高3でのインターハイシングルス優勝を皮切りに、大学時代にはユニバーシアードでの金メダル、世界卓球ダブルスで日本勢48年ぶりの銀メダル獲得。そしてプロ選手となった現在も2年連続で世界卓球代表入りするなど、今や日本卓球界をリードする存在となった。
そんな森薗が取り組むのは「日本高校卓球界の底上げ」。キャリアの原点ともいえる高校時代で学んだことは何なのか?
そして、卓球を続ける最大の理由とは?
インタビューで森薗に切り込んだ。

山下 本日はお忙しいところありがとうございます

森薗 全然、逆にこんなにニュースになるほどありがとうございます

山下 アンリムっていうギフティングサービスについての話とか普通に卓球の話とか色々お伺いしたいなと思っているのでよろしくお願いします

森薗 よろしくお願いします

山下 始めになんですけど、世界で新型コロナが流行って卓球もあんまり出来ない状況が続いてたんじゃないかなあと思うんですけど、自粛期間中とか卓球のアスリートとして森薗選手がプレー出来ない時間どう過ごしてたかなっていうのをまず簡単にお聞きできればなと

森薗 そうですね、まず競技的な所でいくと本当に外に出るのを制限されてしまっていたので部屋の中で出来るトレーニングとかしっかりマスクをして外にランニングに行くだとかそういう基本的なことしか出来なくて競技的には凄くストレスの溜まる期間だったんですけど、プロ卓球選手としてその中でも普段試合で顔を合わせてるはずのファンと顔を合わせられないということで自分なりにTwitterで面白い企画を打ってみたりだとかプレゼント企画をしてみたりだとかそういったことでファンの皆さんと交流が出来たので僕的には凄く有意義な自粛期間になったのかなあって思います

山下 交流っていう意味だと僕も取材されてもらったんですけど、高校生とオンラインでやり取りっていうか講演会をやられてたと思うんですけど、確か静岡学園から

森薗 そうっすね

山下 スタートしたと思うんですけど、それの始めたきっかけっていうのをちょっと聞きたいなって

森薗 僕大学明治大学の卓球部だったんですけど、その時の同期の子が今静岡学園のコーチをやっていて、その同期とどんな感じって世間話の電話してる時に彼の方からもし可能であればそういうリモートで講演会みたいのをしてくれないかっていう依頼を頂いたので、1回やってみようっていうのが最初ですね。実際やってみたら僕熱くなっちゃって高校生相手に、凄い熱量で喋っちゃって結局静岡学園さんは2時間45分とかバーッと僕が喋り続けるような、ホント生徒のみんなからしたらそれが退屈だったのか有意義だったのか僕には分からないけども最後までみんな真剣に聞いてくれて、とにかく僕は凄い熱量で喋ることが出来たので凄く僕自身幸せだったし満足でしたし。その後、静岡学園の監督から色んな所にこの話をぜひしてくれっていう風に言ってもらえて、僕自身今回インターハイがなくなってしまってプロ卓球選手として高校生に何か出来ないかっていう風に思ってた所だったので、これまで15校の学校にしっかりとそういうお話をさせてもらうことが出来たので凄く有意義な取り組みだったかなっていう風に思います

山下 僕が参加した時、確か学生時代の経験だったり年収だったりとか「彼女いますか?」とかそういった質問も全部にしっかり答えてたなって2時間以上ずっとやってたなって思ったんですけど、そこまで高校生相手に熱意を持って、先ほども熱くなったって仰られたんですけど、そういう熱意を持てた理由っていうのはどういう所がありますか?

森薗 高校時代ってめっちゃ大切な時期だと思うんですよ。今プロ卓球選手として25歳で活動している中で、じゃあ僕の卓球人生どこがターニングポイントなのって言われたら確実に高校生の時なんで、今みんなが凄く大切な高校生っていう時期をおそらくその大事さに気付かずにもしかしたら浪費してるかもしれない。やりたいことが見つけられずモヤモヤしながら過ごしてるかもしれないっていうのが居ても立っても居られなくなっちゃって、僕の言葉で少しでもみんなに得てもらえるものがあるなら真剣に僕の気持ちを言葉にして伝えようっていう風に思っていたら凄く熱くなっちゃいました(笑)

山下 その時結構1個のテーマとして卓球人生振り返ってみて卓球に向き合う思考法というか、そういう所を話したと思うんですけど、もう1回そこの部分詳しく教えていただければ

森薗 そうっすね、内容は別にいいですか。そしたら僕は中学1年生の頃からドイツに行ったりして現地での生活の大変さだとか、じゃあ実際当たり前のように卓球をやっているけどそれがどれだけ凄いことなのか、当たり前のように生活してるけどどれだけの人に支えられて自分が日常を送っているのかっていうのを僕自身高校生の時に実感したんでそういった所をちょっと厳しい言葉も交えながら高校生に喋らせてもらいました

山下 高校生とやり取りして、森薗選手から発信することもあれば高校生から色々話だったり質問が来ると思ったんですけど、その中でインハイ中止どうしたらいいのか分からないっていうのが明秀の時もあったと思うんですけどそういうインターハイがなくなる経験をされてないから簡単なことは言えないって仰られたと思うんですけど、それは勿論分かってるんですけど今はそういう学生にメッセージ送るとしたらどういうものがありますか?

