ロジャー・フェデラー(スイス)やラファエル・ナダル(スペイン)のような素晴らしいチャンピオンでも、一日の中で好んで練習をする時間帯がある。体内時計が示す、運動をするのに適した時間があるからだ。…

ロジャー・フェデラー(スイス)やラファエル・ナダル(スペイン)のような素晴らしいチャンピオンでも、一日の中で好んで練習をする時間帯がある。体内時計が示す、運動をするのに適した時間があるからだ。朝、昼休み、午後、夕方、それぞれに練習する際のメリットとデメリットがあり、それを知ることがテニスの実力向上に役立つと、Tennis World USAが伝えている。

【動画】フェデラーと錦織の練習の様子

多くのテニス選手にとって、練習に最適な時間は午後遅く、または夕方である。その理由は一日のうちで最も筋肉の温度が高くなる時間帯だからだ。筋肉の温度が高いと、筋肉の代謝のプロセスとエネルギー代謝が向上する。運動をする前にウォーミングアップをすることでも、同様の効果が得られる。

朝の練習

朝の練習にもいくつかのメリットがある。一日中、身体や体液への活力を得ることができる上に、研究によると、筋トレの効果を高めるテストステロンの量は早朝が最大だそうだ。

朝は、ジムやクラブも他の時間帯よりも空いており、早起きして一日中仕事をする方にとってメリットとなる。一方デメリットは、朝早いと筋肉や関節が固い状態であることだ。

また、怪我を避けるためには適切な温度が必要である。朝は代謝を高めるまでに時間がかかってしまう。そして、夜遅くに寝る人や朝早くに起きる習慣のない人には、朝練はおすすめしない。楽しさや喜びがなくなってしまうからだ。

昼休み

昼休みは、仕事のためになかなかトレーニングをする時間が取れない人が活用できる時間だ。また、午前中にオフィスでたまったストレスは、昼休みに運動をすることで緊張と共に緩和することができる。

デメリットは、昼休みはあまり長くないということ。限られた時間では心穏やかにトレーニングをすることは難しい。

午後から夕方

高い体温は、深く強度の高いトレーニングを可能にし、パフォーマンスを向上させる。また、仕事からくる緊張やストレスをトレーニングによって発散させることもできる。夏ならばより長い時間、外で練習をすることができる。

主なデメリットはモチベーションだ。仕事を一日こなした後、多くの人は休息が必要だと感じる。そして、いい運動をするのに必要なモチベーションを失ってしまう。

このように、一日の時間帯ごとにトレーニング時のメリットとデメリットがある。フェデラーやナダルを手本にするのであれば、一日の中でテニスの練習をするのに最適な時間帯が自分にとっていつなのか、理解する必要がある。

(テニスデイリー編集部)

※写真は自主隔離中のトレーニングしているイメージ

(Photo By Seb Daly/Sportsfile via Getty Images)