17日(日本時間18日)に行われた本拠地でのアストロズ戦で、今季7度目となる“猛打賞”を決めたマリナーズ青木宣親外野手。開幕当初は地元メディアから「期待外れ」という厳しい評価も聞こえたが、マリナーズのジェリー・ディポトGMは「(2017年の…

17日(日本時間18日)に行われた本拠地でのアストロズ戦で、今季7度目となる“猛打賞”を決めたマリナーズ青木宣親外野手。開幕当初は地元メディアから「期待外れ」という厳しい評価も聞こえたが、マリナーズのジェリー・ディポトGMは「(2017年の)構想から外れたことはない」と、1番打者として定着した青木を高評価しているそうだ。

■マイナー降格で打撃調整、サービス監督「打席での安定感がはるかに増した」

 17日(日本時間18日)に行われた本拠地でのアストロズ戦で、今季7度目となる“猛打賞”を決めたマリナーズ青木宣親外野手。3打数3安打に加えて1四球を選び、4打席全て出塁と気を吐いた。今季開幕後は、自慢の打撃の調子が上がらず、メジャー5年目にして初のマイナー降格を経験。だが、7月にメジャー昇格を果たして以降、バットは前半の不振を補って余る好調を維持している。開幕当初は地元メディアから「期待外れ」という厳しい評価も聞こえたが、マリナーズのジェリー・ディポトGMは「(2017年の)構想から外れたことはない」と、1番打者として定着した青木を高評価しているそうだ。地元紙「タコマ・ニューストリビューン」電子版が伝えている。

 シーズンも押し迫った9月。青木が存在感を発揮している。17日アストロズ戦では3打数3安打。8回に快足を飛ばして遊撃内野安打で出塁すると、地元シアトルのファンから大歓声が上がった。この日の3安打で、9月の月間打率は、なんと.387に上昇。7月にメジャー昇格後の打率も.333と高水準で安定しているが、マリナーズのサービス監督は約1ヵ月に及ぶマイナーでの打撃調整が奏功したと感じているようだ。

 記事によれば、指揮官は「(開幕当初よりも)ボールを線で捉えられるようになっている」と話しているそうだ。開幕当初は、ボールを叩いてインプレーにすることを狙っているように見えたそうだが、打撃フォームの調整を積んだことで「体が回り過ぎず、ボールに泳がされている感じがない。打席での安定感がはるかに増した」と分析しているという。

■メジャー昇格後は打率.333と大活躍で1番打者に定着

 メジャー昇格後は打率はもちろんのこと、出塁率.381、長打率.488という好成績。昨季までのメジャー4年間の通算打率(.287)、出塁率(.353)、長打率(.386)と比較してみても、今季7月以降の成績がいかに優れたものかが分かるだろう。打撃面での大きな飛躍について、青木は「(マイナーで)いろいろなことを変えました。1つだけではないんです。バットも変えたし、ヘルメットも変えた。ボールの見方も変えたし、あらゆることを変えました」と通訳を介して説明したそうだ。

 思い切った変革に取り組んだ効果は覿面だ。記事によれば、ディポトGMは「素晴らしい働き。(2017年の)構想から外れたことはない。3Aに送った時も、プレーさせ続けるから、その結果を見てみようと話した」としたそうで、ショック療法とも言えるマイナー降格がプラスに働いたことを喜んでいるという。

 昨オフに結んだ青木の契約には、2016年の1年契約に加え、今季480打席立てば、来季契約の1年500万ドルが自動更新されるオプションがついている。現在424打席で残り14試合。毎試合出場すれば達成できる数字だが、記事では「万が一、条件に届かなくても、昇格後の活躍は期待以上で、チーム内で再契約の意向は高まっている」としている。

 契約自動更新の条件をクリアできるのか否か。残り14試合で、さらに強烈な存在感を見せつけたいところだ。