森薗 そうですね、まさにこないだ言った通りホント繰返しになっちゃうんですけどそもそも僕が経験したことないこの凄い辛い現実を僕の軽い言葉で何か発言するっていうのはホントに申し訳ないなって凄く今でも思ってて、ただ変えられない事実としてインターハイがなくなってしまったのは幸せな高校時代を過ごさせてもらったその恩を高校卓球界に返すっていう意味でも僕ら何か出来ないかなあっていうのは常に模索しています

山下 具体的にそこで卓球界とかで動いてることとかってあるんですか?

森薗 今それこそ各学校の監督さん達と沢山話をさせてもらって実際今何が一番困ってるの何がしたいのっていう話をした時にどこの学校も強化の場が欲しいっていう話をされてて、実際僕が高校生の時も生徒の目線からもっと強いやつと試合がしたい、もっと試合で色んなことを試したいっていうのを凄く思ってたんですけどやっぱり国内の大きな大会、強豪校が集まってする試合っていうのは数少ないんですよ。なんでそういった強化の場を僕の方で作ることが出来ればより生徒のみんなに喜んでもらえる学校の先生達に喜んでもらえる、それの1つ1つの積み重ねが日本高校卓球界のレベルの底上げになるんじゃないかという風に思ってるので、今実際色んな監督さんとお話をしてどうにかしてみんなで集まって合宿なのか試合会なのか講習会なのか練習会なのかどんな形になるか分からないけどもとにかくみんなで集まって強化をしようっていう動きはしています

山下 そういう監督さんだったりの生の声から今回そういうファンから資金集めてリフティングで、資金が集まったらそういうことをするのかなあと思ったんですけどそこに繋がってるって感じですか?

森薗 そうですね、僕1人ではどうしようもない所が沢山あって、その中で今回この企画と巡り合うことが出来たので、これを通じてもし可能であればみんなに協力してもらって、この高校卓球界インターハイがなくなってしまってやり場のない高校生たちのエネルギーをぶつける場をみんなで作っていきたいなっていう風に思ってます

山下 具体的には試合なのか合宿なのか分からないですけどどういう感じですか、森薗選手が行くとか他の選手が来るとか色々イメージがあると思うんですけど

森薗 基本的にそうっすね、強化の場で卓球っていう競技性から沢山試合をして沢山ギリギリの試合をしてどんどん強くなっていくっていうのが僕のこれまでの経験であるのでとにかく同じレベルの子を沢山集めて沢山試合をやってもらいたい。その中でやっぱり自分たちで試合をやるだけでは得るものの効率が悪いので、そこに僕が行って少しでもアドバイスをさせてもらう色んな取り組みをさせてもらうっていうのは考えてます

山下 森薗選手が高校時代ギリギリの相手と戦うっていうのがインターハイとかだったってことですか?

森薗 そうですね、ホントインターハイ、全日本ジュニア、全日本選手権この一発勝負の中で試すことが出来ないまま日々が過ぎて行ってしまったっていうのを僕は凄く感じていて、今自分の卓球に凄く誇りは持ってるんですけどやっぱり今一つ遊びの部分がないだとか戦術の幅が少ないだとかっていうのは高校時代の時に試合の中で色んなことを試すっていうのが出来なかったっていうのも理由の1つになると思うので、同じ失敗をしないように今の子たちにはもっともっと強化の場を試合の場を与えていきたいなと思いますね

山下 トーナメントでその絶対勝つだけじゃなくて何試合もリーグ戦というか試しながら勝ちに結びつくようにみたいな場を提供したいというイメージですか?

森薗 そうですね

山下 そういう場があってほしかったっていうご自身の欲求というかそういうのが今振り返るとあるっていう感じですか?

森薗 ありますね、しかもそれが単発だと意味がないんですよ。やっぱり何をするにも継続は力なりなんでこういった企画、こういったイベントをこういった試合会も1回じゃなくて2ヶ月に1回、3ヶ月に1回定期的に入れていってあげることでより高校生は得るものがあると思うので、僕自身やりたいことだしこのインターハイがなくなってしまった時代にみんなで協力してやるべきことだと思うのでぜひ皆さんにご協力いただいてやっていきたいとは思ってますね

山下 新型コロナでインターハイがなくなってっていうのはあるけど、別にそれがなくても定期的にやってみたかった

森薗 そうっすね、正直元から考えてはいました。実際に大分前から監督さんたちと話をしていてじゃあいざやろうという時にちょっとこういう自粛期間に入ってしまったので、ちょっと一緒に流れてしまったっていう感じですね

山下 そうだったんですね。森薗選手、学生時代インハイ優勝したりだとかドイツ行ったりだとか様々な色んな経験されてるなあと思うんですけど、その場にいて技術的なアドバイスもあると思うんですけど別に考え方だったりとか他に色々伝えたいこともあるのかなあと思っていて

森薗 そうですね、ぶっちゃけ技術的な悩みをこの瞬間僕が言ってそれをクリアしたところで僕がいなくなったら同じことで悩みだすんですよ。違う問題にぶつかって悩み出して結局伸びないっていうのがあると思うので、じゃあ何を教えたらいいのっていうところで考える力を教えてあげることで僕がいなくなっても色んな壁にぶち当たった時に自分で考えてそれを乗り越えていけれるような力を僕の方で教えられたら嬉しいなと思っています

