サッカーにおいて、1試合で3得点以上を決めることを表す「ハットトリック」。元々はクリケットで打者を三者連続アウトにすることをそう呼んでいた。(クリケットにおいて打者を連続でアウトにすることは相当難易度が高い) サッカー選手にとって、「ハット…
サッカーにおいて、1試合で3得点以上を決めることを表す「ハットトリック」。元々はクリケットで打者を三者連続アウトにすることをそう呼んでいた。(クリケットにおいて打者を連続でアウトにすることは相当難易度が高い)
サッカー選手にとって、「ハットトリック」は実力を証明する功績でもあるが、そう簡単にはお目にかかれない。この企画『HAT-TRICK HEROES』では記憶に残る「ハットトリック」を紹介していく。
今回は、レアル・ベティスのフランス代表FWナビル・フェキルがリヨン時代に決めたハットトリックだ。
名門リヨンの下部組織で育ったフェキルは、2013年にトップチームに昇格。その年の8月にプロデビューを飾った。さらに、翌年の4月にプロ初ゴールを決めると、2015年にはリーグ・アン年間最優秀若手賞を受賞。今季からはベティスに加入している。
そんなフェキルは、2015年8月29日に行われたリーグ・アン第4節のカーン戦でキャリア初となるハットトリックを達成している。
まずは19分、ボックス手前でボールを持ったフェキルが相手DFと駆け引きしながらボックス左へと侵入。シュートコースを作ると、そのまま左足を振り抜き、ゴール右に流し込んだ。
そして44分、MFコランタン・トリソの絶好なロングパスで右サイドを突破したフェキルは、細かいボールタッチでボックス深くへと侵入。最後は相手DF二人の間から左足で狙いすましたシュートをゴール左隅へ流し込む。
最後は57分、見事なボールタッチでボックス内に侵入したMFマテュー・ヴァルブエナからのパスをまたも左足で決めてみせた。
得意の左足だけでハットトリックを達成したフェキルだが、そのスキルはフランス代表でも貴重なオプションになっており、世界王者に輝いた2018年のロシア・ワールドカップでも、途中出場がメインではあったものの7試合中6試合に出場している。