1981年8月8日はテニスファンにとって大切な日だ。その日に、世界中から愛されるチャンピオン、ロジャー・フェデラー(スイス)がスイスのバーゼルで生まれたのだ。グランドスラム男子シングルスの最多優勝記録20回、「ウィンブルドン」の最多優勝記録…

1981年8月8日はテニスファンにとって大切な日だ。その日に、世界中から愛されるチャンピオン、ロジャー・フェデラー(スイス)がスイスのバーゼルで生まれたのだ。グランドスラム男子シングルスの最多優勝記録20回、「ウィンブルドン」の最多優勝記録8回など、数えきれないほどの記録を持つフェデラーが生まれた町を、Tennis World USAが紹介している。【動画】フェデラーが地元のチョコレート専門店でお買い物

スイスの文化の中心地と考えられているバーゼルは、チューリッヒとジュネーブに次ぐ国内第3の都市である。スイス北西部に位置し、ライン川が湾曲して流れ、フランスとドイツに隣接。北海へ向かう大きな船の発着する河港の町でもある。

バーゼルは文化と芸術で知られている。世界的に有名なバーゼル市立美術館(1661年に創設され、ヨーロッパで最古の一般に開放された収蔵品を持つ)、現代美術館、現代美術のイベント「アート・バーゼル」などがある。

観光スポットは、まず特徴的な赤い石を使って1504年から1514年に建てられた市庁舎。その前の広場には市場が広がる。そしてルネサンスの人文学者エラスムスの墓がある大聖堂は、町の象徴ともなっている。旧市街を歩くと大きなシュパレン門に行き当たる。これは15世紀の街を取り囲む壁にある3本の塔の1つだ。

またバーゼルには数々の有名な建築物がある。ティンゲリー美術館、国際決済銀行、ザンクト・ヤコブ・パルクサッカー場、バイエラー財団美術館、ヴィトラ社消防ステーションなど。バジリスク噴水ではバーゼルの守護神であるドラゴン、バジリスクが市の紋章を掲げてバーゼルを守っている。

だがバーゼルの最も見事な景観と言えばやはりライン川だろう。川は市を2つの区画に分け、ミットレレ橋から見る夕暮れの景色は実にロマンチックだ。夏には木々や花が美しく色づき、ライン川を走る渡し船から見事な風景を鑑賞できる。

バーゼルで最も美しい地区は、旧市街にも近いライン左岸のザンクト・アルバン地区だ。ここには運河が流れていることから、「バーゼルの小さなベニス」とも呼ばれている。

スイス、フランス、ドイツの3ヶ国が交わるところに位置することから、バーゼルでは様々な料理を食することができるが、地元の人々や観光客にも特に愛されている美味と言えば、チーズとチョコレートだろう。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2019年「ATP500 バーゼル」でのフェデラー

(Photo by Harold Cunningham/Getty Images)