7日「ブリスベン国際」(オーストラリア・ブリスベン/1月6日~12日/ハードコート)大会2日目。女子シングルス1回戦で、現在、世界147位のマリア・シャラポワ(ロシア)が世界53位のジェニファー・ブレイディ(アメリカ)と対戦。6-3、1-6…

7日「ブリスベン国際」(オーストラリア・ブリスベン/1月6日~12日/ハードコート)大会2日目。女子シングルス1回戦で、現在、世界147位のマリア・シャラポワ(ロシア)が世界53位のジェニファー・ブレイディ(アメリカ)と対戦。6-3、1-6、6-7(3-7)で初戦敗退となった。2019年は故障に悩み、久々の大会出場となったシャラポワ。試合後の記者会見は以下の通り。

Q:今回の試合で何かプラス材料を得られましたか?

「そうね。とにかく、会場に着いて試合をするという流れが久しぶりだったわ。この試合は160本くらいサーブをしたけど、ここ最近試合をしていない私としては多かったと思うわ。確かに結果は納得出来ない。もっと試合をしたいし、チャンスをさらにつかみたい。でも、大会で負けたから仕方がない」

Q:体力面ですが、調子はどうですか?

「長い試合だったわ。最近試合をしていないのもあるけど、問題がある肩の確認にはよかった。今は問題ないけど、明日から明後日にどう感じるかが大事かな。試合後半はスピードと威力が落ちたのが分かった。時間が掛かると思うし、とにかく辛抱強くやるしかないわね」

Q:オフシーズンはどう過ごされましたか?2020年はどのように向かっていきたいですか?

「結構、安定したオフシーズンは過ごせたと思う。ほとんどをイタリアでリカルドと彼のチームと過ごしたわ。2020年に入ってから特にイベントという内容は無い。ここ数週間は体調を崩していたから、先日病院にも行ったけど、決して楽しんでいた感じではないわね」

Q:何故、病院に行かれたのですか?

「ウィルスに感染して、とにかく腹痛が問題だった。それ以上はあなたの為にも言わないでおくわね。(笑)」

Q:試合の話に戻りますが、スタートは素晴らしかったです。全てに鋭さを感じました。特にリターンの調子が良いと感じました。セカンドセットで相手が何かしらあなたが崩れるような変化を出しましたか? それとも単純に試合をするという事が足りていないのでしょうか?何が変わったのか教えてください。

「ブレークポイントという観点では試合を通して、2回しかなかったと思うわ。試合も2時間以上だったことを考えると、2回のブレークポイントは少ないと思う。彼女のサーブが安定していたのと、私がリターンゲーム時にもっとやれたことはあったと思う。もっと圧力をかけるべきだったと思う。最初のセットでのブレークはチャンスを活かせたと思う。それ以降は彼女のサーブが良かったという認識よ」

Q: そして第3セットで自分自身のサーブゲームがより厳しくなったと感じましたか?試合を最近していないのは分かっておりますが、よりサーブゲームをキープするのに苦労した感じはあったでしょうか? 安定が無く本能的に戦っているように見受けられました。それでもタイブレークまで持ち込んだのは驚きました。

「そうね。残念なのは結果が全てというスポーツだから、やった事に関しては誇りに思うわ。確かにおっしゃる通り、調子の波があって、もっと進化しなければならないところは多くある。でも、今日の試合は全力で戦ったし、ここ数日色々大変だったからよくやったと思える。今日は体調も予想していたよりも良かったと思う」

Q:ここでは何回かプレーをしています。今回はATPカップの同時開催という事で女子の試合は外側のコートに初日からなっておりますが、今回の違いはどう感じますか?

