オーストリア・ウィーンで開催されている「エルステ・バンク・オープン」(ATP500/10月24~30日/賞金総額188万4645ユーロ/室内ハードコート)のシングルス準々決勝で、第1シードのアンディ・マレー(イギリス)がジョン・イズナー…
オーストリア・ウィーンで開催されている「エルステ・バンク・オープン」(ATP500/10月24~30日/賞金総額188万4645ユーロ/室内ハードコート)のシングルス準々決勝で、第1シードのアンディ・マレー(イギリス)がジョン・イズナー(アメリカ)を6-1 6-3で下し、今季12度目の準決勝へと駒を進めた。
2014年大会で優勝しているマレーは決勝進出をかけ、昨年覇者で第5シードのダビド・フェレール(スペイン)と対戦する。
もうひとつの準決勝は、2011年大会の優勝者で第6シードのジョーウィルフリード・ツォンガ(フランス)と第8シードのイボ・カルロビッチ(クロアチア)の顔合わせとなった。 マレーは2年前の大会でフェレールを倒してタイトルを獲得しており、3週間前に優勝した北京でも準決勝でフェレールを破っている。 この日のマレーは、第1セットの自分のサービスゲームで、わずか1ポイントしか落とさない好調さを見せ、一方でイズナーは、ビッグサービスが武器でありながら、第1セットではわずか3本しかサービスエースを奪えず。結局、自身のサービスゲームでイズナーは半分以下しかポイントを取ることができなかった。 イズナーは第2セットの出だしに右手のマメの治療を受けていて、1-3からのマレーのサービスゲームでは3つのブレークポイントを握ったがものにできず。最後までマレーの勢いを止めることはできなかった。 「彼はコートの後方から、フォアハンドであまりパワーを出せていなかったから、(イズナーの故障は)明らかに僕の助けとなった」とマレー。
「おかげで僕は、ベースラインからほとんどのポイントで主導権を握ることができた。リターンも、かなりよかったと思う。特に試合の出だしから彼をプレッシャー下に置くことが重要なことだった」
世界2位のマレーは、27位のイズナーとの対戦成績を7勝0敗に伸ばした。 フェレールはビクトル・トロイツキ(セルビア)と対戦し、一時はマッチポイントを握られながらも逃れ、最後の4ゲームを連取して6-3 3-6 7-5で下した。
フェレールとトロイツキは、互いにワンブレークずつで最初の2セットを分け合った。トロイツキは、第3セット5-3からのフェレールのサービスゲームで、マッチポイントをものにし損ね、それ以降は1ゲームも取ることができなかった。トロイツキは5-6から3度マッチポイントをしのだが、フェレールが4度目のチャンスをフォアハンドのウィナーで決めた。 「多くのラリーのある、いい試合だった」とフェレール。彼は左脚にケイレンを起こしていた。
「ビクトルは最初の2セットで非常にいいプレーをしていた。ただ重要なポイントで僕はよりアグレッシブにプレーしていたし、運もあった」
フェレールは、ここ11シーズンで、少なくとも一度は決勝に進出してきたが、今年はまだ決勝に進めていない。 世界15位で第6シードのツォンガはアルベルト・ラモス ビノラス(スペイン)を6-2 7-6(5)で倒し、今季3度目の準決勝進出を決めた。彼はオークランドとモンテカルロでも準決勝をプレーし、双方で敗れている。 ツォンガは、第1セット5-1からの自分のサービスゲームで1ポイントも取ることができなかったが、次のゲームでふたたびブレークを果たしてセットを獲得。第2セットではタイブレークで3度目のマッチポイントをものにして勝利をつかんだ。 世界21位のカルロビッチは、この日奪った29本のサービスエースのうち、1本を利用してマッチポイントをしのぎ、カレン・カチャノフ(ロシア)を6-7(5) 7-6(5) 6-3で下した。今季はニューポートとロス・カボスで優勝しているカルロビッチは、土曜日に今季6度目の準決勝に臨む。(C)AP