徹底した感染防止対策のもと、無観客で行われた日本インカレ。1日目、明大からは3種目に6人の選手が登場。1500メートルでは、前田舜平主将(政経4=倉敷)と佐久間秀徳(商3=国学院久我山)がダブルで入賞を果たした。※今回の内容は試合後、選手…

 徹底した感染防止対策のもと、無観客で行われた日本インカレ。1日目、明大からは3種目に6人の選手が登場。1500メートルでは、前田舜平主将(政経4=倉敷)と佐久間秀徳(商3=国学院久我山)がダブルで入賞を果たした。

※今回の内容は試合後、選手の方々に電話にて取材したものとなっております。

9・11~13 第89回日本学生対校選手権(デンカビッグスワンスタジアム)

[1日目]

▼男子400メートル予選

2組 野口 6着 48秒33

▼男子1500メートル予選

1組 馬場 7着 3分51秒35

▼男子1500メートル決勝

4位 前田  3分49秒50

5位 佐久間 3分50秒59

▼男子1万メートル決勝

8位 手嶋  29分02秒30

11位  鈴木   29分37秒01

 新型コロナウイルスの影響で、無観客試合として開催された今年の日本インカレ。大会や記録会の中止を余儀なくされてきた選手たちにとって、久々の大舞台となった。実践に対するブランクを感じつつも「緊張と楽しみという気持ち」(手嶋杏丞・情コミ3=宮崎日大)。不安と期待が入り混じるなか、待望の大会が開幕した。

 初日の男子1500メートルでは主将の前田が出場した。長距離ではなく中距離での挑戦に「失うものは何もない」。序盤は先頭集団に位置付けるも、ラストで競り負け惜しくも表彰台を逃す。「最後の一歩まで出し尽くすという基本を思い出せた」(前田)と次戦への課題を口にした。緊急事態宣言からの自粛期間、現在もなお厳しい状況が続く中で主将を務める前田。最後の駅伝シーズン、チームと共に全力で駆け抜ける姿に期待だ。

 男子1万メートルでは主軸の鈴木聖人(政経3=水城)と手嶋が参戦。手嶋は「前半も飛ばしつつ、後半も粘れた」と力の付き具合を確認した。一方鈴木は「勝負も全くできていない悔いの残るレースだった」と自分の力不足を認識したレースとなった。

[金内英大]

*2日目、3日目の試合はこちらから

試合後のコメント

前田主将

――1500メートル挑戦の手応えはいかがでしたか。

 「試合の二週間前からはほとんど中距離を練習してはいないんですが、いい勝負ができたと思います。ただ、ラスト300メートルでのポジションが悪かったのが敗因だと思うので、そこには経験の差を感じましたね」

――最後の最後で後続に追い付かれた印象です。

 「優勝だけが目標だったんですけど、ラスト100メートルのところで追い付けきれなくて先頭が1位、2位と入ってしまって、そこで気持ちが切れてしまってそこを後方の選手に刺されて4位になってしまったという感じです。陸上の初心を思い出すという感じではないですが、最後のゴールラインまで一歩出し尽くすというのができなかったのが反省です」

――久々の大会が無観客試合となりました。

 「応援がないと寂しさはあるんですけど、アナウンスもよく聞こえて全体がどんな感じで進んでいるのか、とかは普段より聞きやすかったです。競技場の音楽を聞いてリズムを取れやすいという面ではいつもと違う雰囲気を味わえました」

佐久間

――久しぶりの試合はいかがですか。

 「目標は優勝を狙っていたので残念という気持ちがあります」

――スピードとスタミナ、練習ではどちらに重きを置いていましたか。

 「今回のコロナ期間で自分と向き合う時間が多かったので、体調管理なども細かく見ていった結果、筋力を強化しようと。筋力強化で体重が5キロくらい増えました」

――レースにおいても感覚は変わりましたか。

 「今までは後半に打ち上がってしまうというのがあったんですけど、ここ最近の東海大記録会、東京選手権、今回の日本インカレとその感覚がなくて、最後まで自分の思うように体が動くという感覚はありました」

手嶋

――久々の大きい大会となりました。

 「自分はトラックでの公式戦は初めてだったので、緊張と楽しみの両方の気持ちを持って挑みました」

――前半は先頭に食らいついていましたが、プラン通りでしたか。

 「いえ。ほんとはあまり前半は突っ込みすぎずに、後半勝負と監督から指示を受けていたんですけど、調子がかなり上がっていたのでスタートから飛ばした感じでした。前半飛ばしつつ後半もけっこう粘れて、そこは力が付いてきたと思っているので、いいレースになったと思います」

――レース後に監督からアドバイスはありましたか。

 「力は付いてきた、と言われましたがもっと上を目指そうっていう感じでした」

鈴木

――手嶋選手と同じレースでした。

 「入学してからタイムも自分の方が速かったですし、今回のレースはすごく悔しくて。やっぱり同学年に負けることはすごく悔しいです。自分は切り替えが遅いので、早く切り替えられるように。それも課題かなとは思います」

――次の大会までに改善したい点は何ですか。

 「積極的に前で戦うという強い気持ちを持って走りたいなというのが今の課題です。あとはなかなか試合にピーキングを合わすことができていないので、もう少しどうしたら自分の力が最大限に発揮できるかを考えながら練習をすることが、今後試合で結果を残せることにつながるのかなと思います」

馬場勇一郎(政経1=中京大中京)

――大学初レースでしたが、いかがでしたか。

 「初の公式戦ということで、緊張もしていましたが、紫紺のユニホームで走れることにワクワクしていました。また、昨年の日本インカレが岐阜で開催されていて出身が愛知ということで見に行っていたので、その舞台で自分も明大を背負って走れるということで頑張ろうと意気込んでいました」

――結果としては予選敗退になってしまいました。

 「夏の練習も順調にこなせていたので自信があったぶん、結果としてはとても悔しいです。ですが、レースの中身を見るとスローペースの中でジュニアのレースではないペースアップを体感し、これからの課題として感じるものは多くありました」