新型コロナウィルスの影響で中止となった出雲駅伝の代替戦と銘打って開催された今大会。明大、国学院大、駒大、創価大、帝京大の5大学が集まり、無観客ではあったものの各大学の選手が夏の練習の成果を存分に発揮したレースとなった。◆10・4 多摩川5…

 新型コロナウィルスの影響で中止となった出雲駅伝の代替戦と銘打って開催された今大会。明大、国学院大、駒大、創価大、帝京大の5大学が集まり、無観客ではあったものの各大学の選手が夏の練習の成果を存分に発揮したレースとなった。

◆10・4 多摩川5大学対抗長距離競技会(裾野市運動公園陸上競技場)

▼男子1500メートル

A組

2着 馬場 3分48分90

▼男子5000メートル

D組

5着 勝浦 14分41秒13

6着 稲田 14分41秒16

9着 坂井 14分48秒79

13着 飯田 15分02秒01

14着 近藤 15分18秒22

C組

3着 斎藤 14分28秒45

6着 寺前 14分39秒93

B組

2着 村上 14分13秒48

4着 安部 14分15秒58

5着 長倉 14分17秒56(自己ベスト)

7着 大保 14分22秒12(自己ベスト)

10着 丸山 14分25秒50

15着 杉  14分43秒40

20着 吉川 14分49秒52

A組(対校)

3着 加藤 13分53秒24(自己ベスト)

4着 手嶋 13分53秒68(自己ベスト)

6着 鈴木 13分56秒43

7着 前田 13分58秒18(自己ベスト)

▼男子10000メートル

B組

3着 児玉 29分33秒23

4着 樋口 29分36秒79(自己ベスト)

7着 漆畑 29分39秒04(自己ベスト)

16着 橋本 30分39秒56

17着 杉本 30分57秒93

A組(対校)

4着 小袖 28分50秒03

9着 櫛田 29分11秒48(自己ベスト)

12着 金橋 29分28秒21

15着 富田 29分42秒00(自己ベスト)

 駅伝にも勝る走りぶりだった。長い自粛期間があったにもかかわらず、長倉奨美(情コミ4=宮崎日大)や樋口大介(法4=伊賀白鳳)ら4年生を筆頭に、各学年の選手たちが次々と自己ベストを更新。全員が最後まであきらめず、目の前を走る選手に食らい付く〝粘り〟の走りを見せた。

 大会後半は対校戦を実施。他大の主力選手が多く参加し、繰り広げられるハイレベルなレースに、会場はこの日一番の盛り上がりを見せた。なかでも5000メートルでは鈴木聖人(政経3=水城)、手嶋杏丞(情コミ3=宮崎日大)、加藤大誠(営2=鹿児島実業)の3人は序盤から先頭集団を引っ張った。しかしラスト3周に突入したところで、世代を率いる藤木(国学院大)がスパート。苦しくなった明大勢は付いていけなかったものの、ラストスパートで何とかカバー。前田舜平主将(政経4=倉敷)は後半、追い上げるクレバーな走りで3人のすぐ後ろに迫り、明大出場者全員が13分台でゴールするという輝かしい成績を残した。

 また今大会は各大学の監督紹介も行われた。出場した学校の監督が現状への思いや、これからの駅伝に向けての思いを語る時間となり、会場にいた誰もが耳を傾けた。山本佑樹駅伝監督は「この大会の開催に協力してくださった静岡の皆様、そしてこの大会ができること自体に感謝したい」と、自身が静岡県出身だからこその感慨深いコメントを述べた。

 出雲駅伝の中止などで、どこか暗い雰囲気が漂っていたように思えた大学陸上界。しかし今大会を通して、選手たちはひたすら前を見て進み続けていることを思い知った。また、今月10日には明大、創価大、東洋大、早大参加の対校戦が行われる。無観客試合ではあるが、早大競走部のYouTubeアカウントにてライブ配信される予定だ。ランナーたちの闘志は画面越しでも感じられるに違いない。お見逃しなく!

[金内英大]

試合後のコメント 

山本駅伝監督

――今日の結果を振り返っていかがでしたか。

 「総合で勝ったということはさっき聞いたので、そこは勝負なので素直によかったなと思います。駒大国学院大らの胸を借りて勝てたというのは非常によかったなと思います」

前田主将

――13分台を出せたポイントは、ご自身ではどこだと思いますか。

 「今回かなりハイペースでした。入りの1000メートルが速くて、3000メートルまでハイペースだったんですけど、そこからしっかり粘り切ったのがよかったかなと思います」

樋口

――自己ベスト更新でした。

 「自己ベスト更新は当然というか、それくらいの練習は積んでいて、29分10秒くらいをターゲットタイムとして狙っていたんですけど。もう少し出したかったなというのが正直なところです」

鈴木

――レースの感想をお願いします。

 「最近積極的にいけてなかったので、序盤先頭のほうで走れたのはよかったと思うんですけど、中だるみから粘れないということをいつも感じているので、そこをしっかり修正していきたいです」

手嶋 

――加藤選手に最後の最後で抜かれてしまいました。

 「加藤のレース展開はうまかったですね。自分の後ろに付いて、力をためて最後に出るというレース展開がうまいな、というのが感想です」

加藤

――今日を振り返っていかがでしょうか。

 「このレースには、藤木さんや小野寺さん(帝京大)といった強い選手が集まっていたので、何がなんでも勝とうと。今の状態はそんなに上がり切ってはいないので、それで考えるとけっこういいレースができたと思います」