JR東日本カップ2020 第94回関東大学リーグ戦 第3節早大20-12-01専大【得点】(早大)66’加藤 拓己、74’加藤 拓己(専大)15’鳥羽 隼 開幕戦でプロ内定者5人を擁する法大に逆転勝利(○2−1)し、白星発進に成功した早大。…

JR東日本カップ2020 第94回関東大学リーグ戦 第3節
早大0-1
2-0
専大
【得点】
(早大)66’加藤 拓己、74’加藤 拓己
(専大)15’鳥羽 隼

 開幕戦でプロ内定者5人を擁する法大に逆転勝利(○2−1)し、白星発進に成功した早大。活動再開の遅れた筑波大との第2節の延期を挟み、2週間ぶりの関東大学リーグ戦(リーグ戦)で専大と対戦した。序盤からボールを握り試合を支配したが、15分にセットプレーから先制点を与えてしまう。しかし、後半頭から投入されたFW加藤拓己(スポ3=山梨学院)が66分、74分と立て続けにゴールを奪い逆転に成功。開幕2連勝を収めた。

 「相手の裏のスペースを意識した」と外池大亮監督(平9社卒=東京・早実)はFW清水駿(政経4=京都橘)を起用。高めのライン設定をしている専大の背後のスペースを狙う、明確な指針のもとゲームに挑んだ。立ち上がりにリズムをつかんだのは早大。GK山田晃士(社4=埼玉・浦和レッズユース)を含めたビルドアップで、高い位置からプレスをかける専修大を翻弄する。サイドチェンジも織り交ぜながら前進し、最初のチャンスは10分。右サイドの低い位置から鍬先が左サイドの梁賢柱(スポ4=東京朝鮮)に大きく展開。阿部隼人(社4=神奈川・横浜F・マリノスユース)との連携で梁が相手DFの背後に抜け出し、グラウンダーのクロスを供給する。ゴール前に走り込んだ清水のシュートは枠を外れたが、幸先のよいスタートを切ったかに見えた直後の15分。FKから一瞬の隙をつかれ先制点を献上してしまう。

 その後はペースを奪われ、鋭いショートカウンターから決定機を与える場面も見られた。しかし、鍬先祐弥(スポ4=東福岡)のボール奪取や山田のファインセーブもあり得点は与えない。すると徐々にリズムを奪い返す。開幕からスタメンをつかんだ、貴重な左利きCBの監物拓歩(スポ2=静岡・清水エスパルスユース)からの鋭い縦パスを起点にチャンスを創出。42分に監物からの縦パスを受けた鍬先が右サイドの背後のスペースに大きく展開し決定機を迎えると、45分には監物からのパスを受けた梁がドリブル突破。いずれも得点には結びつかなかったが、流れを持って前半を折り返す。

 後半の開始とともに外池監督は動く。加藤と丹羽匠(スポ1=ガンバ大阪ユース)を投入し前線を活性化。55分、58分と立て続けに加藤が強引なドリブルで相手陣内に侵入すると、60分には丹羽からの浮き玉のスルーパスに抜け出した加藤に決定機。捉えきれずゴールこそ逃したが、得点の匂いがするプレーが続く。迎えた66分。阿部が右足でクロスを蹴り込むと、加藤が豪快にダイビングヘッド。ニアサイドで薄く当てて逸らした、技術力の高いシュートがゴールネットに突き刺さり同点に追いつく。さらには74分、阿部からの浮き玉のパスにタイミングよく抜け出した加藤が、GKも冷静にかわして貴重な逆転弾。あっという間の逆転劇で勝ち点3を手中に収めると、その後も隙を見せずに相手陣内で時計の針を進め、2−1で試合を締めた。

 開幕2連勝を収めた早大。加藤は「今年は分析が本当にすごい」とコーチングスタッフをたたえる。得点こそ生まれなかったが清水の先発起用があり、また背後のスペースを活用するメッセージから多くのチャンスが生まれ、逆転ゴールにつながった。しかしこの結果に満足をしているわけではない。「早稲田は優勝しなければいけないチーム」(加藤)。目指すは一昨年成し遂げたリーグ戦優勝である。「こうして開幕できているのは医療従事者の方々だったり、様々な方の支えがあってのこと。チームとして誰かの活力になり続ける。感謝の意をプレーで示していく」と加藤は強い口調で語った。早大から、ア式から。感謝の心と勇気を届けるシーズンはまだまだ始まったばかりだ。

