は高まっているが、「箱根駅伝ファンとして願うのは、息の長い選手になってくれること。ずっとレースに出ている姿を見ていたいですからね。焦らずに4年間かけて強くなってほしいと思います」と話す。西村さんのコメントが"お姉さん"的になってきた。

「私は1997年生まれで、現在の1年生は2001・2002年生まれになります。そんなに年齢は離れてないはずなんですけど、20世紀生まれと21世紀生まれですからね。ちょっと違うなと思ってしまいます」

 キュートな笑顔で見つめる箱根駅伝ランナーへの思いは本物だ。西村さんの予言がどれぐらい的中するのか。2021年の箱根駅伝を楽しみに待ちたい。