日大三高で甲子園優勝を経験した後、明治大で1年時からレギュラーとして出場し、東京六大学でリーグ通算記録を塗り替える131安打をマーク。ドラフト1位で阪神に入団すると、開幕戦に「1番・レフト」でスタメン出場してプロデビューを飾ると、初回の第1…

日大三高で甲子園優勝を経験した後、明治大で1年時からレギュラーとして出場し、東京六大学でリーグ通算記録を塗り替える131安打をマーク。ドラフト1位で阪神に入団すると、開幕戦に「1番・レフト」でスタメン出場してプロデビューを飾ると、初回の第1打席でいきなりプロ初安打をマーク。以降、シーズン134試合(スタメン118試合)に出場し、球団新人記録となる136安打を放ち、プロ1年目から打率.275、8本塁打、65打点という堂々たる成績を残した。
1年目からあふれる才能を見せ付けた形となったが、決して順風満帆だった訳ではない。ドラフト直後に右手首を手術し、不安を抱えた中でのキャンプ2軍スタート。さらに交流戦に入ってスランプに陥り、6月には月間打率.217と極度の打撃不振に苦しんだ。しかし、翌7月は月間打率.366と盛り返し、チーム成績が低迷して金本新監督から抜擢された他の若手陣も失速していく中でも、自身のスイングを磨き続け、8月24日のDeNA戦(横浜)では、坪井智哉が持っていた新人最多記録を塗り替えるシーズン12度目の猛打賞。最終的に長嶋茂雄(1958年)の新人記録(14度)に次ぐシーズン13度の猛打賞を記録した。
濃密なプロ1年目を過ごし、新たな背番号9として虎党のハートをしっかりと掴んだ23歳。オールスターのファン投票でも外野部門の3位にランクインし、今年の新人では唯一の球宴出場。シーズン終了後の新人王投票でも、他の候補者に抜きんでた印象度で、2010年の長野久義(巨人)以来、球団では2001年の赤星憲広以来となる野手での新人王に選出された。巧みなバットコントロールはプロの中でも一線級。オフのパワーアップで打撃&体力を強化し、2年目のジンクス突破に挑む。