(記事 橋口遼太郎)

※第1節の記事は現在準備中です。掲載が遅くなり、申し訳ありません

外池大亮監督(平9社卒=東京・早実)

――法大戦から2週間が空きました。この2週間どんな準備をしてきましたか

このまま順調にいけばこの先2週間開く週がここしかなくて、開幕戦と言う負荷がかかる試合を勝利で終えたということで、しっかりとリカバリーをして、リフレッシュをして。今期は1戦必勝だと思っているので、リカバリーと次の準備というところはより濃くできたかなと思っています。

――今節清水選手を起用したメッセージは

先週大学をスカウティングしたときに442と言うより424と言う形でかなりラインを高くして、前からはめてくる形でした。そこに対して我々もボールを持つと言うサッカーをしているので、そのままゲームに入ると相手の思うツボかなと言う部分がありました。そこで少し相手の裏のスペースを意識するというか、もう少し手数をかけずにスペースを作るような試合の入り方をして、相手の前で取ろうというベクトルに対しての対策として清水が役割を果たせるのではないかなと言う形で清水を入れました。

――加藤選手は2点目のシーンで裏を使うというスカウティングが活きたとおっしゃっていました

最初から加藤がいると、どうしてもそこにいる加藤にボールを入れることになってしまいます。そこの目線を1回変えて、清水を入れることで清水にボールを入れるのではなくて、清水の前のスペースを使うという事を徹底してまず試合の入りとしてはやろうと。 加藤にその役割を担わせると言うよりかは、違う選手でそのメッセージを明確にすると言う形で起用しました。

――良いリズムで試合が運べていた中でセットプレーから先制点を与えてしまいました

やられるとしたらこういう形だろうなと思っていました。狙いとしていたサッカーができつつもゲームが動いてしまったことでチームの中でも若干不安というか、ここからどう戦っていこうかというところのズレが前半の真ん中位の時間帯に、失点直後10分ぐらいはあったかなと思います。

――後半頭から加藤選手を投入、加藤選手が力を見せつけました

前半の終わりの方で失点しながらも、自分たちがボールを持っていたいとか自分たちのやり方でサッカーをやり続けるというか。そういうところに対する強さみたいなところは、前節の法政戦も逆転勝ちをしましたし、いい意味で割り切ってやるというところ、自分たちから崩れそうになったけれども前半のうちから立て直すことができたと言う印象がありました。あとはもともと想定していた交代のところで、パワーというか前の推進力を出せる加藤であり丹羽であり田中と言う選手を投入することで、もう一押しふた押しプレッシャーをかけると言う状況は作れるだろうな、とハーフタイムに思っていました。

――交代枠5枚は大きいですか

実際前半のうちに交代してもいいかなと思っていたくらいだったので、そういう思考を作ると言うところが5人交代枠の一番のメリットかなと思います。そういう意味では今のチームは20人ぐらいは自分の個としての強みをチームに落とし込める選手がいて、そういうレギュレーションであるということをチームとしてしっかり認識しているので、そしっかりと選手たちが意気揚々とサブであってもチャンスがあると考え、チームとしての役割をサブであっても果たせると思っているのではないかなと思います。

――監物選手が開幕からポジションをつかんでいます。どう評価していますか

彼は高さもあるし左利きで、状況が見えていてそういう意味では能力はあったんですけど、自粛期間を通じて彼は謙虚にこの状況を捉えて、自分の足りないところだったり、中断期に継続し続けた強さというか。自粛明けに感じることができたので、ライバル選手のコンディション不良もあり得たチャンスではありますが、それをしっかりと生かして結果に繋げられる位の個としての能力も、チームへの働きかけもやれているところも、すごく頼もしいなと思います。

