宮司愛海連載:『Manami Memo』 第16回連載15回目はこちら>>フジテレビの人気スポーツニュース番組『S-PARK』とweb Sportivaのコラボ企画として始まった宮司愛海アナの連載『Manami Memo』。第16回は、前回…

宮司愛海連載:『Manami Memo』 第16回

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フジテレビの人気スポーツニュース番組『S-PARK』とweb Sportivaのコラボ企画として始まった宮司愛海アナの連載『Manami Memo』。第16回は、前回に引き続き、竹下陽平アナとの「ゴルフ対談」。待望の国内男子ツアー初戦となるフジサンケイクラシック(9月3日~6日/富士桜カントリー倶楽部)の見どころなどを語り合った。



フジサンケイクラシックについて語った竹下アナと宮司アナ

宮司 竹下さんは、自分でもゴルフをなさるんですよね?

竹下 宮司は、やるの?

宮司 私も一応、ゴルフセットは持っています。あの、でも、一緒に回れるレベルじゃないです。

竹下 まあ、断るけど(笑)。

宮司 全然飛ばなくて、ずっとクラブを持って走っているので、なかなかカートに乗れないんです。

竹下 すごくいい運動をされるタイプのゴルファーですね。ティーショットを打ったあと、クラブを何本か持って、ずっと歩いていくという。

宮司 そうです。だから、夏場は間違っても行けない。

竹下 あれ? でも、宮司は運動苦手だよね。

宮司 そんなことないですよ!

竹下 でも、以前放送された局アナ運動会を見ていたら、走り方が変だったよ。

宮司 どうしてなんでしょうね(笑)。ダンスをやっていたので、体自体を動かすのは得意なんですけど、何か物が加わると急におかしな動きになるんです。でも、ゴルフはがんばりたいですね。

竹下 なんで?

宮司 いい趣味になりそうだから(笑)。

竹下 なるよ、老後もね。性格もプレーに出るから、結婚する前に、旦那さんの候補になる人とは1回、ゴルフに行ったほうがいい。うまくいかないときにどうなるのか、逆に調子に乗ってきたときに天狗になるのか、ならないのか、とか。ものすごく人間性が出るスポーツだから。

宮司 『S-PARK』の中で、宮里藍さんもおっしゃっていましたが、ゴルフは如実にメンタルが出るスポーツなんですよね。そして、人柄も。

 さて、異例のシーズンとなった今年のゴルフ界ですが、国内女子ツアー第2戦のNEC軽井沢72が終わって、フジテレビの中継で言うと、次は......。

竹下 やってきました、フジサンケイクラシック! この大会も無観客での開催。関係者全員がPCR検査を受けて、厳重体制の中で行なうことにはなりますが、ようやく男子のプレーが見られるし、それを4日間、お伝えできる。今からワクワク感でいっぱいです。

宮司 国内男子ツアーは、昨年の最終戦以来ですから、約9カ月ぶりになりますね。

竹下 年明けにアジアツアーとの合同開催の試合がシンガポールで行なわれているんですけど、国内ツアーの試合としては開幕戦。まさか9月に、開幕戦をやることになるなんてね。例年のフジサンケイクラシックは、シーズン後半戦が始まってすぐの大会になるので、ある程度流れがわかったうえで、取材をして中継ができる。でも、今年はどうなるかわからない。

宮司 伝える側としては、かなりハードルが高い中継ですね。

竹下 高いね。もし知らない若手が出てきたら、視聴者と同じ目線になりますから。

宮司 しかも、フジサンケイクラッシックのコースって、とても難しいですよね。

竹下 名門・富士桜カントリー倶楽部。距離が長くて、「モンスターコース」と言われています。しかもこの大会は、海外メジャーを意識した難しいセッティングにしているんです。やっぱり、日本の男子もメジャーで勝てる選手が誕生してほしいから。

 だから、どんどんバーディーを取ってスコアを伸ばし合うような展開じゃなくて、難しいところからパーをセーブして、バーディーを取れるチャンスは確実に取るっていう、我慢して我慢して......そうやって耐えてきた誰かが、どこかでパーンって抜け出すような展開になると思います。

