「スポーツSDGs」の取組みとして「全国選抜高校テニス大会」 実行委員会は、手や足に障がいを持つ身体障がい者の方が車いすではなく、立って行うテニス競技「立位テニス」の認知が広がる応援をしている…

「スポーツSDGs」の取組みとして「全国選抜高校テニス大会」 実行委員会は、手や足に障がいを持つ身体障がい者の方が車いすではなく、立って行うテニス競技「立位テニス」の認知が広がる応援をしている。

そこで立位テニスをもっと皆さんに理解していただこうと、立位テニス界で活躍する選手達にインタビューを行う事にした。

まずは「一般社団法人障がい者立位テニス協会」代表理事でもある柴谷健選手のお話を伺った。

柴谷選手は、子供の頃、プロを夢見るほど夢中になってテニスをしていたが、高校生の時に患った骨肉腫によって左大腿を切断し、義足となり、もうテニスは二度とできないと諦め、それ以来30年間テニスを封印していた。

しかしハワイ島で会ったテニスコーチから、やり方を変えれば義足でもテニスが出来ると聞き、大きな喜びを感じ立位テニスにのめり込んでいった。

「まず何が出来ないとか、何を失ったと考えるのではなく、少しだけ考え方を変え工夫をすれば、なんとでも対応や対処できる。全てを諦める必要はない。どんな形でも夢は叶う」と、また「若い人の中には「私には無理」と考える人も多いが、最初から無理と言わずに誰かにサポートしてもらえば良い。自分の夢を追いかけるにはどうしたら良いか、まずは周りの人にも相談してほしい」と語った。

テニスに青春をかける高校生テニスプレイヤーはもちろん、全ての人にも伝えたい言葉だと思った。

柴谷選手は、「車椅子に乗れない人や、乗らなくてもいい障がいのある方!立ってみんなでテニスを楽しもう。一緒にテニスをしましょう!」と、スポーツを諦めたみなさんを暖かい眼差しで待っています。

夢は、立位テニスをパラリンピックの正式種目にする事。そしてこの競技がパラリンピックの正式種目になった時、JASTAから選手を送り出せるように、若い世代の選手発掘と育成にも力を注いでいる。

今回柴谷選手のお話を伺い、私達にはもっと出来る事がある事を、もっと可能性のある事を、もっと夢を叶える手段がある事を、どんな形でも夢は叶う事を改めて気付かせて頂けました。

スポーツSDGsにも取り組み、高校生テニスプレーヤーに夢を掴む為のヒントも伝えていきたい「第42回全国選抜高校テニス大会」は、3月20日(開会式)~26日まで博多の森テニス競技場で開催される。

全国選抜高校テニス大会 チーフアドバイザー宮崎愛伎代

※写真は左から一般社団法人障がい者立位テニス協会の柴谷健代表理事、全国選抜高校テニス大会チーフアドバイザー宮崎愛伎代さん(©全国選抜高校テニス大会実行委員会)