――若い選手が出番を増やしている中で4年生が持つ力と言うのはどういう風にお考えですか

今年は特に1月の下旬からチームがスタートして、キャプテンの杉山や主務の西前を中心に4年生がこれまでの3年間の経験を軸にチームマネジメントできています。本来は試合をスタンドで応援したり声をかけたりと言うところがありますけれども、それが叶わない分トレーニングや日々の中で、立体的にチームに関わる姿だったりとかをチームに見せてくれている。それが2連勝の大きな要因ですし、2試合とも逆転勝利と言う、苦しい状況の中でもみんなが空気感を感じながらできている。自分1人じゃなく常にみんなの後押しを感じながらやれている、という環境を4年生が体現できているのが2連勝の大きな要因なのではないかと思います。

清水駿(政経4=京都橘)

――今シーズンはどのような気持ちで挑んでいますか

最後のシーズンなので、チームの目標である日本一やリーグ優勝はぶれさせずにやるということが1つです。個人としてはフォワードとして去年からプレーするようになって、得点にもっとこだわりたいなと感じています。専修大戦もチャンスはあったものの、決めきれなかったところに課題が残っていると思っていて、自分が得点することによってチームが勝つことになると思うので、得点によりこだわってやっていきたいなと思っています。

――チャンスが巡ってきましたが、スタメンを知らされた時はどのように感じましたか

正直あまりコンディションが良いわけではなかったので、あまり予想はしていなかったです。しかしスタメンになったことで責任感を持ちましたし、ここで結果を出さなければならないという気持ちになりました。今までの過程がどうであれ、この試合で120%を出すということにフォーカスをして1週間取り組んでいました。久々のスターティングメンバーで難しいところも多少あったのですが、やる事は明確かなと思っていました。

――この試合特に意識していた事はありますか

戦術として背後を狙っていたんですが、センターバックの2人とタイミングがうまく取れなかったなと感じる部分が多く、背後に走れなかったなと感じています。しかしその後のクロスの入り方と言うところであったりは練習をしていた通りのことができたかなと。後は決めきるところかなと思っています。

――かなりポストプレーで収まっていた印象があります

自分的にはあまり収まった感覚がなくて。背負うと言うところにあまり順応しきれていないというか、まだまだそこは取り組まなければいけないなと感じています。収めた後にどう味方にうまくちらして前進していくかというところが課題かなと思います。

――登録上はディフェンダー登録かと思います。ポジションへのこだわりはありますか

ポジションへのこだわりはあまりなくて、チームに貢献することができればDFであろうとFWであろうと自分ができることを120%でやるつもりでいます。今節や最近はフォワードで出ることが多いです。こだわりはあまりないです。自分ができることをただ120%でやることにフォーカスしています。

――加藤選手が交代の際、清水選手から相手DFの動きや特徴を教えてもらっていてとても試合に入りやすかったとおっしゃっていました。チーム内でのコミニケーションはいかがですか

チーム内ではライバルですが、チームが勝つことを同じ目標としてやっている関係です。前半やって感じたことを伝えて、彼がよりプレイしやすいように、試合に入っていきやすいようにする、というのは先輩と後輩の関係もありますし、チームメートという関係でも自分の情報は全て与えて、彼が輝ける体制を作ります。4年生としてもそうですが意識している部分で、それがうまくはまったというところもあります。

――4年生として今シーズンチームに対して意識している事はありますか

代々4年生というのが早稲田の形を作っているので、自分たちがいかに自分だけにならずに客観的な視点を持ってチームに働きかけるか、と言うところは4年生全員が意識していることではあります。試合中でもそうですし、チームが悪い時にいかに鼓舞して盛り上げるか。昨日の試合は特に杉山であったり鍬崎であったりが鼓舞していたと思うんですけど、いかに4年生が主体的にやりチームのために動けるかと言うところ。それが早稲田の強みでもあると思うので、ただの学年かもしれませんが早稲田にとっては強みになってくるので、自分も乗り遅れないようにと言うところを常に意識しています。

