ラファエル・ヴァランが最悪の夜を過ごすことになった。レアル・マドリーのフランス人センターバックは、マンチェスター・シティとの試合で2つの致命的な失点の原因となった。 前半9分の最初の失点シーンでは、ペナルティボックス内でのビルドアップでガブ…
ラファエル・ヴァランが最悪の夜を過ごすことになった。レアル・マドリーのフランス人センターバックは、マンチェスター・シティとの試合で2つの致命的な失点の原因となった。
前半9分の最初の失点シーンでは、ペナルティボックス内でのビルドアップでガブリエル・ジェズスに体を寄せられてボールロストしたところをラヒーム・スターリングに決めらた。プレッシャーを回避できなかったヴァランは、あろう事か自軍ゴールに向かってボールを運んだ。欠場したセルヒオ・ラモスであれば前方へのフィードで逃げるなどして回避していた場面だった。
コンビを組んだミリトンへのフォローアップが必要になると思われていたが、蓋を開けてみれば、足を引っ張ったのはフランス代表センターバックの方だった。
試合の行方を決定付けるゴールを許したのもヴァランだった。68分、アバウトなロングボールへの対応を誤ったヴァランは、ゴールキーパーのクルトワへバックパスを試みた。一度目のクリアに失敗したフランス人CBは、この状況に焦ったのか、相手のポジションを確認せずに頭でバックパスを送った。これをジェズスに狙われて、クルトワと入れ替わるように無人のゴールに流し込まれた。
この得点でスコアを2-1とされたレアル・マドリーは、合計スコア4-2で敗退した。
ジネディーヌ・ジダン監督のチームはキャプテンの欠場をもろに受けた。好守両面で抜群の存在感を放ち、チームの精神的支柱でもあるラモスの不在は大きすぎた。モドリッチやクロースがチームを牽引しようとしたが、これまで通りの姿ではなかった。
高い身体能力を生かしたフィジカル要素が強いヴァランはワールドクラスのセンターバックだ。しかし足元のスキルは水準程度と言える。これまでにも中盤への球出しや長い距離のフィードといったビルドアップは常にラモスが担っていた。彼の不在によって、この試合ではヴァランとミリトン、クルトワを含めた最終ラインがシティの格好の狙いどころとなっていた。
中断明けから11試合無敗で走ってきたレアル・マドリーだが、2週間のインターバルは長すぎたようだ。2シーズン連続でチャンピオンズリーグベスト16敗退となった。