東京五輪金メダル候補が前人未踏の9連覇達成 東京五輪で新採用される空手の全日本選手権が13日、東京・日本武道館で行われ、世界選手権3連覇など圧倒的な実績を誇る男子形・喜友名諒(劉衛流龍鳳会)が、史上最多を更新する9連覇を達成した。仮想の敵を…

東京五輪金メダル候補が前人未踏の9連覇達成

 東京五輪で新採用される空手の全日本選手権が13日、東京・日本武道館で行われ、世界選手権3連覇など圧倒的な実績を誇る男子形・喜友名諒(劉衛流龍鳳会)が、史上最多を更新する9連覇を達成した。仮想の敵を倒すことを目的とし、技の正確性や力強さ、表現力などで優劣を決める競技。東京五輪に内定している金メダル候補の29歳が、無敵の強さを発揮した。

 新型コロナウイルスの影響で1月のプレミアリーグ・パリ大会以来の試合となったが、喜友名には問題なかった。8人による予選ラウンドを1位通過。4人のうち1人が決勝に進めるランキングラウンドでは、パイクーを披露して勝ち進んだ。決勝はアーナンで勝利した。

 コロナかでは基礎の稽古を徹底した29歳。試合直後のインタビューでは「新しい歴史をつくれて嬉しい。(試合のない期間で)レベルアップしてきたので、それがかなり生きてきたし、繋げることができた」と喜びを表現。28.74点の高得点だったが「得点は気にせずに自分の稽古してきたものを思い切り出せば結果がついてくると思っていた」と胸を張った。

 この日は女子組手の植草歩が3回戦負け、女子形の清水希容が8連覇を逃す準優勝など、東京五輪内定選手に波乱が相次いだ。それでも、金メダル最有力の絶対王者は日本一の座を死守。「この稽古をこれからも続けて来年に繋げたい。まだ課題はあるので、先生と修正して、仲間と一緒に稽古して、来年の五輪は優勝します」と、五輪会場の日本武道館で宣言した。

 形は相手と直接対決せず、仮想の敵を倒すことが目的。世界空手連盟(WKF)の認定する形リスト(約100種類)から1つを選択して演武を行う。選択した形は一つの大会で一度ずつしか使えない。技の正確性、力強さ、表現力、スピード、リズム、バランス、極めなどを審判7人による採点方式で競う。(THE ANSWER編集部)