気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。2017年1月3日付●景気「緩やかに回復」7割、主…

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2017年1月3日付

●景気「緩やかに回復」7割、主要30社トップ、2017年予想、トランプ氏に期待と不安(読売・2面)

●岐路に立つ地域鉄道、旅客減、巨額復旧費(朝日・3面)

●シェアの時代、マイカー相乗り地域の足、参入続々、自動運転の普及も視野(朝日・4面)

●旭化成18年ぶりV、全日本実業団対抗駅伝、トヨタ「悔しい」2位(毎日・23面)

●韓国日産課徴金3億円、2車種書類偽造疑いで告発(東京・3面)

●トラック主力工場刷新、いすゞ、整備拠点を併設、神奈川・藤沢(日経・7面)

●完全自動運転車を試作、ルネサス、半導体を自社で(日経・7面)

●主要30業種の天気図、自動車・北米で減速感強まる(日経・11面)

●私の履歴書、カルロス・ゴーン、アマゾン川流域で育つ(日経・36面)

ひとくちコメント

新しい年が幕を開けた。年末年始をふるさとや行楽地で過ごした人たちのUターンラッシュも始まり、きょうも高速道路の渋滞や新幹線などの混雑が予想される。さて、「トランプ相場」で明るい兆しが見え始めた日本経済だが、2017年はどんな1年になるのだろうか。

きょうの読売が主要企業の経営トップ30人を対象に新春・景気アンケートを実施した結果を取り上げているが、景気の現状について、18人が「緩やかに回復している」と答え、今後半年程度の景気については7割超の22人が「緩やかに回復する」と予想したという。

自動車業界からはホンダの八郷隆弘社長が登場。今年の日経平均株価を1万7000~2万2000円。円の対ドル相場については100~115円と予想する。ただ、自社の目標、課題については「無回答」。八郷社長は今年6月で在任3年目に入るが、30人の経営トップの中で、その問いを無回答としたのは、昨年お家騒動で揺れたセブン&アイHDの井坂隆一社長と2人だけだった。

同様の2017年の景気・株価を占う経営者アンケートは、元日の日経にも掲載された。自動車業界からは、富士重工業の吉永泰之社長が「株価」を回答。高値は3月に「2万1000円」、安値を11月に「1万7000円」を予想。有望5銘柄としては、清水建設、JR東海、日立製作所、オリエンタルランド、キッコーマンを推奨している。

20人の経営者が選んだ有望銘柄はトヨタ自動車が4年連続の首位となった。そのトヨタだが、全日本実業団対抗のニューイヤー駅伝では、18年ぶりに優勝した旭化成には及ばず2位となり3連覇の夢は破れた。サッカーのJリーグも2部に降格。16年の世界販売も独VWに追い抜かれて2位が確実だ。最近のトヨタはどうも「2」の数字が付きまとっているようだ。

ちなみに、新年を迎えて主要企業が全国紙に“御祝儀”的に掲載する全面カラー広告も今年の元日と3日の紙面にはトヨタ自動車の広告は見当たらなかった。自動車関連では3日付の日経に掲載されたデンソーの「より良い未来を次世代へ」というカラー広告が際立つ。

その日経の文化面では年明けから日産自動車のカルロス・ゴーン社長の「私の履歴書」が始まった。第一線から身を引いて過去の栄光を顧みる“長老”たちのエンディングノートのような履歴書が目立つ中で、ゴーン氏は1954年生まれの62歳。日産に乗り込んで17年目、波瀾万丈とはいえ、現役バリバリの経営者の登場も珍しい。