日本代表とアルゼンチン代表は過去に5回対戦し、日本の1勝4敗。1998年に激突したとき44-29で秩父宮ラグビー場に集まったファンを歓喜させたのが唯一の勝利だ。同じ場所で18年ぶりの金星を狙うジャパンだが、アルゼンチンはワールドカップで2…
日本代表とアルゼンチン代表は過去に5回対戦し、日本の1勝4敗。1998年に激突したとき44-29で秩父宮ラグビー場に集まったファンを歓喜させたのが唯一の勝利だ。同じ場所で18年ぶりの金星を狙うジャパンだが、アルゼンチンはワールドカップで2回ベスト4入り(2007年大会:3位、2015年大会:4位)するほど世界屈指の強豪に成長しており、ジェイミー・ジョセフ新体制となった日本代表にとっては門出にふさわしい相手だが、かなりの難敵である。
ロス・プーマスの愛称を持つ南米の雄は準備万端の様子。日本代表との対決を2日後に控え、ダニエル・ウルカデ ヘッドコーチは「今年は特に遠征の多い年。体が遠征に慣れてきた。日本に到着して3日目。1日ハードに練習して、選手たちのコンディションも良く、時差にも慣れた」と語った。
11月5日の日本代表戦に臨む試合登録メンバー23人のうち、リザーブのSHトマス・クベリ(豪州・ブランビーズ)以外はジャガーズとして今年2月から一緒に戦ってきた選手たち。ジャガーズは、2016年に同じくスーパーラグビー初参戦となった日本チームのサンウルブズに唯一の白星を与えており、そのときの雪辱も期して秩父宮でのテストッチに挑む。
ジャガーズで経験を積んだアルゼンチン代表は8月下旬から10月上旬にかけてザ・ラグビーチャンピオンシップ(南半球4か国対抗)を戦い、世界王者のニュージーランド代表には連敗したものの健闘、第2節ではホームで南アフリカ代表を破っている。
「我々は次のワールドカップに向けて組み合わせを有利にするため、ワールドランキングの8位以内に入りたいと思っている。ワールドカップの経験だけでなく、スーパーラグビーで個々のレベルも上がり、日本はここ数年で成長を続けている。どこからでも攻めてくるし、ダイナミックにプレーしてくる。ボールを簡単に渡してはいけないと思っているし、スクラムも強いはず。今回のテストマッチもハードなものになると覚悟している。
ザ・ラグビーチャンピオンシップのあとに2週間休み、ツアー前練習を1週間積んでここに来た。自分たちもスーパーラグビーに参入して長く一緒に過ごすことでレベルを上げている」(ウルカデ ヘッドコーチ)
日本戦に先発する15人のうち11人は10月8日におこなわれたラグビーチャンピオンシップ最終節(オーストラリア代表戦)のスターティングメンバーであり、そこに、同大会で脚光を浴びたパワフルなNO8ファクンド・イサと、ワールドカップ2015の得点王であるSOニコラス・サンチェスが負傷から戦列復帰したのは大きい。さらに、突破力が高いWTBサンティアゴ・コルデロと、若手有望株のひとりであるFLトマス・レサナもスターターとなる。
伝統的にアルゼンチン代表はスクラムを武器とするが、55キャップを持つ主将のHOアグスティン・クリーヴィと、ワールドカップ2015のドリームチームに選出されたPRラミロ・エレラが強力パックの中心となりそうだ。
みんなで浅草、銀座、東京湾クルージング、ハードロックカフェに行き、リフレッシュもしている。決戦へ向け、司令塔のサンチェスは「気をつけたいのは田中。プレーにスピードがある」と警戒し、同じく要注意選手に田中史朗の名前を挙げたFBホアキン・トゥクレは、自分たちの課題として「ディフェンスを強化していく必要がある」とコメント。そして、SHマルティン・ランダホは「ツアーの最初というのは勝つことがとても大事。勝利を挙げてチームに勢いをつけたい。気をつけるべき存在は(アマナキ・レレイ)マフィだが、すべての選手を警戒している」と語った。
1.ルーカス・ノゲラ 2.アグスティン・クリーヴィ(主将) 3.ラミロ・エレラ 4.ギド・ぺティパガディサバル 5.マティアス・アレマノ 6.トマス・レサナ 7.ハビエル・オルテガデシオ 8.ファクンド・イサ 9.マルティン・ランダホ 10.ニコラス・サンチェス 11.サンティアゴ・コルデロ 12.ヘロニモ・デラフエンテ 13.マティアス・オルランド 14.マティアス・モロニ 15.ホアキン・トゥクレ
〔リザーブ〕
16.フリアン・モントヤ 17.サンティアゴ・ボッタ・ガルシア 18.エンリケ・ピエレット 19.レオナルド・セナトレ 20.フアンマヌエル・レギサモン 21.トマス・クベリ 22.サンティアゴ・ゴンサレス・イグレシアス 23.ラミロ・モヤーノ