山下 それって具体的にどう教えるんですか、考える力っていうのは

森薗 うーん、1つは言葉ですよね。実際に考えるっていうことについて分かってるつもりでもみんな考えるって何言葉にしてって言うとおそらく言えない人が多い。なんでじゃあ考えるっていうのはどういうことで実際どうやるのっていうのをより分かりやすく簡単に言葉にして、実際にそれを聞いた生徒のみんながそんなの当たり前じゃん分かってるよって言われても、えじゃあこれまでの自分を見返した時に結局分かってても出来てないじゃん、つまりちゃんと理解できてないんだよっていうのをしっかり伝えてあげたいと思ってますね

山下 それは森薗選手が説明できる所は森薗選手自身が理解されてるってことだと思うんですけど、そこをいつどのようにしてご自身的には身に付けていったのかっていうのがあれば

森薗 正直まだ自分の考え方が正解なのかどうなのかっていうのは自分自身でも分かってないですけど、これまで当然卓球以外にも沢山の考えることについての本を読んできたりだとか色んな人と会って色んな国の人と会って色んな職業の人と話して、その中でじゃあこんな風に考えたら良いねっていう1つのある程度の自分なりの答えを見つけたので、それが正解かどうか分からないけれどもとりあえずこれだけはみんなに伝えたいなって思ってます

山下 それって具体的にはどういうことなんですか?

森薗 ホントにこないだのさんの所で講習会で話させてもらったことなんですけど、じゃあ考えるってそもそも言葉にしろって言われたら何て言います?

山下 逆質問、考えるというと1つのことを深堀していく

森薗 正解なんですよね(笑) 要は自問自答なんですよ。どんなにくだらなくて分かってると思ってることでもじゃあ何で、じゃあ何でってずーっと自分に対して自問自答、深堀していくと絶対どこかで方法論、やるべきことていうゴールに到達すると思うんですよ。でそのやるべきこと、到達したゴールを自分なりに実践してみる、それが成功したならば問題解決、失敗したならばなぜ失敗したかっていう所からまた考え直す、また自問自答で深く掘り下げていくの繰返しなんですよ。っていうのをもっと色んな人にお伝えできればなあと思っています

山下 単純な疑問なんですけど、そういう考え方って今のトップ選手がみんな身に付いてるからトップにいるって感じなんですかね?

森薗 みんなとこういった話はしたことないんですけど、当然僕より強い選手がいて僕より賢い選手がいてそういった人たちはもしかしたら考えずにしっかり理解してしっかりと実践できてる人たちかもしれない。それについては話したことがないから分からないけれども、少なくとも各選手自分なりの考え方、自分なりの答えを持って卓球競技に取り組んでるとは思ってます

山下 逆にちょっと低年齢の人たちは考えがあんまりないというかそういう風に見える人もいる

森薗 うーん、こればっかりは個人差だから何とも言えないですけど実際にもっとこうしたらいいのにもっとああしたらいいのにって見てて思う選手は沢山いるので。ただ自分自身を客観的に見た時にまだまだ自分自身ももっとこうしたらいいのにああしたらいいのにっていうのは凄く多くて、21年間これまで卓球やってきたんですけど、じゃあ実際卓球が何なのかって僕未だに全く分かってない。21年間も時間をかけてやってきたのに、まだ世界ランクも30位とか40位とかその辺にいるし、ホントにスポーツ選手、苦しいずっと自分について考え続ける苦しい作業の連続だなっていう風に思うんですけど、ただそれが楽しくて僕はこれを選んだので最後までやり通したいなと思ってます

山下 楽しいんですか、考え続けることって

森薗 ぶっちゃけしんどいです(笑) ぶっちゃけしんどいんですけど、しんどい時間を積み重ねて積み重ねて最後に報われる瞬間が来るんですよ。やっぱり目標を達成した時とか試合に勝った時っていうのはこれまでの苦しかった時間が長ければ長いほど喜びも大きいしホントに真剣に取り組んできて良かったなっていう風に思えるので、その一瞬のために僕は常に自分に厳しい環境を準備してやってるんだと思いますね

山下 印象に残ってる報われたなあみたいな瞬間ってあります?

森薗 インターハイ、3年生のインターハイ。もう正直頭おかしくなるんじゃないかって思うぐらい自分を追い込んで追い込んで、青森山田高校だったので優勝して当たり前って凄い周りから言われてて、実際僕はそれが凄く嫌でどれだけ時間をかけてもみんな時間は決まってるじゃないですか、同じ時間生活してるわけだからその中で絶対なんてありえないのに絶対って言われてるのがすっごい嫌だったんですけど、それでも自分に絶対勝たないといけないって思っていたから本当捨てれる物は全て捨てて、切り詰めるだけ切り詰めて挑んだ3年目のインターハイの個人戦で優勝した時に最高の気分でした

山下 世界卓球なのかなと思ってたら

森薗 いやー、インターハイっすね。インターハイが一番、何か色んなものを犠牲にしながらも掴み取った勝ちっていう感じでしたね

山下 高3は相当追い込んだって感じなんですか?

