3日目は69でじわりと浮上「切り替えてやれた」 女子ゴルフの国内ツアー・大王製紙エリエールレディスオープン第3日は21日、愛媛・エリエールGC松山(6545ヤード、パー71)にて無観客で行われた。首位と6打差の20位で出た昨年大会女王の渋野…
3日目は69でじわりと浮上「切り替えてやれた」
女子ゴルフの国内ツアー・大王製紙エリエールレディスオープン第3日は21日、愛媛・エリエールGC松山(6545ヤード、パー71)にて無観客で行われた。首位と6打差の20位で出た昨年大会女王の渋野日向子(サントリー)は3バーディー、1ボギーの69で回って通算3アンダー。14位に浮上した。20歳古江彩佳(フリー)が通算13アンダーで2週連続優勝に王手をかけた。
乱れながらも、渋野は踏ん張った。2番パー4で135ヤードを1メートルに寄せバーディーを先行させたが、続く3番はティーショットで池ポチャ。それでも3メートルのボギーパットを入れた。後半は11、12番で連続バーディー。17番も池に入れたがナイスパーセーブ。ムービングデーはスコアを2つ伸ばした。
池ポチャが2度とショットが乱れた。ドライバーもアイアンも安定感を欠いた。それでも69のスコアに渋野自身「自分でもびっくりしています」と振り返る。ショットの乱れの原因は何なのか。「自分でもよくわからない状況でした」と言いながら、決して引きずらなかった。
「自分でもどうしていいかわからない中でしたけど、それの事を考えるわけではなく、3打目地点でどうするかを考えて切り替える事でパーセーブが出来たので。でもこのままだと大変なことになるので、これからしっかりと練習をして調整をしたいと思います」
これまでの大会では苦戦したグリーン上で粘る展開が、今大会は続いている。ショットが良ければパットで苦しみ、逆もまたしかり。もがきながらも、渋野は懸命に前を向く。
ショットがダメならグリーン周りで粘る「今日後半は全部出来た」
「ショートアイアンのイメージが良ければ、もっとスコアが出るのでは?」という問いには「それは思います。1番もバーディーチャンスについていましたし、4番も(チャンスに)ついて、外してという感じでした。前半の何ホールかのショットは良かったですし、その後に少しずつずれてきてああいう感じになりましたけど、あれ(いいショット)が続けばもっとスコアも出ると思います。ショットもパッティングも噛み合えばビッグスコアは出ると思いますけど、なかなかそうはいかないので、難しいと思います」と自身の現状を分析している。
そんな中でも渋野の表情は決して暗くない。明るい兆しを感じ取っているのは確かだ。アプローチ、パッティングでスコアメイクできたことをポジティブに受け止めている。
「グリーン周りですごく助けてもらいましたし、難しいアプローチも何か所もありましたけど、パーセーブすることも出来ました。しっかりと寄せてパーを取るという粘り強いゴルフが今まで、出来ていなかった。今日後半は全部出来ていたので、9ホール続けてというのは無かったので、ショットは荒れていましたけど楽しんでやれていました」
17番はティーショットで池に入れながらも、4メートルのパーパットをねじ込んでナイスパー。耐えて耐えて出した、69のスコアには手応えを感じている。
首位とは10打差。連覇は絶望的な状況となったが、渋野は自身の課題と向き合い、前へ進もうとしている。(THE ANSWER編集部)