7試合に渡って黒人差別の抗議マスクを着用「多くの賛同者を勝ち得た」 テニスの4大大会・全米オープンは12日(日本時間13日)、女子シングルス決勝で世界ランク9位の大坂なおみ(日清食品)が世界ランク27位のビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)…

7試合に渡って黒人差別の抗議マスクを着用「多くの賛同者を勝ち得た」

 テニスの4大大会・全米オープンは12日(日本時間13日)、女子シングルス決勝で世界ランク9位の大坂なおみ(日清食品)が世界ランク27位のビクトリア・アザレンカ(ベラルーシ)を1-6、6-3、6-3で破り、2年ぶりの優勝を飾った。黒人差別の被害者7人の名前をマスクに記し、7試合に臨むなど社会正義を訴えながらの栄冠になったが、英公共放送「BBC」は大坂の発信力も評価。「世界を議論させた」「自信に満ちながら謙虚な方法で影響力を行使した」と記している。

 1回戦から毎試合、黒人被害者の名前が記されたマスクを着用し、コート入りした大坂。決勝の舞台では14年に米オハイオ州で警官の発砲で死亡した当時12歳の少年、タミル・ライス君の名前を記し、センターコートに登場。激闘の末に、栄冠を掴み取った。

 そんな大坂の発信力をBBCも注目した。「オオサカは1か月間の全米オープンのコート上で印象的だっただけでなく、米国での人種差別と警官の残忍行為に対する行動で多くの賛同者を勝ち得た」と分析。「オオサカは世界を議論させた」と記している。

 BBCのテニス専門記者、ラッセル・フラー氏は「再び、圧倒的な自信でプレーしただけではなく、自信に満ちながらも謙虚な方法でソーシャルジャスティス(社会的正義)を推進するために影響力を行使した」と指摘。実力のみならず、発信力も評価されていた。(THE ANSWER編集部)