森薗 うーん、高3も当然そうなんですけど高3に至るまでの期間も考えてみると3年目のインターハイに向けてっていうのは凄く長い時間を使ったので自分なりにも本当に一番印象深い試合でしたね

山下 そういう大会がなくなるっていうのはキツイっすよね

森薗 キツイっすよ、ホントに。実際だってもうみんな半年以上前からはその大会を意識して県内のポイント争いだったりとかじゃあそこに向けて何をどのくらいやったらいいだとか高校生なりに考えてると思うんですよ。それがなくなった時の虚脱感っていうんすか、正直想像出来ないっすね

山下 いや、そうっすよね。学生の子らに場に提供してあげるっていうのは非常に有意義というか意義があることなのかなと凄く思いますし

森薗 そうですね。当然高校生のためっていうのもあるんですけど、正直自分のためでもあるんですよ。やっぱり今この25歳になって、これまで自分の競技に凄く視野を狭くして取り組んできたんですけど、今ちょっと視野を広げて色んな選手に卓球競技とは何なのかを教えてみたりちょっと街の卓球場に行って遊びながら卓球してみたり色んなことをするんですけど、結果全てが自分のためになってるんですよ。自分の経験値としてどんどん色んなことが積み重ねられていくので、この高校生のためにこのイベントをやると言いつつも、実際は自分自身がものすごく高校卓球界に恩返ししたいからやりたいし自分自身の経験値のためにもこういうこともやってみたいし全ては自分に還元されるものだと思ってるので、とにかくやってみたいその気持ちが強いですね

山下 色々キュッとした所から広がったのって最近のことなんですか?

森薗 うーん、最近ですね。やっぱり元々ナショナルチームでも視野が狭いとか遊びがないっていうのが凄く監督、コーチ陣から言われていて、じゃあどうしたらいいんだろうって自分なりに考えた時に色んなことを経験してみようっていう風になって、で最初にやったのが街の卓球場に行っておじいちゃん、おばあちゃんと卓球やってみるとか

山下 それ何か聞きましたよ、されて

森薗 そうそう

山下 サーブの強いおじいちゃんみたいのに

森薗 ホントに70歳のおじいちゃんでめちゃくちゃ卓球弱いのにサーブ僕より上手いんですよ、どこで覚えてきたそのサーブみたいな(笑) そういうのを実際色んなプライドを捨ててじゃあ色んな壁を取っ払って見てみた時にえ、これ実際僕より上手だから僕より卓球弱くてもここ取り入れるべきじゃんっていう風に思ったんですよ。っていうので今女子選手から色んなものを取り入れてみたり、そういう街の卓球場から取り入れてみたり実際に世界で勝って世界ランキング1位の人が色んな所を真似して取り入れてみたり今結構雑食系で色んなものを自分に取り入れて競技やってます

山下 確かにちょっと前平野美宇選手の打点の早さ参考にしてるって仰られてたり、今もサーブが伊藤美誠選手のフォームに似てるやつとか凄い色んな所から取り入れてるんだなあって見てて思います

森薗 実際色んなものを取り入れてみて、自分に合わなきゃやめればいいし合えば試合で使っちゃえばいいし、真似したけど実際に試合で使えなかったのこれまで何十何百ってあるんですけど、その中で結構試合で勝つ時ってそういうのハマったりするんですよね

山下 ちょっと遊びみたいな入れるって感じなんですか?

森薗 そうですね

山下 なるほど。めっちゃ話戻るんですけど、今回リフティングサービスっていうのでファンとかから資金提供というかそういう流れで企業スポンサーとかまた異なる流れじゃないですか、卓球界っていう括りだけじゃなくてスポーツ界でもあまり前例のない取り組みだと思うんですけど、アスリート側としてファンから資金提供を受けてそれを使って色んなことをするっていうのはどういう風に捉えられていますか?

森薗 そうですね、第一印象は責任感が凄いなあって、プレッシャーが凄いなあっていうのは第一印象で凄くありました

山下 確かに、下手な使い方出来ないって

森薗 普通に企業さんからいただいたお金も僕らしっかり自分の競技人生に落とし込んで使っていくんですけど、ファンの人たちそれもおそらく複数人の方からいただいた集めたお金をじゃあどういう風にして使って、実際どういう効果があってっていうのをまた出してくれたファンの方々にお伝えしたいっていうのが僕の中であるので、当然僕自身がやるべきことは高校生にどんどん還元したいのが1つ自分の中であって、じゃあ実際やったことをどういう形でやったのかどんな効果が得られたのかっていうのをメディアの皆さんと協力してどんどんファンの皆さんに発信していきたいなと今凄く思ってます

山下 この前生配信とかでもファンに対しては熱い思いというか仲良いっていうのは変ですけど

森薗 だって卓球のファンの人ってコアじゃないですか

山下 確かに

森薗 凄くコアで、実際ファンの人たちでも見たら分かる人って凄く多いんですよ。どこで試合やっても来てくれるし、それが国内でも国外でも来てくれるし、そういえば今だとSNS、Twitterとかインスタでも常にコメントくれたりだとか何かがあればダイレクトメッセージいただいたりだとか、その全てに返信は出来てないんですけど、実際その1つ1つを見て僕自身凄く嬉しいし選手として力になってるし、なんで正直仲良いんですよね(笑) こないだの配信のコメントとか見てもらったら分かると思うんですけど、あっちも凄く遠慮なく喋ってくれるし僕の方からも遠慮なく自分の言葉遣いとかで喋っちゃうし、比較的って言ったらあれですけど客観的に見ても凄く仲の良い、距離の近い良い関係が作れてるのかなと思いますね

