男子テニス界の“ビッグ3”と呼ばれる選手の中で、ラファエル・ナダル(スペイン)はコート上で高いテンションが見えるタイプだが、一方ロジャー・フェデラー(スイス)はもっとリラックスして見える、と“…

男子テニス界の“ビッグ3”と呼ばれる選手の中で、ラファエル・ナダル(スペイン)はコート上で高いテンションが見えるタイプだが、一方ロジャー・フェデラー(スイス)はもっとリラックスして見える、と“ビッグ3”の姿勢の違いについて元世界ランキング42位のミハエル・ベレー(ドイツ)が語った。Tennis World USAが伝えている。【動画】ビッグ3のすごさが伝わる総集編動画

ベレーは、現在コーチとして活動。特に精神面のコーチングに焦点を当てており、最大の舞台での成功にはメンタルの強さがカギの一つと信じている。

グランドスラム17回優勝のノバク・ジョコビッチ(セルビア)のメンタルの強さは昔から知られているが、ベレーはジョコビッチはコート上で真剣に見えると言い、彼の“精神面は理想的”と考えている。

ベレーは、インタビューで「ナダルはテンションが高く、フェデラーはリラックスして楽しんでいる。ジョコビッチは非常に真剣だ」と語っている。そしてベレーは、若い世代ではマッテオ・ベレッティーニ(イタリア)が素晴らしいメンタルの強さを持っていると評した。ベレッティーニは昨年の「全米オープン」で初めてグランドスラム大会の準決勝に進出し、これまでATP大会で三度優勝している。

またベレーは、若い選手は明確な目標を設定し、その達成に全力を尽くすべきだと述べている。「特に若い選手は、例えばトップ10に入るといった目標を持つべきだ。自分がなんのためにトレーニングを積んでいるか認識する必要がある」

2016年の「全米オープン」決勝でスタン・ワウリンカ(スイス)がジョコビッチを破って以降、“ビッグ3”以外の選手がグランドスラム大会で優勝したことはない。ベレーは、さらに次のように語っている。

「男子テニス界のトップであり続けているフェデラー、ナダル、ジョコビッチを見てみると、彼らが常に進化を続けていることが分かる。今日のテニスは、数年前とは全く異なるものになっている。彼らは常に自分に疑問を持ち、あらゆる方面で実験をする。そして良かったものは練習のルーティンに取り入れ、うまくいかなかったものは切り捨てて、別の方法を試す」

「この実験こそ、成功しているスタートアップ企業が行っていることであり、多くの企業でも、例えばデジタル化やイノベーションなどの分野で、素早く、より効率的な達成の助けになるんだ。それに、トップ選手は常に全体を考え、こう質問する。これらの一つ一つの調整は全体にどのような影響を及ぼすのか?ってね」

(テニスデイリー編集部)

※写真は左からジョコビッチ、ナダル、フェデラー                        (@Getty Images)