8日、来季2017年型のSUPER GT/GT500クラス参戦車のメーカーテストが、前日に続きドライコンディションに恵まれた富士スピードウェイで実施された。「日産GT-R」と「レクサスLC500」の両車は、2日間のテストをほぼ順調に終えた模…

8日、来季2017年型のSUPER GT/GT500クラス参戦車のメーカーテストが、前日に続きドライコンディションに恵まれた富士スピードウェイで実施された。「日産GT-R」と「レクサスLC500」の両車は、2日間のテストをほぼ順調に終えた模様だ。

2日目は午前、午後で計5時間の走行セッション。前日は午後セッションでのコースインがなかったLC500だが、この日はほぼフルタイムで走り続け、計131周を走破した。一方のGT-Rは午前の後半および午後の前半にコースインのない時間帯が続いたが、それでも計50周を走っている。

見た目の範囲内で、コース上にストップしたりするアクシデントはこの日もなく、テスト後の首脳、エンジニアたちの談話からは「この段階のテストとしては、ほぼ順調」(ニスモ 鈴木豊監督)という状況が両陣営から窺えた。LC500に関しては「ロングラン(のテストメニュー)にも取り組めた」というくらいの好進捗があったようだ。

2日目の両車のベストタイムとベスト最高速は以下の通り(いずれもタイミングモニターからの目視集計。ベストタイムとベスト最高速は同一周のものではなかった)。

■11月8日 富士テスト 推定ベストタイム&最高速
LEXUS LC500(#093) 1分28秒693:297.357km/h
NISSAN GT-R(#230) 1分29秒977:293.239km/h

参考:GT500のコースレコード=1分27秒366(今年5月、第2戦の予選Q1で記録)

なお、タイヤは前日同様にLC500がブリヂストン、GT-Rがミシュランを装着。ドライバーはLC500が立川祐路、石浦宏明、大嶋和也の3名で、GT-RがR.クインタレッリと松田次生だった。

前日(初日)よりもタイム、最高速ともにアップ傾向。もちろん、気象条件がいいことや、あくまで開発テストということを考慮する必要はあるが、今季実戦の予選でマークされたタイムに(最高速も含めて)比肩し得るともいえるレベルまで既に来ているようだ。

17年への規定変更では、ダウンフォースの25パーセント減によるコーナリング速度抑制(安全面向上)が主眼とされている。また、これまでは実質富士仕様といえたロードラッグの空力パッケージが採用できたが、それが17年規定ではできなくなり、仕様一本化となる。

それも含めて、富士という特殊なコース特性の影響もあるため一概にはいえない面も多いのだが、GT500の最前線で競うメーカーの開発力が規定による速度抑制を補ってしまうレベルにあることは間違いなく、その競い合いぶりも相変わらず激しい。鈴木監督も「(17年規定でも)これまでと同じようなタイムが出るんだろうと思います」との旨を語っている。

富士テストはこの日で終了。レクサス、日産(ニスモ)の両陣営は週末、ツインリンクもてぎでの最終第3&8戦ダブルヘッダー(11~13日)での今季タイトル争い決着に眼差しを向け、富士をあとにした。

来季17年、栄光のカーナンバー1を纏うのはレクサスLC500か、日産GT-Rか。最終もてぎ連戦ではドライバーズランク首位のニスモを10~11点差でレクサス勢3騎が追うタイトル争いが展開される(ちなみに今回の参加ドライバーは全員その圏内だ)。

17年型GT500参戦マシン「日産GT-R」撮影:遠藤俊幸

17年型GT500参戦マシン「日産GT-R」撮影:遠藤俊幸

17年型GT500参戦マシン「レクサスLC500」撮影:遠藤俊幸

17年型GT500参戦マシン「レクサスLC500」撮影:遠藤俊幸

17年型GT500参戦マシン「レクサスLC500」撮影:遠藤俊幸

17年型GT500参戦マシン「レクサスLC500」撮影:遠藤俊幸

17年型GT500参戦マシン「レクサスLC500」撮影:遠藤俊幸

17年型GT500参戦マシン「レクサスLC500」撮影:遠藤俊幸

富士でのラップタイムは既に1分30秒を切る水準に。撮影:遠藤俊幸

富士でのラップタイムは既に1分30秒を切る水準に。撮影:遠藤俊幸

日産陣営のトランスポーター。撮影:遠藤俊幸

日産陣営のトランスポーター。撮影:遠藤俊幸

レクサス陣営のトランスポーター。撮影:遠藤俊幸

レクサス陣営のトランスポーター。撮影:遠藤俊幸