昨季19年ぶりの最下位に低迷した中日は、昨季途中から監督代行を務めていた森繁和氏が新監督に就任。「最低Aクラス」を目標に秋季キャンプを行い、2017年シーズンへの準備を始めた。注目トピックスを紹介したい。■森新監督就任で目標は「最低Aクラス…

昨季19年ぶりの最下位に低迷した中日は、昨季途中から監督代行を務めていた森繁和氏が新監督に就任。「最低Aクラス」を目標に秋季キャンプを行い、2017年シーズンへの準備を始めた。注目トピックスを紹介したい。

■森新監督就任で目標は「最低Aクラス」の中日

 昨季19年ぶりの最下位に低迷した中日は、昨季途中から監督代行を務めていた森繁和氏が新監督に就任。「最低Aクラス」を目標に秋季キャンプを行い、2017年シーズンへの準備を始めた。オフには動向が注目されていた大島や平田といった主力FA組の残留も決まり、明るい話題も多い。どんな2017年が待っているだろうか。注目トピックスを紹介したい。

◯ゲレーロ、ロンドン、アラウホの新外国人選手はハマるか

 外国人選手獲得に定評のある中日はドジャースからFAの30歳、アレックス・ゲレーロ内野手を獲得。メジャー通算11本塁打でビシエドとともにクリーンアップを任せる予定だ。三塁に加え、左翼も守れる。また、投手では先発候補として、ベネズエラ出身でメジャー経験のあるホワイトソックス傘下の28歳右腕ホルヘ・ロンドン投手、新守護神候補として前マーリンズで25歳の201センチ左腕エルビス・アラウホ投手も獲得する見込み。ウイークポイントを外国人で埋める。

◯柳、小笠原とドラ1投手陣の躍動なるか

 DeNAとの競合で柳裕也投手を明治大学からドラフト1位で獲得。150キロ右腕は大野、吉見、若松らに続くローテーション有力候補だ。さらには、高卒新人ながら2勝した昨季のドラ1小笠原慎之介投手もヒジの術後回復次第だが、十分に今年の戦力として計算が立つ。ドラ1コンビが竜投復活に貢献できるか。

■2000安打に迫る荒木、一時代築いた救援投手陣の復活は?

◯森新監督、前オリ監督森脇コーチ、土井打撃コーチ就任…新組閣

 谷繁監督に代わり、ヘッドコーチから監督代行となっていた森繁和氏が新監督に就任。打撃コーチには西武で黄金時代を作った土井正博氏を迎え入れた。内野守備走塁コーチには前オリックス監督の森脇浩司氏が就任。名参謀たちが力を合わせて名門復活を目指す。

◯荒木2000本安打達成へ

 39歳のベテラン内野手は名球会入りとなる2000安打まであと39本に迫る。亀沢らの存在で途中出場が増えてはいるが、打席でのしぶとさや走塁などで存在感を見せている。2016年に新井(広島)が2000安打を達成したように、若手が出てきているチームでベテランの大記録が刺激となり、優勝の力になる可能性もあるか。

◯岩瀬、浅尾の復活なるか

 一時代を築いた岩瀬仁紀投手、浅尾拓也投手が岐路に立たされている。復活はあるか。岩瀬は16年は15試合に登板も2年間セーブはなし。浅尾は昨年、右肩の故障などに苦しみ10年目でプロ入り初の1軍登板なしに終わった。かつての栄光やこだわりは捨て、次のシーズンへ向けて動き出している。

◯周平、堂上、京田…若手内野陣の定位置バトル

 中日の最下位脱出には若竜の出現は不可欠。期待をかけられ続けている6年目の高橋周平の飛躍がカギだ。秋季練習、キャンプ、フェニックスリーグでは小笠原道大2軍監督らから熱心な指導を受けるなど、期待はまだまだ高い。また、遊撃の堂上直倫に加え、二塁候補にはドラフト2位で大学球界屈指の内野手・京田陽太も入団。若手内野手は、福田永将、森野将彦、荒木雅博らと争い、レギュラーを取れるか注目が集まる。

■支配下登録された期待の右腕は活躍なるか

◯谷繁引退後の正捕手争いは今年も3つ巴か、それとも抜け出すか

 常に中日を悩ませている正捕手争い。5年目・杉山翔大、4年目・桂依央利、2年目・木下拓哉といった才能あふれる捕手がそろうが、まだ首脳陣の信頼を勝ち得るまでには至っていない。どの選手にも魅力があり、森新監督が誰を主軸にするか、それとも投手に合わせて起用していくか、指揮官の手腕も楽しみなところだ。

◯育成の三ツ間が支配下登録、152キロ右腕のデビューなるか

 育成ドラフト3位で入団した三ツ間卓也投手がこのオフに育成から支配下登録。背番号は43となった。ウエスタンリーグでは、当初の中継ぎから先発となり奮闘。秋のフェニックス・リーグでも好投し、念願の支配下登録となった。最速152キロで、多彩な変化球を投げるサイドスローにとって飛躍の1年となるか。また、岸本淳希投手も支配下登録され、2017年の活躍が期待される。

◯待たれる伊藤準規の復活

 昨年、3年ぶりの白星を挙げるなど復活の兆しを見せた伊藤準規投手が完全復活なるか。今季は1勝2敗、防御率6.05も前進はしている。ローテ入りも目指せるところまできており、2012年のクライマックスシリーズで巨人打線を封じた投球の再現を期待するファンも多い。フォームを修正するなど、このオフも着々と練習を積んでいる。

◯ドラゴンズブルーのユニホームが復活

 昨年12月の新入団選手の発表会見で新ユニホームをお披露目。11年まで使った「ドラゴンズ・ブルー」といわれる青が復活した。胸のロゴは筆記体になり、強かった中日時代を思い起こさせるデザインに。シーズンでの結果はいかに。

◯又吉、福谷先発で先発ローテ争いに活気

 中継ぎ、クローザーを近年務めていた又吉克樹、福谷浩司投手が先発転向を視野にいれながら調整を行っている。これが現実のものとなれば、ベテラン、中堅、若手とバランスのよいローテーションを組むことができるが、どうなるか。森監督の構想と采配が楽しみでもある。