専門誌では読めない雑学コラム木村和久の「お気楽ゴルフ」連載●第263回 最近のゴルフのトレンドは、いかに蒸れないマスクを着用するか、らしいですね。“コロナショック”後、緊急事態宣言が解除されてから、すでに3回ほど…

専門誌では読めない雑学コラム
木村和久の「お気楽ゴルフ」連載●第263回

 最近のゴルフのトレンドは、いかに蒸れないマスクを着用するか、らしいですね。

“コロナショック”後、緊急事態宣言が解除されてから、すでに3回ほどゴルフをしましたが、クラブハウスに入る時は、みなさん、マスクを着用して入場しています。

 そして、ラウンドではどうか? と様子を見ていたのですが、みなさん、律儀にマスクを着用しておられる。ほんとはしたくないけど、「よそ様には迷惑をかけられない」と思っているのでしょう。

 それでも、ショットの際は違和感があるのでしょう。アゴのあたりまでマスクを外します。これは、韓国の女子プロツアーでもよく見られる光景で、顔のほとんどをマスクに覆われてボールを打つと、ミスが出やすく、試合にならないんですな。

 アマチュアも同様です。ショットの際に「マスクをしろ」と、注意をうながしているコースは聞いたことがありません。そもそも、ボールが見えづらいですからね。

 結局、ボールを打つ際にはマスクを外し、打ち終えたらまたマスクを装着して移動します。これ、今の季節だと、マジで顔が蒸れます。

『ユニクロ』のエアリズムマスクや、保冷効果があるひんやりマスクなどが今、続々と発売されています。ゴルフでは、その類を使ったほうがいいでしょう。

 ほか、首などに貼る保冷シートや、扇風機付きのウエアなども売り出されています。炎天下でのゴルフでは、熱中症などの心配もあります。いろいろと工夫して、涼しくラウンドしましょう。

 個人的には、乗用カートに乗っている時はしっかりとマスクをして、鼻まで完全に隠れるようにしていますが、歩き移動の時は、鼻だけ出させてもらっています。そうしないと、クラクラするし、メガネ君なので、メガネが曇って見えなくなるからです。

 マスクの最大の効能は、自分の咳や飛沫を飛ばさないことです。そういう意味では、口から出る咳や飛沫はほとんどシャットアウトできますので、口だけでもマスクは装着したほうがいいのです。

 鼻の部分が開いていると、そこからウイルスが入ることがありますが、それは喉から入るよりはマシ、と個人的には理解しています。

 つまり、鼻と喉、どっちをいたわるのか? ということですが、それは当然、喉です。

 ここ数年、毎晩口にテープを貼って、口を塞いで寝ています。鼻のみで呼吸しているので、朝起きた時に、喉がイガイガするようなことはありません。

 新型コロナウイルスも、最初は喉がやられて炎症し、それから肺に伝わると聞いています。鼻呼吸であれば、鼻の奥がムズムズする程度に抑えられ、寝ている間の喉の炎症も防ぐことができるのではないでしょうか。

 そんなわけで、多少自分に都合がいいかもしれませんが、時々鼻を出してゴルフをしています。それで、許してくださいな。



「ウィズコロナ」でのゴルフ。いろいろな意見がありますが、どう対処するのがいいのでしょうか...。illustration by Hattori Motonobu

 あと、「新型コロナウイルスが怖い」と言いながら、いまだタバコなどをガンガン吸われている方がおられますが、このタイミングで、多少本数を減らしてもよろしいかと思います。

 というのも、”コロナショック”でさほど話題になりませんでしたが、4月から「改正健康増進法」が施行されました。これにより、ゴルフ場での屋内の喫煙は全面禁止に。乗用カートでの喫煙も禁止となりました。

 コースでの喫煙は、各スタートホールで、しぶしぶ黙認といった状態でしょうか。もちろん、全面禁煙コースもたくさんありますよ。コース内は屋外ですが、火事の危険性もあるので、なるべくなら喫煙してほしくないのです。

 一方、都会の飲食店はどうでしょうか? 完全分煙の喫煙室が設置されているか、ごく小さな店以外は、基本的に禁煙となっています。

 この煽りを食らったのが、パチンコ屋さんと雀荘です。

 パチンコ屋さんは、一部店舗の”自粛破り”で脚光を浴びましたが、店舗が禁煙となったことで、実際に多くの店が経営的に苦しんでいるようです。タバコが吸えないなら、パチンコ屋に長時間は滞在できない――そういうお客さんが、結構いるんですな。

 雀荘も同様です。タバコを吸いながら麻雀ができない雀荘は意味がない。だったら、自宅で酒とタバコを用意してやる――といった感じなんだとか。あるいは、スマホでひとり麻雀をやるとかね。

 最近、知り合いが経営している雀荘が閉店しました。コロナと禁煙の”ダブルパンチ”を食らったお店は、わりと多いと思いますよ。

 新型コロナウイルスに感染すると、肺炎が起きて、喫煙者などはもともと肺が弱っている分、重篤になりやいと言われています。タレントの志村けんさんも、最近はタバコをやめていたみたいですが、そもそもヘビースモーカーで、それが悪化の原因ではないか、とも言われました。

 そういうことを言うと、「今さら遅い。何十年もタバコを吸っているんだから」という方がいます。

 実は、私も35歳くらいまで、ダバコをガンガン吸っていました。けど、父親が喘息(ぜんそく)で、家系的に気管系は弱かったんですよ。にもかかわらず、タバコを吸っていたので、肺がぜいぜいして、しまいには黒っぽい痰が出たりして……。「これは、ヤバイ!?」となって、タバコを断ちました。

 いつタバコをやめても、手遅れということはないです。本数を減らすだけでも、いいと思いますよ。

「人生、太く、短く生きる」とか言って、豪快に笑い飛ばす人がいますが、すでに「人生を細く生きている」ので、あとは長く生きるしかないのです。「人生、細く、短く……」では、シャレになりません。

 現在、健康に対する意識が、ものすごく変わりつつあります。そんななか、いまだ旧態依然のスタイルを貫いているのが、ゴルフ場です。

 多くのゴルフ場のレストランでは、ボトルキープシステムがあって、自分の好きなお酒、ウイスキーや焼酎のボトルを預けることができます。もちろんコンペなどで、参加者の方々にタダ酒を振舞う意味では問題ないのですが、常時昼休みにお酒を飲むためにキープしている――こういうパターンが多いです。

 ゴルフ場でお酒を飲むお客さんが、車の運転をしないとは限りません。なかには、「昼だから、飲んでも大丈夫。車を運転して帰る頃には、酔いも醒めているから」と、昼食時に飲んでいる方がいます。これ、アウトですよ。

 大人の社交クラブとしては、ボトルキープはありですが、スポーツ施設としては、どうなんだろう? と思います。

 ゴルフ場内の各所に設置してある灰皿も同様です。そこで吸ってよろしい、という意味ですが、昔の名残で置いてある場合もありますから。

 こうした部分は、現在の常識と法令に従って、基準を変えたほうがよろしいかと。

 ゴルフ場には現在、改正健康増進法施行とコロナショック後という、大きなうねりが来ています。これを”災い転じて福となす”と見て、前に進みたいと思っています。長生きしたほうが、より長くゴルフができますからね。

 ただ、それがわかっていても、人間というやつは、ついつい体に悪いことをしてしまうんですな……。