Jリーグと名古屋グランパスは26日、試合中止に伴い緊急のウェブ会見を実施した。 名古屋は25日、DF宮原和也が新型コロナウイルス(COVID-19)の検査で陽性反応。同日に選手・スタッフ60名のPCR検査を実施していた。 その結果、26日に…
Jリーグと名古屋グランパスは26日、試合中止に伴い緊急のウェブ会見を実施した。
名古屋は25日、DF宮原和也が新型コロナウイルス(COVID-19)の検査で陽性反応。同日に選手・スタッフ60名のPCR検査を実施していた。
その結果、26日には、MF渡邉柊斗とトップチームスタッフ1名が陽性反応を示したと発表。両者は無症状であり、渡邉はリハビリのため別メニューであったことも発表されていた。
この結果、26日に広島で開催予定だったサンフレッチェ広島vs名古屋グランパスの一戦は急遽中止となっていた。
名古屋の小西工己代表取締役社長は、感染したスタッフについては「個人の特定、プライバシーに関わる部分なので、お断りしたい」としながらも、「トップチームスタッフの中には監督も含まれるが、監督ではない」とし、マッシモ・フィッカデンティ監督の感染はないと発表している。なお、濃厚接触者の特定を急ぐとも発表した。
今回の件を受け、Jリーグの村井満チェアマンは「選手もアスリートである前に社会市民ですので、全ての社会活動から接点をなくすことは難しく、社会的に広がっている中で選手も感染することは認識していましたが、改めて選手に出たことは感染力の強さや、用心している選手が感染することで恐ろしさを再認識しています」とコメント。日常生活を最小限に留めている中での感染に、新型コロナウイルスの脅威を感じたと明かした。
また、Jリーグが全選手に対して実施している公式検査後の発覚という事態となったことについては「名古屋グランパスにおいては、週次でのPCR検査を行っていく必要がある可能性もある。チーム内でさらなる感染が見つかることにつながる可能性もある」とし、現状は2週間に1回の公式検査のあり方を検討する必要があるとの見解を明らかに。今回の事態についても「これは2週間のインターバルで起こり得る状況だった。公式検査以外で医療上の対処としての検査があることは認識していた」とし、不測の事態ではなかったとコメントした。
今回の試合中止に関しては、名古屋グランパスとJリーグが協議した上での決定だったとされ、村井チェアマンは「濃厚接触が確定していない状況で14名を編成するということが不可能と判断された」とコメント。宮原との濃厚接触がないことは確定したが、その後に出た2人との濃厚接触者が特定されていないことが中止の判断材料となったようだ。
名古屋の次節は8月1日の柏レイソル戦となる。小西社長は「名古屋は明日全員にPCR検査を実施いたいます。ピッチを刻んでPCR検査を実施し、万全の体制で8月1日の柏戦に臨みたいと思います」と、この先のクラブとしての対応についても語った。