「真夏の祭典」として三重県の鈴鹿サーキットを舞台に毎年開催される2輪レースの「鈴鹿8時間耐久ロードレース」が、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で43回目にして初めて秋に日程をずらして実施されることになった。27日にサーキットを運営するモ…

 「真夏の祭典」として三重県の鈴鹿サーキットを舞台に毎年開催される2輪レースの「鈴鹿8時間耐久ロードレース」が、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で43回目にして初めて秋に日程をずらして実施されることになった。27日にサーキットを運営するモビリティランドから発表された。

 

昨年7月に開催された鈴鹿8耐のスタートシーン(ホンダ提供)

 

 

 当初は決勝が7月19日に設定されていたが、11月1日に延期となった。大会はロードレース世界耐久選手権(EWC)の2019-2020シーズンの1戦として組まれており、もともとはシリーズ5戦目で、最終戦の位置付けだった。

 ところが新型コロナウイルスの影響でEWCは大改変。4月18~19日に開催予定だった第3戦の「ルマン24時間」(フランス)が8月29~30日決勝に順延。6月6日開催予定だった第4戦の「オッシャースレーベン8時間(ドイツ」は中止された。

 シリーズ開幕戦として昨年9月に実施されたボルドール24時間(フランス)は本来であれば、今年の大会は新シーズンの2020ー2021年に組み込まれるはずだが、不測の事態で同一シーズンに加わることになり、9月19~20日決勝として設定された。鈴鹿8耐も延期となったことで再び今季のシリーズ最終戦に組まれた。

 鈴鹿8耐は1チーム3選手編成で戦うところがほとんどだが、真夏の太陽の下で8時間も延々と走ることからライダーたちは激しく体力を消耗する。マシンもオーバーヒートを起こしやすく、レース中に不具合が出てリタイアすることもある。

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ピットストップでは選手交代だけでなく、給油やタイヤ交換の作業も(ホンダ提供)

 

 サバイバルレースを象徴するのがピット裏だ。どのチームも水を張ったゴムプールを用意しているのだ。その目的は走り終えたライダーたちがプールに飛び込んで熱を帯びた体を冷やすため。日中の路面温度は60度に達することもあり、水に浸かることで熱中症を防ぐことができるという。

 そんな風物詩のようなシーンが見られない可能性はある。名門チームのヨシムラに所属する渡辺一樹は自身のツイッターで戦い方を早くも予想。「①涼しく軟らかめのタイヤで行きやすく、体力的にも有利なのでペースが上がり、歴代最速8耐になる可能性②日暮れが早く、2・5時間の夜間走行になり、夜の得意不得意、コンディション変化へのキャパシティーがより問われる③雨だったらマジ拷問」とした。

 もちろん、新型コロナウイルスの感染拡大が収まっていなければ、秋開催も難しい。初の大会中止も考慮しなければならない。モータースポーツの世界も一寸先は闇だ。

[文・写真/中日スポーツ・鶴田真也]

トーチュウF1エクスプレス(http://f1express.cnc.ne.jp/)

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

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