山下 今までファンだと試合見て応援するっていうのが1つあったと思うんですけど、今回のはまた一緒に作り上げるみたいのが

森薗 それめっちゃ嬉しい

山下 ちょっと違う感覚かなあと思うんですけど

森薗 そうですね、ドイツのブンデスリーグに中学1年生から大学4年生まで10年間ずっと行ってたんですけど、僕がドイツに行っててホントにこれ良いなって凄いなあって思ったのが観客参加型なんですよね、試合が。その各チーム応援にも色々特色があって、実際僕がいたチームは自分たちの応援うるさければうるさいほど相手がやりづらいみらいな考え方で、選手は試合をやってファンは応援するみたいな感じではなく選手とファンが一緒になって試合をしているっていう雰囲気が凄くあって、実際にチーム運営もそういえば地元の銀行の人が仕事終わった後に来てマイクパフォーマンスをするだとかホントその辺住んでるおばあちゃんが売店のごはん作るだとかみんなでチームを作り上げてる感じがあって、それに凄く僕は憧れたっていうかホントに良いなこの関係っていう風に思ってて、実際に今回のアンリムさんの企画がそれと同じ「選手は試合をやってファンは応援するではなく、みんなで一緒に1つのことを作り上げる」っていうシステムに凄く感動して、これで良いもの作れたらどんなに楽しいんだろうって気持ちでいっぱいになったのでぜひ皆さんと良いものを作っていきたいなとは思ってます

山下 こういうファンと一緒に作り上げるっていうのはスポーツ界でもあんまないなって思ったんですけど

森薗 初めて見ましたかね

山下 今後そういうのが普及していくっていうのは変ですけど、広がっていくと良いのかなと、何をもたらすかってイメージとかあります?

森薗 うーん、そうですね、1つは応援の在り方これまではさっき仰ったように試合会場に来てもらって選手の試合をファンが応援する、これが全てだったと思うんですけど今だと例えばライブ配信が出来る、こうやって色んな人と一緒になって色んなものを作れる。これまでより選択肢が増える、やれることの幅が増えていくと思うので今この瞬間に僕が想像できないようなこともこれから色んな所を取り入れていくんだろうなって思うので凄くワクワクしてますね

山下 確かにライブ配信も投げ銭ありますもんね

森薗 投げ銭ありますね、あんなのだってちょっと前だったら全然想像できないじゃないですか、こんな関わり方があるんだって、なんでね選手だけが嬉しいファンだけが嬉しいだけでなくみんなで一緒に嬉しくなれるようなハッピーな企画が出来たら最高ですよね

山下 一緒にやった時も250円だけ来ましたよね、スパチャが投げ銭が

森薗 あ、マジっすか。あ、全然気付かなかったです

山下 めっちゃ最後に来て

森薗 その250円でこの後何か食べましょうよ(笑) ちょっと有意義に使いましょう

山下 一緒に作り上げましょ

森薗 一緒に飲み会しましょう

山下 最後にっていうか、ちょっと聞きたいことがあって、高校生に対しても自分の年収はいくらだとかお金の話をバーンってしたじゃないですかそういうアスリートとお金についてっていうところで、考えがあるのかなっていう風に思って

森薗 そうですね

山下 アスリートが知名度を持ってお金を稼ぐことによって社会に還元できるとか、お金に対してどういう考えを持ってるのかなってちょっと単純にお伺いしたい

森薗 正直そんなにたいそうなものではないんですけど、実際に僕が中学1年生の時からドイツに行かせてもらって現地の生活を経てお金の大切さっていうのはホントに痛感して、実際に凄い苦しい時期もあってその中で両親に航空券出してもらって現地の監督の持っている家に住ませてもらってとかしててこれがそもそも凄いことだなってホントに現地で感じて。で大学になって社会人になってやっぱりお金の価値っていうのを改めて自分の解釈で認識できてないと失敗する色んなことに。特に色んな誘惑だとか色んな美味しい話だとかそういったものが多いと思うんですけど、その良し悪しが判断できなくなる可能性があるのでホントに僕が講演してたのが高校生だと思うんですけど、高校生ってその準備期間だと思うんですよ。もう義務教育が終わってこれから大学生になるもしくは社会人になる自立していくそのための準備期間だと思うんで、学校の勉強プラスアルファ社会に出て実際使う考え方、お金に対する考え方っていうのをみんなに養ってほしいっていうので、メディアではなくこのマンツーマンではないけどクローズドの講演会だったので実際に自分の年収について話させてもらったりだとか、じゃあそれについてその額を稼ぐのに自分たちだったらどれだけのことをどれだけしたらいいのとかそういった質問をしつつみんなに考えてもらえたのは僕なりにどうしても喋りたかったことなんですよ、お金のこと。みんなに考えてほしかったことが喋れたので凄く良かったです。実際にその話をしてる時のみんなの目が一番食い気味だった高校生の人たちの、普段多分周りでは聞けないお話学校では絶対聞けないお話だと思うんで、それを僕教員免許なくて責任もないので僕なりの言葉でみんなに伝えられて良かったなって思います

山下 良し悪しの判断とかっていうのはドイツで身に付けたって感じなんですか、森薗選手は

森薗 僕はどうなんですかね、僕は元々そうですね、中学1年生の時からこれだけ大切なんだお金って、じゃあお金をいくら稼ぐのにどれだけのことをしないといけない、自分がどれだけ勝たないといけないっいうのをずっと考えてきたので、そういった意味ではドイツでそういった所は身に付いたのかなと思いますね

山下 無意識に身に付いたって感じなんですね

森薗 そうですね、自分でこれについてちゃんと考えようとかではなく、生活の中で身に付いていきましたね

山下 結構あれ衝撃的というか、そんな話するんだあって僕も真剣に聞きました

森薗 あそこは熱がこもって厳しい言葉になっちゃっいますよね

山下 今日厳しめの言葉だなって思って、面白かったですけど。あとは、オンラインの講習会って15校って言ってたじゃないですか、合計何人くらいなんですか?

