写真:1stシーズンの男子Tリーグ開幕戦の様子/撮影:ラリーズ編集部Tリーグが2018年に発足してから現在2シーズン目となっているが、国内外には伝統のあるリーグが数多く存在する。今回はそんな歴史のあるリーグを、所属する代表的な選手と共に紹介…

写真:1stシーズンの男子Tリーグ開幕戦の様子/撮影:ラリーズ編集部

Tリーグが2018年に発足してから現在2シーズン目となっているが、国内外には伝統のあるリーグが数多く存在する。今回はそんな歴史のあるリーグを、所属する代表的な選手と共に紹介していこう。

国内卓球リーグ

Tリーグ




写真:石川佳純(木下アビエル神奈川)/撮影:ラリーズ編集部

Tリーグは、2018年にスタートし、2020年2月現在2シーズン目を迎えている。男子では、水谷隼、張本智和、丹羽孝希という東京五輪の代表候補に選出された3人を揃える木下マイスター東京を筆頭に、T.T彩たま、岡山リベッツ、琉球アスティーダの4チームが参加している。特に木下マイスターは過去14年の全日本選手権男子シングルスのチャンピオンのうち、吉村真晴(琉球アスティーダ)以外の全員を揃える戦力の充実ぶりだ。

女子は木下アビエル神奈川、日本生命レッドエルフ、日本ペイントマレッツ、トップおとめピンポンズ名古屋の4チームが参戦している。男子同様に、石川佳純(木下アビエル神奈川)、平野美宇(日本生命レッドエルフ)という東京五輪代表候補選手が参加しており、非常にレベルの高いリーグだ。

試合形式は、基本は4マッチ(3シングルス、1ダブルス)で構成される。ダブルスは3ゲームマッチ、シングルスは5ゲームマッチながら最終ゲームは6-6から開始される。第4マッチ終了時にマッチカウント2-2(同点)の場合、ビクトリーマッチと呼ばれる1ゲーム(11ポイント)を行う。原則デュースはなく、11点を先取した選手がそのゲームの勝者となる。ただし、各試合の最終ゲームおよびビクトリーマッチはデュースありとなる。

日本卓球リーグ




写真:吉村和弘(東京アート)/撮影:ラリーズ編集部

日本卓球リーグは、男女ともに2部制となっており、前期・後期の総当たり戦に加えて、各チームのホーム&アウェイ2試合の結果を踏まえて上位4チームを決める。その4チームで争われるプレーオフトーナメントによって年間総合優勝が決まる方式だ。試合方式は、Tリーグと似ており、ダブルスは3ゲームマッチ、シングルスは5ゲームマッチだが最終ゲームは6-6から始まる特徴がある。

主な参加選手としては、松平賢二、平野友樹やパラ卓球の岩淵幸洋(すべて協和キリン)や、全日本選手権2連覇のベテラン・吉田海偉、同じく全日本選手権ファイナリストで国際大会でも活躍する吉村和弘(ともに東京アート)らがいる。

男子最多優勝は東京アートだが、女子最多優勝の日本生命は、Tリーグに参戦した2018シーズン以来日本卓球リーグへの参加はない。

関東学生卓球リーグ




写真:専修大のエースとして活躍した三部航平/撮影:ラリーズ編集部

卓球の団体戦では「5試合して先に3勝したチームが勝ち」という方式が多いが、関東学生卓球リーグ1部では「7試合して先に4勝したチームが勝ち」というルールだ。その分試合時間も長くなるが、若い大学生ならではのルールと言えるだろう。

男子では、かつて水谷、丹羽などの今も日本のトップで活躍する選手がいた明治大が長く1部での覇権を握っていたが、直近の秋季リーグでは、先日の全日本選手権ダブルスで優勝した及川瑞基・三部航平の活躍で専修大が優勝した。

男女ともに、関東学生卓球リーグから世界の舞台に羽ばたいた選手が数多くいる。注目の高校生や大学生の進路など、今後も学生たちの動向から目が離せない。

海外卓球リーグ

ブンデスリーガ(ドイツ)




写真:ブンデスリーガの試合/撮影:ラリーズ編集部

水谷隼(木下グループ)、岸川聖也(ファースト)、坂本竜介(現T.T彩たま監督)らが10代で参戦したリーグで、日本の卓球ファンにとっても馴染み深く、知名度のあるリーグだ。

約60年の歴史があるリーグであり、ティモ・ボル(ドイツ)を擁し過去最多優勝を誇るボルシア・デュッセルドルフや、シモン・ゴジ(フランス)、ウーゴ・カルデラノ(ブラジル)らを中心としたオクセンハウゼンなどのチームがある。かつては丹羽孝希(スヴェンソン)、松平健太(T.T彩たま)、吉村真晴(名古屋ダイハツ)らも参戦しており、現在は男子1部のケーニヒスホーフェンに及川瑞基(専修大)が加入している。

また、現Tリーグチェアマンの松下浩二が日本人初のプロ卓球選手として参戦したリーグでもある。

超級リーグ(中国)




写真:丁寧(中国)/提供:ittfworld

超級リーグは、言わずと知れた世界最高峰のリーグであり、男女ともに馬龍(マロン)、許昕(シュシン)、樊振東(ファンジェンドン)、劉詩雯(リュウスーウェン)、丁寧(ディンニン)、陳夢(チェンムン)といった世界最強クラスの選手たちが名を連ねている。

超級リーグでは「省」(日本での県)ごとにチームが編成されており、各省で強化・育成が行われている。その中でも上位10チームで争うのが超級リーグであり、下部リーグとして甲A、甲B、甲C・・・と続いていく。日本人選手としては水谷や2度の五輪メダリストである福原愛を筆頭に、直近では平野美宇(日本生命)らが参戦した。

プレミアリーグ(ロシア)




写真:水谷隼(木下グループ)/撮影:ラリーズ編集部

全12チームの総当たりで優勝が決まり、チームとしてはUMMCとオレンブルクが頭一つ抜けた存在だ。過去には水谷、吉村が参戦しており、水谷はUMMCからオレンブルクに移籍してリーグ優勝を果たす活躍をしている。

その時の優勝メンバーは水谷、ブラディミル・サムソノフ(ベラルーシ)、ドミトリ・オフチャロフ(ドイツ)といった世界トップクラスであり、世界の強豪選手が参加するリーグだ。

文:ラリーズ編集部