宮司 距離もあるけど、緻密なアプローチやパッティングなどが勝敗を左右する。

竹下 歴代優勝者を見ても、その年の賞金王になるような選手が優勝しているからね。飛ばすだけじゃなくて、グリーン周りの小技やパットがうまかったり、総合力が高い選手じゃないと勝てない大会だと思います。

宮司 つまり、この大会を見ていれば、ある意味ゴルフのすべてが目にできる。

竹下 すべてが詰まっていると思いますよ。中継の解説は(地上波では)丸山茂樹さんですから、的確に状況を説明してくれると思います。そして、大会のゼネラルプロデューサーであり、コースセッティングを担当するのは、戸張捷(とばり・しょう)さん。

宮司 今回のピンポジションも、戸張さんが......。

竹下 決めています。だから戸張さん、プロから嫌みを言われてしまうんです。「なんですか、あの難しいピンポジションは?」って(笑)。そう言われるくらい難しい。その戸張さんも解説に加わってくれますから、万全の体制です。

宮司 特に見どころとなるホールはどこですか?

竹下 まずは、5番パー4。


宮司

 5番ってパー4でしたっけ?

竹下 普通はパー5。だけど、それをパー4にして、全体のパー72を71にしているんです。

宮司 5番はどんなところが見どころですか?

竹下 もともとはパー5だから、距離が長くて、グリーン左に池がある。で、その池に向かってグリーンが傾斜しているんですよ。もし池を恐れて右のラフに外すと、次のアプローチがまた厄介。(池に向かって)下り傾斜だから、プロでもそこから池に入れちゃったりする。それくらい難しい。

宮司 前半の注目ホールですね。

竹下 日曜日の最終日は、フジテレビのCS、BS、地上波と、1番ホールから連動して中継するので、ぜひ5番ホールに注目してほしいです。

宮司 優勝争いの佳境に入る終盤ではどうですか?

竹下 上がり3ホールでいうと、16番パー3かな。ここは多分、最終日にティーイングエリアを一番前に出すんですよ。

宮司 あえて距離を短くするんですか?

竹下 そう。で、池を越えたすぐのところにピンポジションを設定する。グリーン左と手前が池なんですけど、その左手前ですね。

宮司 ピンを狙うのが難しいわけですね。

竹下 距離が短いので、プロは狙いたくなる。でも、ちょっと当たりが薄かったり、引っ掛けたりすると池に入っちゃう。

宮司 だからといって、置きにいくと......。

竹下 安全にグリーンの真ん中に置いても、下りのパットが残っちゃうから、バーディーを取るのは難しい。これは戸張さんの受け売りですけど、プロの挑戦意欲を掻き立てるセッティングだそうです。そこを攻めてくるかどうか、という。特に最終日の優勝争いでは、絶対に見逃さないでほしいホールです。

宮司 5番、それから16番ですね。

竹下 本当にゴルフ好きな人は、朝から5番も見てください(笑)。

宮司 今年、竹下さんが注目している選手はいますか?

竹下 やっぱり、石川遼選手かな。

宮司 今年29歳。昨年はある意味、復活のシーズンだったと思いますし、今季はさらなる活躍が期待されます。竹下さんは石川選手もずっとご覧になってきたと思うのですが、どう見ていますか。

竹下 石川選手については、アマチュアでのツアー優勝(2007年マンシングウェアオープンKSBカップ)は見ていないのですが、その年のフジサンケイクラシックに出てくれているんですよね。

宮司 そうだったんですね。

竹下 以降、「今の自分の力を計るには、富士桜という(難しい)コースは絶好の舞台です」と言っていて、今年も同舞台でのプレーを楽しみにしているそうです。ということは、それだけ、調子がいいんだと思います。必ず優勝争いに絡んでくるでしょう。

宮司 その他、注目している選手はいますか。

竹下 宮里優作選手ですね、宮里藍さんのお兄さん。昨年は欧州ツアーを主戦場としてきたのですが、今年は日本に戻って、久しぶりにフジサンケイクラシックにも出てくれる。ヨーロッパで、どういう技を身につけて帰ってきたのか、見どころのひとつだと思います。

宮司 女子は渋野日向子選手をはじめ、笹生優花選手など新しいヒロインが出てきて、世代ごとに盛り上がっている感じがあるのですが、男子の若手はどうですか?

