「UFC249」(9日、ジャクソンビル)

 新型コロナウイルスのパンデミックにより中断していたUFCが9日(日本時間10日)、米国フロリダ州ジャクソンビルのベテランズ・メモリアル・アリーナで無観客試合として8週間ぶりに開催された。メインのライト級暫定王座決定戦では打撃で圧倒したジャスティン・ゲイジー(31)=米国=が5回3分39秒TKOで同級1位のトニー・ファーガソン(36)=米国=をストップして暫定王座を獲得した。バンタム級タイトルマッチでは、王者のヘンリー・セフード(33)=米国=が2回4分58秒TKOで、元王者のドミニク・クルーズ(35)=米国=を退け、初防衛に成功。セフードは試合後に現役引退を電撃表明した。

 州当局が無観客を条件に外出制限の対象外になると認めたことでUFCは開催を準備。世界規模で展開するプロスポーツの先陣を切るかたちでの再開となった。中継ではトランプ大統領からのメッセージムービーも公開された。「私たちはスポーツが大好きだし、それが重要だと知っている。スポーツを取り戻す。ソーシャルディスタンスなど必要なことは何でもするが、スポーツは必要です。ダナ・ホワイトとUFCを祝福したい」と再開を歓迎した。試合前日に前座出場選手1人とコーチ2人にウイルス陽性反応が判明したため1試合が中止となったが、11試合が予定通り行われた。

 「UFC249」は当初、ライト級王者のハビブ・ヌルマゴメドフ(ロシア)にファーガソンが挑む注目の興行として4月18日にバークレイズ・センターで予定されていた。しかしニューヨークがロックダウンとなり、場所を変えて無観客試合を行うことに方針を変更。ヌルマゴメドフは出場を辞退するが、カードをファーガソンとゲイジーの暫定王座決定戦として開催を模索する。開催地も州法が適用されないカリフォルニア州のインディアン・カジノ「タチパレス・カジノ&リゾート」を押さえたが、中継するESPNなどの方針により延期となった。そしてフロリダ州での開催が認められ、今回につながる。

 メインで不利の下馬評を覆して勝利したゲイジーは暫定王座のベルトをすぐ外し「本物が欲しい」と口にした。「アメリカを代表して戦う。それ以外の試合はいらない」とヌルマゴメドフとの統一戦に意欲をみせた。