2020年国内ツアー最終戦第3日、原英莉花はV王手も“全集中”しすぎて… 女子ゴルフの2020年国内ツアー最終戦・JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップの第3日が28日、宮崎CC(6543ヤード、パー72)にて無観客で行われた。黄金…

2020年国内ツアー最終戦第3日、原英莉花はV王手も“全集中”しすぎて…

 女子ゴルフの2020年国内ツアー最終戦・JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップの第3日が28日、宮崎CC(6543ヤード、パー72)にて無観客で行われた。黄金世代の21歳・原英莉花(日本通運)が3バーディー、2ボギーの71で回り、通算10アンダーで2位と1打差の単独首位をキープ。初日から首位を譲らない完全優勝に王手をかけた。オンライン会見では、ラウンド中に補食のおにぎりを食べ忘れるほど“全集中”しすぎたことを明かした。

 原はとにかくプレーに集中した。6番は105ヤードから2メートルにつけてバーディー。9番パー5では残り231ヤードからピンまで9メートルに2オン。2パットでバーディーを奪うと、11番パー5でも207ヤードから15メートルに2オンさせ、3メートルのバーディーパットを沈めた。

「本当に今日は風も強かったし、ピンポジションも難しくてスコアを伸ばせなかったけど、自分のできることをやりました」

 強風でもショットをうまくコントロール。悪条件でもプレーに集中したが、集中しすぎた場面もあった。「今日は途中でプレーに執着しすぎて食べることを忘れてしまって、後半はアップ、アップになってしまった」と吐露。いつもは持参したおにぎりをハーフターンと後半12、15番あたりで数個食べるが「それを無視しちゃって……。食べそびれちゃいました」と苦笑いした。

「6個持って来ているのですが、前半でちょこちょこ食べて、ハーフターンで2個くらい食べて、12、15番くらいでポンポンと食べるんです。正直言いますと、今日は後半に入る前も食べていないので結構食べ忘れていますね。疲れました、脳が(笑)」

最終日は茶目っ気たっぷり「しっかり食べて脳に考える力を…」

 それでも、難関ホールの最終18番は2メートルの難しいフックラインのパーパットを決め切った。人気漫画「鬼滅の刃」で有名になったフレーズ「全集中」を思い起こさせるほど前だけを見つめたラウンド。首位を守ったが「もう少し余裕を持ってしっかりごはんをとるようにすれば、もっと最後まで集中を切らさずにプレーできると思います。しっかり食べて脳に考える力を持たせるように頑張りたい」と茶目っ気たっぷりに意気込んだ。

 前週の大王製紙エリエールレディスは初日終了後に右膝痛で途中棄権したが、鍼灸師の治療を受けるなど回復して今大会に臨んだ。渋野日向子と同じ1998年度生まれの黄金世代。勝てば10月の日本女子オープンに続くメジャー2勝目となり、ツアー通算3勝目だ。

 1打差に20歳の西村優菜、2打差に34歳の上田桃子、3打差に19歳の笹生優花がつけるなど混戦模様。21歳の日本女子オープン女王は「ミスをしても後悔しない攻め方をして一打、一打に集中したい」と、自分のプレーだけを考えるつもりだ。(THE ANSWER編集部)