東京陸上競技協会主催のもと行われた今記録会。“もう一つのインカレ”と称し、新型コロナウィルスの影響を受けた学生のために開催されたものでもある。明大からは佐久間秀徳(商3=国学院久我山)と馬場勇一郎(政経1=中京大中…

 東京陸上競技協会主催のもと行われた今記録会。“もう一つのインカレ”と称し、新型コロナウィルスの影響を受けた学生のために開催されたものでもある。明大からは佐久間秀徳(商3=国学院久我山)と馬場勇一郎(政経1=中京大中京)が参加し、馬場が自己ベストを更新。この1年で培ってきた力を見せつけた。

◆10・27 東京陸協ミドルディスタンス・チャレンジ(駒沢オリンピック公園総合運動陸上競技場)

▼男子1500メートル

5組

2着  馬場  3分44秒82(自己ベスト)

13着 佐久間 3分57秒10

 10月にしては気温の高い中、2人とも緊張した面持ちでスタートラインに立った。ペースメーカーは、今年の日本選手権、男子1500メートル3位の実力者、楠康成(阿見アスリートクラブ)が勤めた。佐久間は1周目先頭に出て順調な滑り出しを見せるも、3周目から苦しい表情を見せながら失速。思うような記録は出なかったものの「課題も見つかったのでもう一回頑張ろうとは思います」(佐久間)。次のレースに向けて前向きな姿勢を見せた。

 馬場は1周目、佐久間のほぼ後ろに付く形でレースを始める。そのまま先頭にうまく付いたままペースを維持し、ラストスパートで力強い走りを見せ、2着でゴール。「ラスト300メートルまではしっかり上げておいて、そこから仕掛けにいきました」(馬場)。自己ベスト更新を果たした。

 今シーズンはこれにて幕を閉じる。コロナ禍のなかで日本選手権では佐久間が7位入賞し、馬場も今回3分45秒を切る大健闘を見せた。来年も、日本選手権などのハイレベルなステージで明大中距離部門が躍動していくに違いない。

 大会の最後には参加者が大勢集まって写真撮影する姿も見られた。レンズに映るのは主催者側も含めた全員の笑顔。競技ができることへの感謝とうれしさを実感していた。“もう一つのインカレ”ここに無事終了する。

[金内英大]

試合後のコメント 

佐久間

――今日のレースを振り返っていかがですか。

 「今シーズン最後の1500メートルだったんですけど、思うように走れなかったという感じですね」

――来年の目標を教えてください。

 「今年初めて上のステージで戦えるようになったので、来年はそのなかで常に戦っていける選手になりたいと思います」

――今年はどんな1年でしたか。

 「コロナ禍のなか、東京選手権から日本インカレ、日本選手権と課題も多かったですけど、やっと今までの努力が実ってきたかなという感じです」

馬場

――今日のレースを振り返っていかがですか。

 「今日のレースはペースメーカーが付いてくれていたので、ビビらずに前に出てレースしようとは思っていました」

――自己ベスト更新です。

 「大満足ではないです。1年生にも負けていますし、U20の日本歴代の10傑が43秒くらいだったので、それにどこまで迫れるかというのはイメージしていました。それでもシーズン最終戦にこうやって今シーズン含めて安定してきて、ラスト1発で殻を破れたのは良かったかなと思います」