現地17日、米経済誌のForbesは最も稼ぐ女子アスリートのランキングを公表。大坂なおみ(日本/日清食品)が3,740万ドル(約39億6,500万円)で、1位となった。【関連記事】錦織が34億…

現地17日、米経済誌のForbesは最も稼ぐ女子アスリートのランキングを公表。大坂なおみ(日本/日清食品)が3,740万ドル(約39億6,500万円)で、1位となった。【関連記事】錦織が34億円超で40位!世界アスリート年収ランキング【2020年度版】

このランキングの数字は、2019年6月1日から2020年6月1日の間の賞金や給料と、エンドースメント収入(企業の商品を使用するスポンサー契約による収入)を合計した額となっている。

大坂は現在、日清食品、NIKE、日産自動車、シチズン時計、全日本空輸、Mastercard、P&G、資生堂など、数多くのグローバル企業と契約している。

女子アスリート史上最高額だという3,740万ドル(約39億6,500万円)のうち、賞金で得たのは340万ドル(約3億6,000万円)。その10倍にあたる3,400万ドル(約36億500万円)がエンドースメント収入によるものとなった。テニス選手の中でこのエンドースメント収入額を超えるのは、男子の「生きる伝説」ロジャー・フェデラー(スイス)のみとのこと。

そして、今回の女子ランキング上位10名のうち、9位までをテニス選手が独占するという結果に。

2位のセレナ・ウイリアムズ(アメリカ)、3位のアシュリー・バーティ(オーストラリア)と続くが、今回大坂に抜かれたセレナは400万ドル(約4億2,400万円)の賞金額に対し、エンドースメント収入が8倍の3,200万ドル(約33億9,300万円)。一方のバーティは、賞金額が1,010万ドル(約10億7,100万円)でエンドースメント収入が300万ドル(約3億1,800万円)となっており、上位10名の中で最も多くの賞金を獲得した女子アスリートだ。

なお、今年のランキング上位10名の中で唯一テニス以外の選手は、10位に入った女子サッカーアメリカ代表のアレックス・モーガン。

女子のプロアスリートにとって、テニスは最も稼げるスポーツとなっている。これは、WTA(女子テニス協会)を創設したビリー・ジーン・キング(アメリカ)と8人の女性たちが、1971年に19の大会と総額30万9,100ドル(現在のレートで約3,270万円)の賞金で「バージニア・スリム・サーキット」を初開催した時から思い描いていたことだった。

2007年に、グランドスラムの中では一番最後に「ウィンブルドン」の賞金が男女同額に。昨年の女子ツアー最終戦「WTAファイナル」で優勝したバーティは、グランドスラムを上回るシングルス賞金額442万ドル(約4億6,900万円)を獲得した。

今年に入って女子テニスツアーは、新型コロナウイルスのパンデミックにより、3月から中断を余儀なくされた。Forbesは「(今回の集計期間である2020年6月1日までの)約2ヶ月半の間に賞金を得られなかったことは、わずかな影響しか無かったことを意味する。その一方で、来年の収入が大幅に減少することになるだろう」とコメントしている。

「ウィンブルドンの中止に加え、WTAは10月と11月に予定されていた中国での7つのイベントをキャンセルした。中国での大会の賞金総額は、おおよそ3,000万ドル(約31億8,000万円)になるはずだった」

◆Forbes、最も稼いだ女子アスリートランキング2020年度版

1位:大坂なおみ(日本/日清食品)/テニス/3,740万ドル(約39億6,500万円)

2位:セレナ・ウイリアムズ(アメリカ)/テニス/3,600万ドル(約38億1,700万円)

3位:アシュリー・バーティ(オーストラリア)/テニス/1,310万ドル(約13億8,900万円)

4位:シモナ・ハレプ(ルーマニア)/テニス/1,090万ドル(約11億5,500万円)

5位:ビアンカ・アンドレスク(カナダ)/テニス/890万ドル(約9億4,300万円)

6位:ガルビネ・ムグルッサ(スペイン)/テニス/660万ドル(約7億円)

7位:エリナ・スビトリーナ(ウクライナ)/テニス/640万ドル(約6億7,800万円)

8位:ソフィア・ケニン(アメリカ)/テニス/580万ドル(約6億1,500万円)

9位:アンジェリック・ケルバー(ドイツ)/テニス/530万ドル(約5億6,200万円)

10位:アレックス・モーガン(アメリカ)/サッカー/460万ドル(約4億8,800万円)

(テニスデイリー編集部)

※為替レートは2020年8月20日時点

※写真は「全豪オープン」での大坂なおみ

(Photo by Fred Lee/Getty Images)