昨季、球団創設5年目にして初のクライマックスシリーズ進出を達成したDeNA。その原動力の一つとなったのが、続々とブレイクした若い選手たちだった。2017年シーズンも現有戦力からの上積みとして、さらなる若手の成長が不可欠だろう。果たして、昨年…

昨季、球団創設5年目にして初のクライマックスシリーズ進出を達成したDeNA。その原動力の一つとなったのが、続々とブレイクした若い選手たちだった。2017年シーズンも現有戦力からの上積みとして、さらなる若手の成長が不可欠だろう。果たして、昨年のようにブレイクする選手は現れるのか。飛躍の予感が漂う5選手を紹介する。

■若き力がCS初進出の原動力に、投手では熊原&浜口に注目

 昨季、球団創設5年目にして初のクライマックスシリーズ進出を達成したDeNA。その原動力の一つとなったのが、続々とブレイクした若い選手たちだった。投手陣では石田、今永、野手陣では桑原、倉本、戸柱が定位置を掴み、チームは活性化。初出場したCSでは第1ステージで巨人を破って、最終ステージまで進出した。

 2017年シーズンも現有戦力からの上積みとして、さらなる若手の成長が不可欠だろう。果たして、昨年のようにブレイクする選手は現れるのか。飛躍の予感が漂う5選手を紹介する。

◯熊原健人投手(今季2年目)

 石田のように大卒2年目でのブレイクが期待されるのが、熊原だ。石田と同じドラフト2位で入団。150キロ超の速球を操る剛腕だったが、2月の春季キャンプで2段モーションと指摘されてフォームを修正。さらに3月に脇腹を痛めて出遅れるなど、フォーム固めと故障に苦しみ、1年目は結局1勝どまり。不本意なシーズンとなってしまった。それでも、現在は「やっといい感じになってきた」とフォームも安定し、新たにチェンジアップも習得中。もともと持っているポテンシャルはドラフト1位級との評判だっただけに、手応えをつかんでいる2年目に先発ローテに食い込む可能性は十分にある。

◯濱口遥大投手(今季1年目)

 最もフレッシュなルーキーでは、ドラフト1位の濱口に注目が集まる。神奈川大のサウスポーは、今永と同じく「大学NO1左腕」の看板を引っさげて入団。150キロ超の直球とチェンジアップを操るパワー型の投手で、ラミレス監督も開幕ローテ入りを期待している。石田、今永、砂田と最近は左投手の育成が次々と成功しているだけに、左腕王国誕生を予感させる。本人も「開幕ローテに入って、2桁勝利と新人王を目指したい」と今永も成し遂げられなかった野望を持っている。

■ラミレス監督が期待する絶賛した2人の原石とは

○飯塚悟史投手(今季3年目)

 ラミレス監督の期待が大きいのが、3年目を迎える右腕・飯塚だ。就任直後だった一昨年の秋季キャンプで目に留まった選手として名前を挙げられた。昨季はファームでローテを守って登板15試合で6勝7敗、防御率3.52。昨年の秋季キャンプ前には再び、期待の選手として指揮官から指名を受けた。甲子園に3度出場した新潟・日本文理高時代は豪快な打撃も披露し、「越後のゴジラ」の異名をとった20歳の逸材が、いよいよプロの舞台で名前をとどろかせるかもしれない。

○網谷圭将捕手(今季2年目)

 野手でもラミレス監督に熱視線を注がれる逸材がいる。千葉英和高から入団し、育成2年目となる網谷は秋季キャンプで、ラミレス監督から「将来は筒香のような打者になれる」と天性の打撃を絶賛された。昨年は2月の春季キャンプで左有鈎骨骨折を負い、半年を棒に振って出遅れた。それでも、育成選手ながら台湾のウィンターリーグに派遣されているように球団の期待は大きい。ケガなくシーズンを過ごせば、今季中の支配下登録、そしてハマスタでファンを沸かせる可能性もゼロではない。

○白根尚貴内野手(今季6年目)

 今年24歳となるが、白根のブレイクに期待したい。島根・開星高時代に「山陰のジャイアン」と呼ばれ、甲子園を沸かせた男はソフトバンクを経て、昨季DeNA入り。ファームで120試合に出場し、打率.269、10本塁打、58打点をマーク。118安打はイースタン・リーグ最多安打となった。2度あった1軍昇格ではスタメン1試合、代打2試合で計4打席と少ないチャンスを生かせなかったが、秋季キャンプでは出場機会を求めて外野にも挑戦。チームでは貴重な右打ちの日本人長距離砲として、存在感を発揮できる下地はできている。

 昨季1軍に帯同することが多かった関根、山下、乙坂ら楽しみな選手はほかにもいる。彼らがハマスタで脚光を浴びれば、最大目標となる19年ぶりのリーグ優勝、日本一も夢ではなくなってくる。まずは2月の春季キャンプからアピールしてくれることを楽しみにしたい。