竹下 がんばれ、若手! ですね。ただ、徐々に20代の選手もがんばり始めているとは思います。

宮司 石川選手、松山英樹選手というところが牽引するなかで、次の世代がどんどんがんばっていかないと。

竹下 そうだね、さすがスポーツキャスター。まさにおっしゃるとおりで、石川、松山両選手に続く次の世代のスターが現れて、彼らと戦って勝つっていう選手が出てこないと。そうでないと、男子ゴルフは盛り上がっていかないと思います。

宮司 それがフジサンケイクラシックで見られるかもしれない、と。

竹下 そう。そこであとひとり、若手の注目選手を挙げたいんですけど......。

宮司 アマチュアの選手ではありますが、金谷拓実選手ですか?

竹下 金谷選手はまだ生で見たことがない。だから、見たい(笑)。だけど、僕が挙げたい若手というのは、関藤直煕(せきとう・なおき)選手。7月に行なわれたJGTO(日本ゴルフツアー機構)共催のゴルフパートナーエキシビショントーナメントに出場して、石川選手をはじめ、男子のトッププロが顔をそろえるなか、優勝したんです。1997年(10月3日)生まれの22歳。しかも、爽やかイケメン。

宮司 イケメン!

竹下 スイングがメチャメチャきれいだから、ボールが飛んで曲がらない。

宮司 人気が出る要素が全部そろっていますね。

竹下 そのエキシビショントーナメントで着ていたウェアが、緑地に胸のところに大きく"HERO"って書いてあって。

宮司 えっ......、それ、自分で意識して着ているんですかね?

竹下 知らない(笑)。でも、フジサンケイクラシックにも出場すると聞いたので、「もしも最終日優勝争いしていたら、もう一回、それ着てください」ってお願いしたら、「わかりました」って言ってくれました。

宮司 関藤選手、注目ですね。優勝したときには、「まさに"ニューヒーロー"になりましたね」って、インタビューしてください(笑)。

竹下 ただ、僕も20年ゴルフ中継をやっているんで、そうは言っても、ベテランにがんばってほしい気持ちもあるんだよね。

宮司 思い入れがあるんですね。

竹下 藤田寛之選手。今年51歳になったのですが、富士桜では何回も優勝争いしながら、まだ勝ってない。

宮司 そういうストーリーを知っていると、応援したくなりますもんね。

竹下 もう白いボールがよく見えないって言って、カラーボールを使っているんですよ。素敵じゃない?(笑)。世の中の流れ的には、若手に注目ってなると思いますけど、中継ではベテランの活躍も伝えたいですね。

宮司 竹下さんの話を聞いていて、すごく楽しみになってきました。

竹下 なってきた? でも、僕ばっかり喋っちゃったけど、大丈夫かな?

宮司 今回はそういう企画ですから、大丈夫です(笑)。

(おわり)

PROFILE
宮司愛海(みやじ・まなみ)
91年7月29日生まれ。2015年フジテレビ入社。
福岡県出身。血液型:0型。
スポーツニュース番組『S-PARK』のメインキャスター。
スタジオ内での番組進行だけでなく、現場に出てさまざまな競技にふれ、
多くのアスリートに話を聞くなど取材者としても積極的に活動。

竹下陽平(たけした・ようへい)
73年5月11日生まれ。1996年フジテレビ入社。
東京都出身。血液型:A型。
ゴルフ番組だけではなく、F1、バレーボール、陸上など
数多くのスポーツ現場に取材し、多くのアスリートに話を
聞くなど取材者としても積極的に活動。

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