4年ぶりに最下位に沈んだオリックス。大型補強に成功した2015年は大方の期待を裏切り、5位に低迷。今季は代行監督から昇格した福良新監督を迎えて巻き返しを狙ったが、結果は残せなかった。そんなオリックスの2016年で印象に残った出来事を10大ニ…

4年ぶりに最下位に沈んだオリックス。大型補強に成功した2015年は大方の期待を裏切り、5位に低迷。今季は代行監督から昇格した福良新監督を迎えて巻き返しを狙ったが、結果は残せなかった。そんなオリックスの2016年で印象に残った出来事を10大ニュースとして振り返った。

■助っ人機能せず、恒例?のコーチ配置転換は3度

 4年ぶりに最下位に沈んだオリックス。大型補強に成功した2015年は大方の期待を裏切り、5位に低迷。今季は代行監督から昇格した福良新監督を迎えて巻き返しを狙ったが、結果は残せなかった。そんなオリックスの2016年で印象に残った出来事を10大ニュースとして振り返った。

〇史上初の完全最下位に終わる

 投打がかみ合わず、浮上のきっかけもなかったシーズン。オープン戦、ペナント、交流戦、2軍すべて最下位。1軍はヤクルトに3勝0敗で勝ち越しただけで、その他の10球団にはすべて負け越す屈辱的な事態となった。

〇助っ人外国人が全く機能せず

 開幕から自称160キロ右腕のコーディエを守護神に置いたが、登板13試合で0勝2敗、2セーブ、防御率7.30と散々な成績で帰国。野手ではボグセビックが打率.187、3本塁打、2年契約最終年のブランコは27試合出場、打率.218、3本塁打、13打点に終わるなど、頼みの助っ人が全く機能しなかった。

〇シーズン3度の配置転換

 開幕から連敗続きの中、4月に3度の配置転換が行われた。4月13日にベンチ担当の酒井1軍投手コーチとブルペン担当の小林1軍投手コーチ、同17日には担当が変更されたばかりの酒井1軍投手コーチと星野育成コーチ、さらに同28日には三輪1軍バッテリーコーチと鈴木育成コーチを入れ替え、短期間で異例の人事が行われた。

〇鉄人・糸井が最年長盗塁王を獲得

衰え知らずの鉄人・糸井は今季全143試合に出場し、打率.306、17本塁打、70打点と活躍。自慢の足で開幕当初から走りまくり、53盗塁をマーク。35歳シーズンでの盗塁王獲得は史上最年長となった。

〇「キター!」新人王・小松が引退

 小松は入団2年目の2008年に15勝3敗で新人王を獲得。翌09年には第2回WBCの日本代表として連覇に貢献。通算159試合に登板し、25勝26敗、防御率4.38。お立ち台で「キター!」と絶叫するのが名物だった右腕は、9月29日の楽天戦(京セラドーム)で引退試合を行い、10年間のプロ野球人生に別れを告げた。

■エース初負け越しも、ドラ1ルーキーが大当たり

〇メジャー通算45勝・長谷川滋利氏が古巣復帰

 球団OBで米大リーグのエンゼルスなどでメジャー通算45勝を挙げた長谷川滋利氏が今オフにシニアアドバイザー(SA)に就任。メジャー経験豊富な同氏に外国人獲得のアドバイスなどを得ることになる。

〇FA戦線は全滅

 FA宣言した糸井に4年18億円を提示するなど全力で残留要請したが、同じ関西球団の阪神に移籍。糸井の穴埋めとして日本ハムからFA宣言した陽岱鋼の獲得に乗り出したが巨人に奪われ、国内の補強は失敗に終わった。

〇ドラ1ルーキー・吉田正が大当たり

 今季は開幕1番に抜擢。腰痛で登録抹消されるなど63試合の出場に終わったが、復帰した8月中旬以降でプロ初アーチを含む10本塁打をマーク。球団新人では85年の熊野輝光、以来の2桁本塁打となり、低迷するチームのなかでファンの希望の光となった。今オフに参加した台湾ウィンターリーグでは打率、本塁打、打点など5冠に輝くなど、新人離れした成績を残した。

〇エース・金子がプロ入り初の負け越し

 今季24試合に登板したエース・金子は7勝9敗、防御率3.83。12年目にして初のシーズン負け越しとなった。年俸5億円は広島・黒田(6億円)が引退したため、現時点で球界最高となった。2014年に16勝5敗で沢村賞に輝いた球界屈指の右腕は巻き返しに燃えている。

〇難病と向き合いキャリアハイを残した安達

 1月に特定疾患に指定されている難病、潰瘍性大腸炎で入院。春季キャンプに参加することはできなかったが118試合に出場し、打率.273、1本塁打、34打点、6盗塁をマーク。7月には自身初の月間MVPに輝くなど、見事な復活を遂げた。