ラグビー界が「非常事態」宣言だ。 世界中で新型コロナウイルスが猛威を振るい、日本でもプロ野球の開幕延期をはじめ、大相撲の無観客試合などスポーツ界に大きな影響を及ぼしている。しかしラグビーのトップリーグは、不祥事が理由で3月中の公式戦を休止…

 ラグビー界が「非常事態」宣言だ。

 世界中で新型コロナウイルスが猛威を振るい、日本でもプロ野球の開幕延期をはじめ、大相撲の無観客試合などスポーツ界に大きな影響を及ぼしている。しかしラグビーのトップリーグは、不祥事が理由で3月中の公式戦を休止することになった。

 同リーグに所属する日野レッドドルフィンズのジョエル・エバーソン選手が4日に違法薬物(コカイン)使用の疑いで逮捕されたことを受け、ラグビー協会が3月14日から29日までの計3節24試合を行わないことを発表した。

新型ウイルスの影響により、2月29日と3月1日、3月7、8日の試合も開催されなかったが、今回の判断はウイルスとは無関係だ。

再発防止策が機能せず・・・


 負の連鎖だ。19年6月には当時トップリーグのトヨタ自動車に所属していた元高校日本代表の樺島亮太、イェーツ・スティーブンの両選手が違法薬物(コカイン)所持で逮捕された。

呼びかけた再発防止策が機能せず、太田治チェアマンは「皆様の期待を裏切るような結果となってしまったことを深くお詫び申し上げます。同年度内に複数のチームから違法薬物関連による逮捕者がでたことは、日本ラグビー界の存在を揺るがす大きな問題であり、非常事態」と話した。

試合休止の3週間はチームでのミーティングや個別面接、コンプライアンス(法令順守)研修や教育期間にあてるという。

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『ラグビー選手=薬物』というイメージを払拭したい

 薬物蔓延はトップリーグに限ったことではない。1月には日大ラグビー部員が大麻所持の疑いで逮捕された。2007年には、大学ラグビー界をけん引していた関東学院大の2選手が寮の自室で大麻を栽培していた疑いで逮捕されている。太田チェアマンが「『ラグビー選手=薬物』というイメージを払拭したい」と危惧して緊急措置をとったことは明らかだ。

 事態を重く受け止めた日野は無期限の活動自粛を発表。これにより今シーズン残り9試合が中止となった。ラグビー界は連帯責任の意識が強いとはいえ、不祥事によるイメージダウンは避けられない。

昨年のW杯の盛り上がりから人気をブームで終わらせないために奮闘しているラグビー界にとって、新型ウイルスに薬物問題のWパンチは大打撃だ。

※健康、ダイエット、運動等の方法、メソッドに関しては、あくまでも取材対象者の個人的な意見、ノウハウで、必ず効果がある事を保証するものではありません。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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