――今シーズンはどんなシーズンにしたいですか

コロナもあってシーズンの中断期間がなくて、苦しい夏場がやってくると思うんですけど、チームが一体にならないと勝てないということを去年一昨年やってきて感じました。いろんなカテゴリーでチームがありますが、全員が同じ目標に向かってただひたすらに積み重ねていけるようなチームづくりや、一致団結すると言う所。ありきたりかもしれませんが、それが1番大事ということを感じたので、それを働きかけて積み上げていきたいなと感じています。それが最終的に日本一であったりリーグ戦優勝と言うところにつながればいいかなと思います。

――個人としての目標はありますか

個人的な目標は、とりあえず試合によく絡んでまずは1ゴールあげるという所。小さな目標かもしれませんが、大きな目標よりもまず積み重ねる。チームとしても意識しているので、自分としても1つ1つ積み重ねて、より大きな目標になっていけばなと感じています。まずは試合に出て、1ゴールというところを意識して、やっていきたいなと思っています。

加藤拓巳(スポ3=山梨学院)

――今節はベンチからのスタートになりました

正直なところ自分自身そんなに調子も良くなかったですから、それが妥当な判断だったと思います。その中で外池さんは自分自身の役割、途中から出る選手の役割をとても重要視なさっていたので、そういう部分にフォーカスしながらトレーニングした1週間でした。

――ベンチから前半はどのように見えていましたか

スタートの流れはすごく良かったが、警戒していたセットプレー1本でいかれて、中々攻撃もうまくいかないという中でも、チームとしてボールをすごく持てていた印象がありました。自分の中で1週間通して背後を取り続ける練習をし続けていたので、それがチームの戦術通りになっていったというか。清水さん(清水駿、政経4=京都橘)と交代しましたけど、清水さんからも相手がどういう動きで、ここに対してはこういうプレスがきて、ここにはあんまりこないというのは共有されていました。中の状況は全てに近いくらい理解した状態で入っていけたのかなっていうのはあったので、前半の印象としては失点したシーン以外は悪くなかったのかなって思います。

――どんなプレーをしてくれという指示ありましたか

具体的にあったわけではないのですが、16日が自分の誕生日で、調子悪かったんですけど外池さんから一言だけ、今週末加藤のゴールで喜びたいっていうメッセージがあって。その時点でやっぱり自分のやることは明確でした。0ー1のゲームの状態で後半頭から出ていき、チームを勝たせるためには少なくとも2得点必要という状況でした。本当に仕事は明確化されていたのかなっていう。特に具体的な指示はなかったのですが、とりあえずみんなとハイタッチするときに行ってこいって一言だけ。それに答えるには点を取るしかないなと思っていました。

――誕生日のメッセージが大きかったですね

そうですね。自分がスタメンから外れて、それが意図的かはわからないですけど、自分の中で悩む部分もあったし。シュート練習もすごく入らなくて。それでも外池さんは、得点入らなくてもお前に対する信用はあるしと言ってくれて。本当にメッセージ一つで肩の(力が抜けて)悩んでいたものが解消されていった。自分がチームのためにという部分にフォーカスできるようになったのはそのメッセージがあったからだと思います。

――エースの実力を見せつけた2ゴール。気持ちはいかがでしたか

去年9番で今年から3年生ながら10番背負わせてもらって。早稲田の10番背負うと言うのは本当に軽いものではないですし。歴代いろんな方々がこのチームを支えてきて、歴史を作ってきて。もちろん今もそうですけど、日本をリードしている組織のなかのエースナンバーを背負うって言う部分で、もちろん緊張を感じる部分はすごくあります。だからこそ、やっぱり自分が勝たせなければならないという気持ちはより一層強くなったかなというのはありまして。去年はチームが勝てればそれでいいと言う気持ちでしたけど、今年は自分自身が取ってチームが勝たなければいけない。チームが勝っていく中で個人としても成績を残していかなければいけない。そういう意識があるので。得点王を取らなければいけない立場だと思います。背番号がどうこうってわけではないですけど、上級生になって10番を背負っている以上、やっぱりそこは自分がやらなきゃいけない部分なので。きょうの仕事は当たり前じゃないですけど、10番として求められることを実行しただけです。もっと点を取るチャンスはありましたし。もっともっと決められればチームを楽にできたので。そういう反省もありますし、そこを改善していきながらシーズン通して戦えればなと思います。