森薗 合計どのくらいだろう、平均取ってないですけど大体1校が25人とか50のとこがあったり15の所があったり色々だったんですけど大体25から30くらいの間のなので、合計するとそれなりの数字になると思うんですけど

山下 結構300、400くらいは行ってる感じですか?

森薗 そうですね

山下 何か印象的な質問とかありました?

森薗 やっぱお金の質問が一番印象的でしたね。というのも静岡学園が一番最初のリモートだったんですけど、一番最後に大阪出身の子がその質問を僕にしてくれて、それについて自分が熱く話した時のみんな反応を見て、これやっぱ話さないといけないなっていうのでその後の全部の学校にお話したんですよ。なので自分的にはその質問が一番グッときたというかこれやっぱちゃんと喋らないといけないなっていう風に思った質問でしたね

山下 静岡の人鋭いっすね

森薗 鋭かったすねあの子

山下 なるほど、あとは最後に大会の再開の見通しあんま立ってないじゃないですか国際大会を含め、どういう心境なのかなって単純に気になるんですけど

森薗 結構みんな試合がなくてつまらないだとかモチベーションが上がらないって言ってる人はちょこちょこいるんですけど僕は全く変わらないですね。むしろ時間ができたからじゃあこの時間を使ってどういう取り組みをしようとかこの時間を使ってファンのみんなとどういう交流をしようかっていうのを凄い考えてて、実際それに向けて動けた期間だったんでこれからあまり試合がないって言われてもネガティブじゃなくて、むしろじゃあ他のことやってやれって思ってますね

山下 ピアノは

森薗 順調(笑) めっちゃ順調、今エリーゼのための初級編弾いてます

山下 なるほど、ありがとうございました

森薗 ありがとうございました

(囲み取材)

記者1 4yearsという大学スポーツを紹介しているサイトなんですけど、今も高校時代の熱い話を聞いて大学のこともちょっと話してもらえればと思って、名門明治大学行かれたんですけどなぜ明治に行かれたんですか?

森薗 単純に卓球をやる環境が一番整っていたから。環境って凄くスポーツ選手にとって大事で明治大学の環境が寝る所と食事する所と練習する所が同じ施設、全部徒歩30秒圏内なんですよ。生活の全てがそこで終わっちゃうような環境で、ぶっちゃけ卓球やるだけならそこから出なくていい生活が出来るのでそこを選びました

記者1 実際行かれて4年間過ごされてどうでしたか?

森薗 最高の環境でした。卓球、当然スポーツ選手競技やってて色んなストレスが溜まってじゃあそれを発散したいっていう風になってしまって当然誘惑に勝てない選手も沢山いると思うんですけど、そもそもじゃあその誘惑を全て断ち切るあの環境っていうのが僕に凄く合ってて最高の環境で4年間プレーさせてもらえたなあと思います

記者1 ドイツにも勿論行かれてて、明治で練習できるのはどんくらいの割合だったんですか?

森薗 半々です。ドイツには大体4年間毎年半年ずつ行っていて、前期はガッツリ日本にいて後期はガッツリドイツにいるって日本にいながら海外遠征に出る、ドイツにいながらそのまま海外遠征に出るっていう感じだったんで基本的には半々でした

記者1 大学時代で一番学ばれたことというか役に立ったというか

森薗 高校の時よりより組織的なルールだったりつながりが強くて高校の時はホントに自分勝手に卓球をバッてやってきたんですけど、実際に大学に入って色んなことで怒られたりもして、その度に監督さんとは沢山ぶつかったんですけど、今思ってみるとあれがなかったら僕もっと非常識で大変な失敗を沢山してるなあと思ってるんで。競技も当然、ユニバーシアード2回優勝も出来たし選手権も3回取れたし、全日本も過去自分の中で最高順位も出せたしホントに強くなれた環境だったんですけど、それ以上に社会人としての行動だとか社会人とはみたいのを凄く学べた場所でした

記者1 選手権3回で1回勝てなかったんですけど、3年生の時に悔しい思いというのが

森薗 そうですね、えらい悔しかったです

記者1 勝ってれば

森薗 4連覇、そうっすね

記者1 ユニバーシアードはどんな感じでしたか?

森薗 ユニバは1年と3年かな、2年と4年かなのどっちかで2回出てどっちも個人戦で優勝することが出来て、どっちもタイミング的に自分の卓球を凄く見失っていて国内の大会で全く勝てずに迎えたユニバーシアードだったんですよ。その中で特に2回目は明治大学の監督がそのままユニバーシアードに付いて来てくれて試合にも実際ベンチに入ってもらって優勝することが出来てホントに苦しい中で勝てた思い出深い試合にはなりました

記者1 2回目は台北ですよね

森薗 2回目は台北です

記者1 そのほか試合で大学時代で印象に残ってる

森薗 でいくと、全日本選手権。自己最高の3位になれて、その時もユニバと同じなんですよね。ずーっと勝てなくて、大きな大会でバンと結果が出せた、その前にやっぱ監督に付きっきりで卓球を見てもらったりだとか当時キャプテンでエースだったので部全体でバックアップしてもらってより良い質の練習をさせてもらえただとか凄いホントに沢山の人に支えられた大学生活でした

記者1 すいませんさっきの静岡学園のコーチの同級生、名前を教えてもらえますか?

