メキシコで開催された「第1回 WBSC U-23ワールドカップ」は6日(日本時間7日)、決勝戦で日本がオーストラリアに1…
メキシコで開催された「第1回 WBSC U-23ワールドカップ」は6日(日本時間7日)、決勝戦で日本がオーストラリアに10-3と圧勝し、初代王者に輝いた。大会MVPには4番・真砂勇介(ソフトバンク)が選ばれたが、その真砂と同じくらいマウンド上から優勝に貢献したのが、本田圭佑(西武)だった。
■大事な初戦と韓国戦で先発して2勝&決勝戦は2回6者凡退の完璧救援
メキシコで開催された「第1回 WBSC U-23ワールドカップ」は6日(日本時間7日)、決勝戦で日本がオーストラリアに10-3と圧勝し、初代王者に輝いた。大会MVPには打率.419、出塁率.525、4本塁打、14打点と大暴れした4番・真砂勇介(ソフトバンク)が選ばれた。だが、その真砂と同じくらいマウンド上から優勝に貢献したのが、本田圭佑(西武)だった。
今大会で本田が登板したのは3試合。開幕戦のニカラグア戦、スーパーラウンド初戦の韓国戦の2戦で先発し、決勝オーストラリア戦では2イニングを救援登板した。ニカラグア戦では7回を2安打無失点に抑え、チームの初戦白星スタートに貢献。韓国戦では、白熱した試合展開の中、ソロ被弾で1失点したが、8回を4安打1失点とし、タイブレークでの劇的勝利につないだ。先発した試合はいずれもラウンド初戦で、その後につながるチームの勢いを決める大事な一戦。斎藤監督が「まったく寄せ付けなかったね」と絶賛した投球での勝利は、単なる2勝以上の重みを持った。
そして、迎えた決勝オーストラリア戦。先発した笠原大芽(ソフトバンク)は4回途中3失点で降板したが、直後の攻撃で相手のミスに乗じた打線が逆転に成功、1点を勝ち越した。虎の子の1点を守り抜くため、指揮官が6回から投入したのが、韓国戦から中2日の本田だった。
前回登板では127球を投げていただけに、斎藤監督は「本当は安樂、本田は使いたくなかった」と話したが、オーストラリア打線の打ち気を削いで反撃の芽を摘みたい事情もある。やはり抜群の安定感を誇る本田に頼らざるを得なかった。
■127球から中2日で救援登板「(疲れよりも)そこは気持ちで全然上回っていた」
8回127球を投げた韓国戦では、首脳陣は7回で降板させようとしたが、「今日はいきたいって気持ちが本能的に出ていた」と8回の続投を志願、気持ちで投げきった。決勝での救援登板も、韓国戦の疲れがなかったと言えば嘘になるが、「それより優勝に貢献したいというところに目標を立てて来ていたので、その力になれるならと思って。そこは気持ちで全然上回っていた」と迷わずブルペンで準備を進めた。6回のマウンドに上がると3者連続三振、7回も3者凡退で終わらせ、2イニングを投げて5奪三振を記録。監督の思惑通り、オーストラリアの反撃を封じ込め、チームは初代王者に輝いた。
「いろいろ緊張する経験はありましたけど、特に今日は、一番(緊張した)って言っていいくらい。4-3で(出番が)来たので、1点も取られちゃけないって思っていた。すごく緊張していたのは確かです」
とはいうが、マウンド捌きは落ち着いたもので、自己評価も「90点くらいですかね」と合格点だ。「日本を背負って投げることはなかった。あそこまで緊迫した場面で投げられたことは、メンタル的に今後につながると思う」と、自ら成長への手応えを感じている。
もう1つ得た収穫は、「カーブを有効に使えた」こと。3試合で合計17回を投げて6安打3四球20奪三振で1失点という堂々たる成績を収めたのも、カーブの使い方がカギになったようだ。
■メキシコ、そしてオーストラリアへ…国際的なオフで得る貴重な経験
「外国人を相手にカーブをすごく有効に使えたので、(投げたのは)ほとんど真っ直ぐとカーブだけでした。今までそこまでカーブに自信を持っていなかったけど、今は自信を持って投げられるようになりました」
日本人打者を相手にするだけでは得られない経験を経て、ピッチングの幅を広げた。今大会を終えた後は、オーストラリアのウィンターリーグに参加し、そこでさらなる成長を求める。決勝戦で対戦したオーストラリア代表の中に、1週間後にはチームメイトになる選手もいたそうだ。オーストラリアでは、引き出しを増やす意味でもチェンジアップの習得に努める。
「(今大会で)カーブが使えるっていうのは分かったんで、その他の球種。球団から、外国人はチェンジアップを教えるのがうまいって聞いてます。それでチェンジアップを投げられるように、と。もう1つの球種をオーストラリアでレベルアップできたらいいと思います」
メキシコの経験で得た感覚を、オーストラリアでさらに進化させる。国際的なオフを過ごして経験値を積んだ本田圭佑が、1軍先発ローテに定着する日はそう遠くはないのかもしれない。