――チームの成績だけではなく自分の成績ももちろん求めなければならないという気持ちが強くなっている今シーズンですか

無観客試合で、もちろん配信はありますけど結果しか流れない中で、加藤がどういう選手なのかを見たときに、やっぱり結果を出している、得点王になっているというのが重要になってくると思います。自分自身進路とかを考えていく中で、そこに対してフォーカスしていくわけでは無いですけど、チームが勝っていくためには得点が必要ですし。その得点がいずれ自分をプロに導いてくれると思っているので。ここで取れないようではプロでは取れないと思っていますし、自分自身そこはすごく意識していますね。

――1点目、阿部選手のクロスからダイビング気味に頭で逸してゴールネットを揺らしました。振り返っていかがでしたか

点数が入っているときの加藤は音で言うとパチンと当てていると外池さんにはずっと言われています。自粛明けてからのここ4試合無得点で、クロスにもいい入り方ができなくて、今の加藤は思い切りいけていないというのは言われていて。 思いっきりいくのがお前の良さだからって。とりあえず思いっきりいけっていうのはすごく言われていて。正直1点目は外れると思っていました。あの距離で。外れていてもおかしくないと思うんですけど、自分自身が、外池さんがいってくれたように思いっきりボールにチャレンジできたことであのゴールが生まれたと思います。あのゴールが何か特別なゴールというわけではなくて、自分にとっては本当に、あれはやって当たり前のプレーで。外池さんにとってもやって当たり前のプレーだと思うんですけど、あれをやり続ける事で初めて評価を得られると思っているので。あの得点は、外池さんのアドバイスありきの得点でしたし、外池さんには感謝しています。

――思い切ってというのは去年の早慶戦のダイビングヘッドを思い出してしまいます

あの時も外池さんがずっとスタメンで使い続けてくれていた中で、主務の中園くんが調子良くて、自分がスタメンで出られなくて。それでも自分が10番つけて。外池さんに思いっきりやってこいというのは言われていて。自分は上手い選手じゃないですし、ドリブルで相手を抜いていって人を魅了することはできないですけど、ああいった技術が無くても気持ち1つでゴールは取れるんだよっていうのを証明していかないといけないと思っています。3月に清水エスパルスに練習参加させてもらいましたけど、鄭大世選手がそこをずっと示し続けているという、本当に憧れの選手がそれをやっているっていう。自分もそういう選手になりたいという思いがあったので、ああいうプレーをやっていかなければいけないなと思っています。

――2点目、裏に抜け出してのゴールでした。冷静にキーパーをかわしてゴールに流し込みました。振り返ってください

あのシーンはベンチからずっと背後背後っていうのは言われていて。今年は本当に分析がすごくて。専修の前節のベンチの指示まで聞いて、監督が下がるなと指示を出しているから背後が絶対開くというところまで分析してくれていて。だから背後を取らなければならないんだ、SBの阿部(阿部隼人、社4=横浜Fマリノスユース)が持って梁(梁賢柱、スポ4=東京朝鮮中高級学校)が引いた時に加藤はその背後を取らなければいけないんだというのはベンチからも昨日ずっと言われていて。それが良いタイミングでボールが出てきて、良い感じにスリップしてくれて、自分のいいところに来たので。オフサイドかなと思いましたが映像を確認したら結構いいタイミングで抜けられていて。あそこを見てくれる、あのパスを出してくれる選手がいるからこそ点が取れたと思いますし、自分1人であの得点ができるわけじゃないので。あそこはチームとしてやるべきことがチームとして出たのかなと思います。

――阿部選手と共に昨年から試合に出続けており、あうんの呼吸がありました

自粛の前もキングくん(阿部隼人、社4=横浜Fマリノスユース)のパス1本で背後取れて勝っちゃったりとか、そういうのもありましたし。ああいった独特のリズムで蹴れる選手って中々いないと思うので。チームで言ったら山下とかもそうですけど。そういう選手からくる時ってだいたい点数が入っていて。早慶戦も山下からのボールでしたし。ああいうタイミングで出てくるのを俺は信じているので。一緒に10試合出ようが1試合出ようが、そこは信用の問題だと思いますし、キングくんもそうですけど今年の4年生は特に多くコミュニケーションを取ってくれるので。やってほしいプレーを伝えてくれて、逆にしてほしいプレーを伝えられるから、やりやすいというのはあります。ああなった時にはキングくん背後に蹴るなっていうのがわかっていたので、すごくやりやすいなというのがあります。

