9月19日に開幕した東京六大学秋季リーグ戦(秋季リーグ戦)が、早くも折り返しとなる第4週を迎える。早大は、第1週の明大戦、第3週の法大戦をいずれも1勝1分と、4試合を終えいまだ負けなし。開幕4連勝で首位に立つ慶大を勝ち点差1で追う展開とな…

 9月19日に開幕した東京六大学秋季リーグ戦(秋季リーグ戦)が、早くも折り返しとなる第4週を迎える。早大は、第1週の明大戦、第3週の法大戦をいずれも1勝1分と、4試合を終えいまだ負けなし。開幕4連勝で首位に立つ慶大を勝ち点差1で追う展開となっている。3カード目となる第4週、対峙(たいじ)するのは2017年秋以来の勝ち星を目指す東大。優勝に向け、絶対に勝利が必要な2試合となる。


1回戦の先発が予想される東大・井澤

 連敗が続く東大だが、決してチーム状態が悪いわけではない。第1戦での先発が予想される井澤駿介(2年)は、昨季リーグ戦デビューを果たすと、今季は先発として好調を維持。法大戦、慶大戦で先発しどちらも6回3失点(慶大戦は自責点2)と、敗れはしたものの試合をつくった。リリーフ陣では小宗創(3年)の活躍が目立つ。今季ここまで4試合すべてに登板し6回2/3を3失点と、リリーフ陣では随一の安定感を見せている。左横手のいわゆる変則投手である小宗は、対左の被打率が.111。リーグ戦の少ない対戦数で攻略するのはそう簡単ではない。

 一方の打線では、好不調が顕著に表れている。早川怜志(4年)は慶大2回戦で3安打の固め打ちを見せるなど、ここまで打率4割。捕手の大音周平(3年)は4試合すべてで安打を放っており、好調さがうかがえる。規定打席には達していないものの、慶大1回戦で猛打賞を記録した中井徹哉(2年)も要注意だ。中井の武器はシャープな打撃と六大学屈指の俊足。ここまで2盗塁を記録しているだけでなく、センターでの広い守備範囲で東大投手陣を救っている。しかし、昨季打率.353を記録した武隈光希(4年)や主将の笠原健吾(4年)は打率0割台に沈む。彼らを目覚めさせないことも早大投手陣にとって鍵になるだろう。


今季結果を残している西垣

 対する早大は、開幕から4戦負けなしとはいえ絶好調とは言い難い。0が法大1回戦でリーグ戦自身初の完封勝利を挙げ、2回戦でも好リリーフで引き分けに持ち込むなど大車輪の活躍を見せているが、他の投手陣は不安定さを露呈している。法大2回戦で先発した0はリーグ戦78イニング目で初の被弾を喫するなど自己ワーストの2回4失点で降板。左ひじ痛の影響もあり昨季登板0に終わった0も法大2回戦で2失点。リリーフエースの0も失点こそないものの、制球に不安をのぞかせている。そんな中、結果を残しているのが0だ。明大2回戦で先発し5回1失点と好投を見せると、法大2回戦ではノックアウトされた徳山の後を継ぎ4回を無失点と流れを呼び込んだ。徳山の状態次第では再び2回戦の先発マウンドを託されることも予想される。

 打線では0が引っ張っている。法大2回戦では3安打3打点と爆発。ここまでリーグトップの7打点をマークしている。4番・0もチーム2位の4打点を記録しているだけに、得点圏に走者を置いた状態でクリーンアップに回せるかどうかが重要だ。その点で、開幕から3戦安打のなかった1番・0に安打が出たのは大きい。3番・0も好調なだけに、リードオフマンにかかる期待は大きい。また、法大戦では0も印象的な活躍を見せた。途中出場した法大1回戦では最終回の先頭で安打を放ち、チャンスメイク。瀧澤の適時内野安打で決勝点の本塁を踏んだ。翌日の2回戦では1点ビハインドの8回1死三塁で代打として送られると、初球を振りぬき同点の適時二塁打。代打の切り札として印象的な活躍を見せている。東大戦でも得点に絡む活躍を期待したい。


法大2回戦で同点の適時二塁打を放つ福本

 首位・慶大が4連勝で勝ち点を4に伸ばす中、2連勝が必須である今カード。序盤に複数得点を奪い楽に試合を進めたいところだ。敗戦、引き分けを喫するとなると優勝戦線から大きく退く。台風14号による悪天候も予想されるが、自分たちの野球で勝利を飾りたい。

(記事 山崎航平、写真 杉﨑智哉、大島悠希、池田有輝)

東京六大学秋季リーグ戦星取表
順位 慶 大早 大法 大明 大立 大東 大勝ち点
慶 大   ◯11-6
◯4-2
◯3-0
◯8-3
早 大 ◯7-1
△3-3
◯2-0
△6-6
  
法 大 ●0-2
△6-6
  ◯4-2
◯10-1
2.5
明 大 ●1-7
△3-3
 ◯9-4
◯9-3
 2.5
立 大●6-11
●2-4
  ●4-9
●3-9
 
東 大●0-3
●3-8
 ●2-4
●1-10