ATP(男子プロテニス協会)が5日、公式YouTubeアカウントで芸術的なドロップボレーをまとめた動画を公開している。バウンド後に90度以上は曲がっているのではないかというショットや、強烈な回…

ATP(男子プロテニス協会)が5日、公式YouTubeアカウントで芸術的なドロップボレーをまとめた動画を公開している。バウンド後に90度以上は曲がっているのではないかというショットや、強烈な回転でバウンド後ネットに触れるものなど、見応えのあるシーンばかりだ。

その名の通り、相手コートのネット近くにバックスピンをかけた球を落とすショット(ドロップショット)をノーバウンドで打つ(ボレー)ドロップボレー。特に、鋭く勢いのあるストロークが飛び交うプロのラリーにおいては、非常に高度な技術だと言えるだろう。

動画では、華麗なプレーでファンを魅了し続けるロジャー・フェデラー(スイス)はもちろん、ネット前に詰めたラファエル・ナダル(スペイン)が足元を狙われた鋭い球を見事なドロップボレーで返したり、曲者として知られるブノワ・ペール(フランス)はサーブ&ボレーでそれを決めるなど、様々なドロップボレーが紹介されている。

上記のペールが放ったドロップボレーは横と後ろ方向への強烈なスピンで、バウンド後に90度以上は曲がって手前に戻ってきているように見える。

また、現在20歳のデニス・シャポバロフ(カナダ)が2019年「ATP1000 マイアミ」でフランシス・ティアフォー(アメリカ)と対戦した際のドロップショットも圧巻だ。

シャポバロフがサービスから3球目で攻撃を仕掛けると、一気にネット前にダッシュ。相手ティアフォーはそれを見て、シャポバロフの足元・ネットギリギリのところにこれ以上ないと思われるような素晴らしいドロップショットを放ったのだが、シャポバロフはそれをさらにドロップボレー。

芸術的な放物線を描きポイントが決まると、相手ティアフォーは「ナイスショット!」と言わんばかりにネット越しに手を伸ばし、両者がタッチを交わした。

ツアーは現在「ATP1000 インディアンウェルズ」が中止され、新型コロナウイルスの影響が心配されるなかではあるが、トッププロの素晴らしいドロップショットが今シーズンも多く見られることを期待したい。

(テニスデイリー編集部)

※写真は「ATP500 ロッテルダム」でのデニス・シャポバロフ

(Photo by Jan Kok/Soccrates/Getty Images)