――開幕2連勝を飾りました。どんなシーズンにしたいですか

まず1つコロナウィルスが蔓延していく中で、こうやって開幕できているのは医療従事者の方々や、様々な方々の支えがあってのことなので。そこに対して今年はチームの中で、恩を回すというミッションがあります。チームとして誰かの活力になり続ける。自分たちが勝利をすることで、私たちも頑張らなきゃいけないって周りの人に思ってもらえたり。自分たちがサッカーをできているのは皆様のおかげです。だからしっかり感謝の意をプレーで示していく。ア式だけの試合ではなくて、そういう色んな人に対して。もちろん早スポさんに対してもそうですし取材してくれる方、練習試合をやってくださる方々に対しても感謝を込めないといけない。本当に今年はその感謝を示し続けられるシーズンになればいいなと思います。そうすると自然と結果が出続けると思いますし、誰かのために戦える選手、戦えるチームはすごく強いと思うので、そういうチームとして明確化されているので。そこを徹底的に証明し続けてやっていければ。一昨年優勝したように、今年も絶対できると本当に思うので。優勝しなければいけないチームですし、早稲田は。そこの復活というのをみんなでできればいいかなと思います。

監物拓歩(スポ2=静岡・清水エスパルスユース)

――今シーズン開幕からポジションを勝ちとっています

まだつかみ取ったわけでは無いですが、チャンスをつかむための準備はしてきたので、それが少しは結果につながっているかなと考えています。

――もっともっとやれると言う気持ちがありますか

勝ってはいますが、自分のプレーには全く納得できていないのでもっとできると思っています。

――専修はかなり前からプレスに来ました

前から来てプレッシャーはありましたが、そういうところをもっと外せるようになっていかないといけないと自分自身感じますし、テンポの部分であったり、自分の課題が出た場面が多かったので、そういうことを意識して練習からやっていかなければと思いました。

――前から来る事はスカウティングされていましたか

はい。

――そのプレッシングはどのように回避していくコンセプトだったのですか

いつも通りで、変わらず自分たちのサッカーをするだけであったのですが、自分のプレーでもっとテンポを出せたり、相手を剥がせたら違う試合になったのかなと言うふうに感じます。

――相手選手を交わして縦パスを作る場面も多かったように思います

自分の強みであるパスやキックをもっと出していかないといけないのかなと感じますし、通せている場面はありますがもっと通せる場面もありました。もっと受け手も受けやすいパスを出す必要もあったと考えると、納得はいかないなと言う感じです。

――良い形でボールを保持できていた中で先制点を与えてしまいました

一切慌ててはいなかったので、そこをしっかりと修正して試合ができたのはよかったですが、無駄な失点ではあったなと思います。

――専修大はショートカウンターを繰り出す場面も多くありました

流れの中でやられなかったのは1つの成果かなと考えています。自分のパスがもっと味方に通っていたりすれば、もっとショートカウンターは減っていたのかなと思います。まずはショートカウンターを受ける前のパスを意識しなければならないのかなと感じました。

――これで開幕2連勝になりました

チームとしてしっかりと勝てたのは素晴らしいことだと思っています。ただまだ個人として課題がたくさん残っているので、全く納得できないですし、もっと突き詰めていかないと試合にも出られないと思っています。結果を残すためにもっともっと自分のプレーにこだわってチームに貢献できればなと思っています。

――今シーズンどんなシーズンにしたいですか

結果と言うところにこだわっていきたいですね。昨シーズン全く結果を残せなかったですし、今シーズン最初からチャンスが来たと言う事は良いことだと思うので、そこに慢心をせずもっともっと成長できるように日々努力していきたいなと思っています。