11大会ぶり、16度目の全国大学選手権優勝を成し遂げてから2週間。早大ラグビー蹴球部はホームグラウンドである東京・上井草の商店街にて、地元実行委員会主催による優勝記念パレードを行った。その後は早大上井草グラウンドで優勝報告会、ファン交流会…

 11大会ぶり、16度目の全国大学選手権優勝を成し遂げてから2週間。早大ラグビー蹴球部はホームグラウンドである東京・上井草の商店街にて、地元実行委員会主催による優勝記念パレードを行った。その後は早大上井草グラウンドで優勝報告会、ファン交流会を開催。支えてくださった方々へ感謝の気持ちを伝え、優勝の喜びを分かち合った。

 上井草駅は、パレードが始まる前から多くのファンが集まり賑わいを見せていた。応援部の先導で、西武新宿線上井草駅の南口から早大グラウンドまでを、約20分かけてゆっくりと進んだパレード。早大応援歌が鳴り響く中、部員たちは赤黒ジャージや部のブレザーに身を包み、沿道に並ぶファンや商店街の方々へ手を振ったり頭を下げたりと交流しながら花道を歩く。齋藤直人主将(スポ4=神奈川・桐蔭学園)と中野将伍(スポ4=福岡・東筑)はサンウルブズの活動により不参加となったが、幸重天副将(文構4=大分舞鶴)や岸岡智樹(教4=大阪・東海大仰星)ら4年生が優勝杯を抱えて相良南海夫監督(平4政経卒=東京・早大学院)に続いた。


沿道に笑顔を見せる相良監督(左)と岸岡

 パレードの後にグラウンドにて行われた優勝報告会では、杉並区長らの挨拶に続いて、応援部が演技を披露。校歌や『紺碧の空』を歌い会場を盛り上げた。そして相良監督が、祝福に訪れた4000人を超えるファンを前に、「駅からここまで歩いてきて、感無量でした。涙が出そうになりました」と挨拶。次に、幸重副将が「改めて、自分たちがこれだけ多くの方々に支えられ、応援され、ここまでくることができたのだなと実感しております。11年ぶりに日本一、『荒ぶる』を奪還することができ、応援してくださった皆様へ結果で少しは恩返しができたのかなと思っております」と真摯に感謝を述べた。最後は幸重副将の発声に続き、日本一になったときのみ歌うことが許される部歌『荒ぶる』を力強く響かせて喝さいを浴びていた。


グラウンドに整列する部員たち

 そして、写真撮影やサイン会などファンとの交流の時間がはじまると、部員たちは予定時間を大幅に超えてまで一人一人丁寧に応対。終始、早大ラグビー蹴球部が多くの人々に温かく支えられていることが伝わる、和やかな雰囲気が流れていた。

(記事 山口日奈子、写真 山口日奈子、塩塚梨子)

コメント

相良南海夫監督(平4政経卒=東京・早大学院)


 おかげさまで明治大学を破って11年ぶりの日本一になりました。127人の全部員の1日1日の積み重ね、スタッフも含めた全員の努力、そして地域の皆さんやファンの方々に応援していただいたおかげです。皆様と喜びを分かち合うことができたこと、本当にうれしく思っています。なかなか一生のうちで、学生たちも私自身もこのような経験はできないと思います。本当に、駅からここまで歩いてきて感無量でした。涙が出そうになりました。これを一生の思い出にしたい…ところですが、こんなに素晴らしい場所があるのなら、また来年も皆様と喜びを分かち合えるよう、このグラウンドで部員ともども頑張って参りたいと思いますので、ぜひとも応援よろしくお願いします。

幸重天副将(文構4=大分舞鶴)


 本日はこのような素晴らしいパレード、優勝報告会を開催していただき、そしてたくさんの方々に上井草へお越しいただき、誠にありがとうございます。改めて、自分たちがこれだけ多くの方々に支えられ、応援され、ここまでくることができたのだなと実感しております。早稲田が長い間思うように結果が残せない中でも、商店街の方々やファンの方々は変わらぬ温かいご声援をしていただきとても心強く思っておりました。特に、国立(競技場)の決勝に向かう際に、沿道で商店街の方々がお見送りしてくれたことは僕の中でとても印象に残っていますし、絶対に勝ってやろうという気持ちがわいてきました。そして今年、11年ぶりに日本一、『荒ぶる』を奪還することができ、応援してくださった皆様へ結果で少しは恩返しができたのかなと思っております。来季は決勝戦を経験したメンバーが半数以上残り、3年生以下がまた優勝、連覇へ向けて頑張っていくと思いますので、これからもご支援ご声援のほどをよろしくお願いします。