テニスでは様々なスーパーショットが生まれ、見る者を熱狂させる。しかし時には、打った本人も予想していなかった軌道をボールが描き、ラッキーなポイントが生まれることがある。Tennis TVがYou…

テニスでは様々なスーパーショットが生まれ、見る者を熱狂させる。しかし時には、打った本人も予想していなかった軌道をボールが描き、ラッキーなポイントが生まれることがある。Tennis TVがYouTubeで、ATPツアーで起こったラッキーなポイントトップ10を動画にまとめて公開している。

トップ10の多くは、やはりネットが絡んだものが多い。コードボールは軌道が大きく変わるため反応が難しく、反応できた場合でも、返球が難しいものがある。

とはいえそれ以外にもあり、5位には2019年「ATP250 エストリル」1回戦での西岡良仁(日本/ミキハウス)のショットがランクイン。西岡は相手であるマッケンジー・マクドナルド(アメリカ)のドロップショットに反応し、ネット前で返球。それに対しマクドナルドは、今度はロブで西岡の頭上を抜こうとする。西岡は追いついてスマッシュを打とうとしたものの、タイミングがずれたのかしっかりとは打ち切れなかった。それでも勢いがなかったボールはネット前にポトリ。ベースラインより後ろでスマッシュを待ち構えていたマクドナルドは反応できなかった。

また2位には、2018年「ATP1000 パリ」準決勝で、コードボールに対し超反応を見せたロジャー・フェデラー(スイス)のものがランクイン。ネットに出たフェデラーだが、相手のノバク・ジョコビッチ(セルビア)のショットはネットに当たって軌道が変わり、フェデラーの顔面目掛けて飛んできた。しかしフェデラーはしっかりラケットでブロックするだけではなく、ジョコビッチのいない方向へコントロール。ラッキーなポイントの2位となっているが、フェデラーのタッチと反応力があってこそのポイントだ。

そして1位には、2020年「ATP250 コルドバ」準々決勝でのクリスチャン・ガリン(チリ)のものが選ばれた。パブロ・クエバス(ウルグアイ)のサーブをリターンしようとするも、その軌道は明らかにコート外へ飛んでいく失敗に見えた。クエバスも自分のポイントを確信し、次のボールを受け取ろうと後ろを向いていた。しかし、ガリンのリターンは、ネットを張るためのポールに当たると、まさかのコート内へ。クエバスは何が起きたか分からないという反応をしていた。

(テニスデイリー編集部)

※写真は2018年「ATP1000 パリ」でのフェデラー

(Photo by Justin Setterfield/Getty Images)