「確かに気付いたし、状況が変わったのは感じた。第2の大会という感覚を感じてしまう。あなた達はどう思うかは分からないけれど、木曜日以降に女子の試合がセンターコートに戻れば感覚は変わると思う。正直、戦略的には納得できない。詳細は分からないけど、私が聞く限りは、コートの構造上、我々女子の試合はセンターコートにベンチが横にあるのが問題と聞いたわ。それ以外の理由もあるかもしれないけど、多くの女子選手達はセンターコートでプレーする権利があると思う。トップ10の選手が6人もいる大会なのよ」

Q:戦略的とおっしゃいましたが、誰の戦略ですか?大会運営側ですか?WTAでしょうか?

「全員よ。違う?みんな関係している訳だから、話し合いをするべきだと思う。私は外部からみてそう感じる」

Q:十分関係者と思いますが・・・

「正直、私は部外者ですよ。何も知らないし、知らされていない。ルールの詳細とかもわかっていないし、みんなわかんないとは思う。(笑)」

Q:メルボルンではランキング面からは出場が厳しい状態です。ワイルドカードを貰えると考えていますか?

「もらえるという認識よ」

Q:もらえなかったら予選から出る予定ですか?

「ワイルドカードはもらえるという認識」

Q:そう伝えられたのですか?

「Craig Tiley氏に確認してみて、彼の方が知っていると思うわ」

Q:去年の秋と比べて、現時点での肩の具合なども含めて2020年はどれほど楽しみにされていますか?

「正直、分からない。年間通して振り返ると、前向きに考えていた時期とそうでない時期がある。前向きに考えていたことと現実の気持ちとかけ離れていた部分はある。2019年はもっと試合が出来ると思っていたわ。前向きに考えるのは私にとってはひとつの挑戦ね。ただし、必要と思う全てのことはやっているつもり。肩に関してよく聞かれるけど、結局は肩を怪我して手術もした。だから、朝起きて今日は完璧に良いという日は無い。ほとんどが痛みを感じないためには肩以外も含めてどう身体に気を使うか?ということね。パズルみたいな感じよ。肩だけではなくて、全てにおいてどう自信が持てるかだと思っているわ。オフシーズンはとにかく体力向上についてキャリアの中でも最も注視したのではないかしら?」

Q:確かに治る魔法があればすでに完治しているという感じでしょうか?

「そうね。考えられる全てのことは試したわ」

Q:キャリアの中でも 現時点を見ると、Piatti Teeなど環境が色々変わったと思いますが、どうでしょうか?

「とにかく、ここはすごく暑い」

Q:アカデミーチームに在籍して、クリスマスなどをヤニク・シンネル(イタリア)と一緒に讃美歌を歌ったりしていましたがどうでしたか?

「まさか、自分が歌うことになるとは思わなかったわ。正直、びっくりした」

Q:こちらもびっくりしました。

「でも、すごく楽しかった。リカルドと一緒にやるのはすごく良い。彼のチームと練習するのはすごくいいし、あそこに戻れるのはうれしい。シンプルだけど、趣があって、彼は父親的な存在ね。経験が豊富だから、私のキャリアの中でも色々と経験はしたけれど、色々なコーチで成功もしている。今はとにかく彼の経験から色々教えてもらっているわ。彼はあまり女子ツアーでの仕事は少ないかもしれないけど、長い間テニスをやっているから技術論よりも全体像的なアドバイスが多い。去年7月からお世話になっているけれど、当時はサーブの強化が目的だった。特にサーブモーションの中で肩の痛みを軽減したかったのも目的だった。彼は技術論もしっかり持っているのとビデオ分析などを多用しているから、肩の位置や動きなどを改めて見つめなおすことができたし、痛みがどこから来ているのかという判断にも役立った。彼と彼が提供するシステム的なトレーニングはその面ではすごく役立っている。また、彼の周りの人達もチームとしても人としても良い人たちだから、あそこでトレーニングするのは快適だと思う」

Q:2日前に病院にいったニュースを見ました。どうしたのでしょうか?

「さっき答えたじゃない。ウィルスにやられて、腹痛がしたから病院で治療したのよ」

(テニスデイリー編集部)

※写真は2020年ブリスベン国際でのシャラポワ

(Photo by Chris Hyde/Getty Images)