森薗 河村泰地、地は何て書くか忘れちゃったな

記者1 静岡学園のコーチ、先生もやられてるんですか?

森薗 いやコーチです、彼は静鉄かどっかだったかなコーチで入ってます

記者1 まったくの同級生なんですか?

森薗 そうです、大学の時幹事長かなんかやってましたね、大学の裏方のボスやってましたずーっと

記者1 卓球部の?

森薗 卓球部じゃなくて卓球の、関東学連じゃなくて全国卓球連盟の学生の一番上

記者1 明治大学じゃないんですか?

森薗 明治の子です。明治の同期なんですけど全国のやつやってました

記者1 選手ではないんだ

森薗 選手なんですけど途中で上を諦めて裏方にって自分で言ってました

記者1 明治大学の合宿所ってどこにあるんですか?

森薗 調布です

記者1 調布にあるんだ

森薗 西調布が最寄りですね

記者1 ありがとうございました

記者2 冒頭のお話からちょっと追加でお聞きしたい、ちょっと重なる部分あるんですけど、高校生との講演会の中で特にインターハイ中止になって、そこに高校生から話を聞いて印象に残ってる話とかってありましたか?インターハイ中止に

森薗 そうですね、インターハイ中止に関しての話ですよね

記者2 自粛期間も含めてこの現状

森薗 みんな言っていたのがやり場がないって言ってました。やり場がないっていう風に言ってて、なくなってしまったのは分かってて、分かってるけどそれにしてもどう処理したらいいか分かんないこの気持ちがみたいなことを言ってたんで、実際にインターハイはその年に1回しかなくて自分がどんな取り組みをしても叶えるものではないけど少しでもその気持ちを発散させてあげられる場所はできたらなあとは思っています

記者2 先ほど話の中で森薗さん自身も経験したことのないことでそういう自分が軽く言うのは申し訳ないというお話がありましたけど、その中でも高校生に伝えたいメッセージっていうのはどういうところなんですか?

森薗 難しいですね(笑) なかなか難しいですね、申し訳ない

記者2 なかなか難しい、すぐにというか

森薗 そうっすね、自分自身ホントにその大会に向けて賭けていたからこそホントに軽々しく言葉にするもんじゃねえなあって思います、すいませんなかなかずーっと考えてはいるんですけど何て声掛けようっていうのは全く分からなくて

記者2 それはその講演会を経て改めて自分の中で、例えば気持ちだったりそういう所を整理したとしてもやっぱりなかなか言葉にはしづらい

森薗 そうですね、やっぱみんなそのことを喋る時が辛そうな顔をしてるしそれを受けて言葉で何かしたってホント、ぶっちゃけ何にもならないと思うんでその分を自分の行動で企画したもので何か埋められるように頑張りたいなあっていう風に思ってます

記者2 あとはギフティングサービスの印象で責任感とかプレッシャーが凄いっていうお話がありましたけど、それプラスファンが自分がやることに対して期待だったり共感だったり思いを託しているという所がより自分に責任感を与えてるっていうそういう感じなんでしょうか?

森薗 そうですね、まさにさっきも言ったと思うんですけどお金って凄く大切なもので自分が労働して稼いだお金を僕に預けてじゃあ何かをしようっていうところで確実に目に見えた結果を出さなきゃいけないっていう風に僕はホントに思ってて、そのために覚悟を持ってこの取り組みをしたいなあという風に思ってます

記者2 あとは選手、例えば高校生だったりそういう支援というのは例えば卓球界の中で選手の中で他にも動いてるんですか?

森薗 当然みんながみんなショッキングな出来事だって認識していて、実際に卓球のプロ選手みんなで集まってアスリート会っていうのを発足して僕じゃなくて先輩が発足させてくれてその中でネクスキーっていって松平健太さんが主動なのかな、誰が一番上でやってるか分からないですけどちょっとでも楽しんでもらえるようにっていうことでプロ選手4人ずつがzoomか何か使ってお話をしてそれをyoutubeにアップして少しでも心の支えになればってみんなでまとまってやっていてそれとは別にみんながみんな今の高校生のために何かをしなきゃいけないっていう風に思ってて、まだおそらく話に上がってきてないから形になってないと思うんですけど、各々で考えて行動はしているはずです

記者2 一緒にやらないかっていう声掛けとかってやるんですか?

森薗 そうですね、声掛けをしてじゃあ実際それが可能なのか予算がどれくらいかかるのかって凄い現実的な所までみんな話してはいます。じゃあまだまだ試合とかとなると審判どうするのとか場所でいくらかかるのとかホント現実的な話でじゃあNGが出ちゃって話が流れちゃいましたっていうのが沢山あって、その中で今回のアンリムを通じて何か出来たら良いなっていう風に僕は思ってます

記者2 アスリート会っていうのは何人ぐらいいらっしゃるんですか?

