4日間にかけて行われた関東学生競技大会(三大大会)。後半の2日間は馬場馬術競技(馬場)、クロスカントリー競技(クロスカントリー)、障害馬術競技(障害)の三種目から成る関東学生章典総合競技大会(総合)が行われた。早大からは、武井梧右主将(スポ…

4日間にかけて行われた関東学生競技大会(三大大会)。後半の2日間は馬場馬術競技(馬場)、クロスカントリー競技(クロスカントリー)、障害馬術競技(障害)の三種目から成る関東学生章典総合競技大会(総合)が行われた。早大からは、武井梧右主将(スポ4=東京・東農大一)、山下大輝副将(スポ4=宮城・東北)、絹川隆彦(文構4=静岡・韮山)、吉田光佑(スポ2=東福岡)が出場。苦手とする馬場では苦戦を強いられたが、続くクロスカントリーでは多くの大学の人馬が失権する中、早大は全員が完走。最終種目である障害では2人馬がクリアラウンドを決め、団体で第6位の成績を収めた。また、個人では山下がおととしと昨年に引き続き9位に入賞。早大のエースとしてチームの成績にも貢献した。今大会を通して、団体では障害と総合で全日本学生大会(全日本学生)への切符を手にした。

 最初の種目は調教審査と呼ばれる馬場。全体の10番目に登場した絹川は、騎乗したベテラン馬のアイシングラーの力もあったが、最終得点率は56.59%だった。続く山下は昨年と同様に稲太郎と出場し、大きなミスもなく最終得点率は56.52%。プレッシャーのかかる状況の中、後半に登場した吉田、武井は60%近い得点率をたたき出し、チームを引っ張り上げる。しかし団体の成績は振るわず、この種目を終えた時点では9位。全体で大きく外すことこそなかったが、競技初日は厳しい結果で幕を閉じた。


クロスカントリーに出場した絹川とアイシングラー

 迎えた二日目にはクロスカントリーと障害が行われた。耐久審査であるクロスカントリーで順位を上げたい早大。最初に走行した絹川は障害減点が20あったものの、タイム減点0で完走してチームを勢いづけた。山下は水濠障害で鎧が脱げてヒヤッとする場面もあったが、アクシデントにも動じることなく走行を続け、総減点0でレースをまとめた。大会初日の障害で優勝を飾った吉田も見事総減点0で完走し、二種目終えた時点での個人順位は全体の11位タイと、早大ではトップにつく。最後に登場した武井も減点こそあったが、見事完走し第4位という好成績で全人馬が最終種目である障害へと駒を進めた。余力審査障害の障害は、クロスカントリーと同日に行われる。疲労が残る中での障害飛越は過酷なものとなり、最後まで完走したのは出場者全体の約半数だった。早大からも武井は第3障害、吉田は第4障害で2反抗となり、失権してしまう。団体成績はチーム内の上位三人の総減点で争うため、なるべく減点は防ぎたいところ。そんな状況の中、早大では山下、絹川が最後まで完走した。絹川は総減点12での完走、クロスカントリーを終えた時点で個人14位タイという成績だった山下は障害落下を一つで抑え、減点4で見事完走。個人では第9位に入賞した。


障害を飛び越える山下と稲太郎

  異例の時期での開催となった今回の三大大会。早大は4日間の競技結果を総合した三種目総合では昨年に引き続き3位に輝いた。一方で武井は今大会を振り返り、「結構馬がそろってきているとは思う」としつつ「馬の力をしっかり出し切れていなかったり」、「試合をいざ迎えてビビる部分というか、備えられていない部分があった」りとこれからの課題も口にした。目の前に全日本への道は開けているが、開催できないという可能性も捨てきれない。選手にとっても「もしあるなら」と先の見えない日々が続くことになるが、まずは4日間頑張った馬をねぎらい、少しずつそれぞれの目標に向けて歩みだす。

(記事 伊藤可菜、写真 部員提供)

※掲載が遅くなり、申し訳ありません

結果

関東学生章典総合馬術競技大会

▽馬場馬術競技

絹川・アイシングラー 得点率56.59 馬場減点43.4

山下・稲太郎 得点率56.52 馬場減点43.5

吉田・ビビアンリスト 得点率58.62 馬場減点41.4

武井・稲翼 得点率58.04 馬場減点42.0

▽クロスカントリー競技

武井・稲翼 タイム6分15秒 総減点70.0

絹川・アイシングラー タイム4分56秒 総減点20.0

山下・稲太郎 タイム4分50秒 総減点0.0

吉田・ビビアンリスト タイム4分51秒 総減点0.0

▽障害馬術競技

絹川・アイシングラー タイム61.18 総減点12.0

山下・稲太郎 タイム63.13  総減点4.0