森薗 30人くらい入ってたかなあ、誰が発足なのかは多分松平健太さんなんですけど健さんもみんなでやろうっていうので誰が頭とかって決めるの良くないねとかいう風に思ってたんで多分松平健太さんだと思う、もしあれだったらお話を聞いてみても

記者2 分かりました、大丈夫です。ありがとうございます

森薗 めっちゃシャツおしゃれ

記者3 ありがとうございます(笑) アンリムやってる側なのでもうちょっとファンの方に寄った質問をしたいんですけど、今回のギフティングサービスでファンの人に応援してもらって、森薗選手が実現したいことみたいのをやっていく形になると思うんですけどファンの人の応援の力を感じた瞬間とかって何かエピソードがあるのかなあと思って

森薗 やっぱ試合やってる時。卓球の応援って団体戦の場合だとみんなでまとまった決まった声援をしたり個人戦だと各々が声を出して、マサ頑張れみたいなことを僕マサって言われるんですけど、してくれるんですけど、やっぱその応援のある時とない時、ホームの時アウェイの時でパフォーマンスが凄く変わるんですよ。それを受けてやっぱり応援って目に見えない力ってホントにあるんだなってまず思っていて、それは卓球会場だけのことだと思うんですけど、普段の生活で例えば海外遠征に行くだとか国内で試合をするだとか、じゃあそういう時にやっぱ大学にいながらどこのお金を使って試合に行っているのって当時は大学のお金を使わせてもらって、部費を使わせてもらって行ってたりとか、で今プロになって試合をしてる時もスポンサーさんのお金で試合に行ったりだとかホントに沢山の人に支えられちゃってるなって凄く感じていて。で今回のアンリムの企画でも沢山のファンの方と関わると思うんですけど、じゃあ実際僕らがチームに所属して試合をやるチームを運営するためにはお金が必要、でみんなに会場に足を運んでいただいて沢山物を買っていただいてホントに身近で僕らのことを応援してもらって僕らようやく競技が出来て成り立っているので、ホントに目に見える所だけじゃなしに全然気付かない所でも沢山支えられちゃっているっていう意味で、今回のアンリムの企画を通じてそれを再認識してもっともっとみんなで楽しめるものを作りたいなあという風に思ってます

記者3 今回の企画で特にこういうファンの人とかこういう思いを持った人とか属性とか何でもいいんですけどどんな人に共感してもらいたいっていうのはあったりしますか?

森薗 そうですね、今回僕がしたいことが高校卓球界っていう風に謳ってはいるんですけど、実際に沢山の人がおそらく高校野球が大好きだったり他の競技で高校を応援していたり色んな人がいると思うんですけど、とにかくインターハイ全競技がなくなってしまったっていうのでもし何か僕の企画に参加してもらって高校スポーツ界の感動を一緒に味わえていただけるのならばホント卓球に限らず色んなスポーツファンの人に参加してもらいたいなあっていう風に思ってます

記者3 最後、高校時代の今お話があっててあともう1個森薗選手が(?52:00)をやってた考えれる自問自答というお話があると思うんですけど、特に現体験を僕は聞こえてたんですけどインターハイみたいな所を抜けてなのかインターハイ中なのか分からないですけど、自問自答してこういう体験がありましたって聞かせて願えれば

森薗 うーん、なるほど。そうですね、ちょっとインターハイ絡まないパターンで。ドイツに行ってる時に最初ドイツに行った時に両親に現地の生活費をいただいて僕最初使い切っちゃうんですよ(笑)小学校の時駄菓子屋でしかお金使ったことなくてお金の価値も全然分からなくて、マクドナルドで1週間くらいで沢山お金もらってたのに全部使い切っちゃって、その時に初めて生活って大変だなってその時初めて思って、じゃあどうやってこれから生活していこうっていうので実際中学1年生の自分にお金を稼ぐ能力って全くなくて色々考えた結果当時のコーチの卓球場で少し卓球の指導を選手たちにしてその代謝としてお金をいただいたりして生活してたので、何だろうその時に初めて考えましたね、どうやって生きようみたいな。それ中学なんですけど、ごめんなさい質問何だっけ?喋りすぎちゃって忘れちゃった

記者3 インターハイっていう重視されてたのと自問自答っていうの2つ重視されてたかなあという風にお話で思ったんですけど、そこが掛け合わさったような現体験ってないのかなあって思って質問させていただいて、インターハイっていうのを全然なしにして自問自答の現体験みたいな話でもいいと思うんですけど凄い大事だなって思うようになったきっかけみたいなところをお伺いしたいなと思っていて

森薗 じゃあインターハイ絡めて、僕ずーっと小学4年生ぐらいからナショナルチームで日本代表のチームに入ってたんですけど、高校1年生の時にそれ初めて外されちゃってその時凄く悔しかったんですけど、自分なりに実力不足っていうのはちゃんと自分で自覚をしていて、当時自分身長も凄い低くてパワーもなくて卓球にも沢山穴があってどうにかして卓球を変えなければいけないっていう風な環境に陥ってしまって、その時に初めて考えることについてしっかり考え始めて、じゃあまず色んな本を読み漁って考えるとはみたいなことを沢山勉強して、今の自分の考えるスタイル自問自答し続けるっていうのに行き着いてそれを約2年凄い苦しかったんですけど、2年実践し続けてインターハイで優勝することが出来たので自分に自問自答し続けるっていうのは自分の中で大切な思考法だなっていう風に思ってます

記者3 ありがとうございます

森薗 ドイツ全く関係なくなっちゃった(笑)