『荒ぶる』へ向けた最後の旅路がいよいよ始まりを迎えた--。関東大学対抗戦を2位で終えた早大は、全国大学選手権(大学選手権)準々決勝・日大戦に臨んだ。戦いの舞台は言わずと知れたラグビーの聖地・東大阪市花園ラグビー場。約3週間ぶりの試合という…

 『荒ぶる』へ向けた最後の旅路がいよいよ始まりを迎えた--。関東大学対抗戦を2位で終えた早大は、全国大学選手権(大学選手権)準々決勝・日大戦に臨んだ。戦いの舞台は言わずと知れたラグビーの聖地・東大阪市花園ラグビー場。約3週間ぶりの試合ということもあってか、試合勘が少し鈍ったか、ミスが多い展開となる。日大に攻め込まれる場面もあったが、早大自慢のBK陣が突破力を武器に8トライを奪う活躍もあり、57-14で快勝した。

 先制は早大。SO岸岡智樹(教4=大阪・東海大仰星)からの鋭いパスを受けたCTB長田智希(スポ2=大阪・東海大仰星)がインゴールへ持ち込みトライ。12分には自陣深くからのマイボールスクラムで「対抗戦の明大戦では(自陣からの)脱出ばかりを考えてしまって、自分たちの本来の強みであるアタックができなかったので、自陣からでもアタックしていく意識を持って3週間練習してきた」(SH齋藤直人主将、スポ4=神奈川・桐蔭学園)と語るように大きく左に展開。ボールを受けたFB河瀬諒介(スポ2=大阪・東海大仰星)が快足を飛ばしディフェンスを突破すると、サポートに走ったWTB古賀由教(スポ3=東福岡)が左隅を約50メートル駆け抜け追加点を奪う。2つのトライでモメンタムをつかんだかのように思われたが、その後ゴール前でのノックオンなどもあり膠着(こうちゃく)状態に。負ければ引退という一戦なだけに、気合のこもったタックルを仕掛けてくる日大に対し攻めあぐねる展開が続く。すると33分、スクラムで押し負け反則を奪われると、続くラインアウトモールでも押し込まれ得点を奪われてしまう。嫌な雰囲気が立ち込める中、流れを止めたのはNO・8丸尾崇真(文構3=東京・早実)だった。ブレイクダウンに潜り込みジャッカル。PGを齋藤主将が決め3点を追加すると、終了間際には河瀬が左外から鋭く切り込みインゴールに飛び込み、24-7で前半を終えた。


幾度もラインブレイクした河瀬

 迎えた後半。自陣での反則などでなかなか攻め込めない時間が続く中、最初のトライを奪ったのは前半同様長田だった。接点からWTB桑山淳生(スポ4=鹿児島実)、丸尾とつなぎ、最後は長田が1人交わしてグラウンディング。その後失点を許す場面もあったが、この試合ハットトリックの活躍を見せた古賀の2トライや大学選手権初出場となった途中出場のSH小西泰聖(スポ1=神奈川・桐蔭学園)が持ち前のスピードを生かした独走トライを決めるなど、後半計5トライを加え早大ペースのまま試合を終えた。


Aチーム公式戦初トライを挙げた小西

 「負ければ終わり」(相良南海夫監督、平4政経卒=東京・早大学院)の大学選手権の初戦を制し、2年連続の「年越し」を決めた早大。対抗戦での敗北から3週間、『リボーン(生まれ変わり)』をテーマに準備を重ねてきた。しかし、この試合ではハンドリングの乱れに加え、スクラムでのコラプシングが何度も見られるなど修正しきれなかった点も多く、次戦までにこの課題をいかに改善していけるかが勝利への鍵となってくるであろう。もう一つの準々決勝の結果により、次戦の相手は昨年度大学選手権準優勝の天理大に決定した。相良監督、齋藤主将が記者会見で語ったように、悲願の大学日本一へ向けチームの思いは一つ。「昨年を超える」。1月2日、戦い慣れた「秩父宮」の舞台で関西の雄を打ち砕き、赤黒戦士たちが快哉(かいさい)を叫ぶ。

(記事 涌井統矢 写真 石井尚紀)

コメント

相良南海夫監督(平4政経卒=東京・早大学院)※共同記者会見から抜粋

――試合を振り返っていただけますか

 負ければ終わりの大学選手権、我々としては初戦でした。しっかり勝利できたことは良かったです。日大さんのFWは脅威だと戦前予想していました。ミスも多くはありましたが、我々のペースで戦うことができたかなと思います。

――戦前に想定していたことは披露できましたか

 ディフェンスをしっかり整備するということを大事にやってきました。アタックはもともと持ち味な選手が多いので、そこに関しては「思い切ってやろう」という気持ちで臨んでいました。選手が表現したいことはかたちとして表れたかなと思います。

――ハンドリングエラーが多かったとのお話でしたが、どういった場面でそのような場面が見受けられましたか

 特に前半です。日大さんがSO岸岡智樹(教4=大阪・東海大仰星)のところを中心にプレッシャーをかけていました。ミスが多かった要因としては相手のプレッシャーが強かったということと、3週間ゲームが空いたことが影響したかと思います。「負ければ終わり」という中で相手がプレッシャーをかけてくるということはある程度予想していました。ただ、この先のゲームではどれだけエラーを少なくできるかというところがポイントになってくると思いますので、しっかり次の試合に向けてやっていきたいです。

――スクラムのコラプシング結果的に5つ取られてしまいましたが、その部分についてはどのようにお考えでしょうか

この先もそこがポイントになってくると思いますので、スクラムコーチとしっかり分析していきたいです。ある程度どこに問題があるのかということは分かっているつもりです。10日近くありますので、その期間を使い、調整というよりはしっかり組み込んで(反則の)数をどれだけ減らすかということが我々が目標を達成できるかのポイントになると思います。

SH齋藤直人主将(スポ4=神奈川・桐蔭学園)※共同記者会見から抜粋

――試合を振り返っていただけますか

 関東の大学同士の試合にも関わらず、これだけ多くの観客にご観戦いただいたことうれしく思います。試合内容は早明戦を終えてから3週間、『リ・ボーン』というテーマを掲げて生まれ変わろうということで練習を重ねてきました。ディフェンス面を中心にやってきました。こういう結果、ロースコアに抑えることができたことは良かったなと思います。

――前半2トライ目の得点はどういった判断でボールを展開したのでしょうか

 早明戦では、あのようなエリアで(キックによる)脱出ばかりになってしまいました。本来の強みであるアタックという部分をできなかったというよりは実行する意識がありませんでした。そういった部分を3週間で自陣からでもスペースを見つけてアタックできたと思います。日大の後ろに枚数が多いという分析がありました。試合中特にBKの選手には臨機応変に対応してあのようなかたちでトライを取れたのは練習の成果かなと思います。

――『リボーン』というテーマ通りに体現できたのでしょうか、ご自身の中での感触はいかがでしたか

 このテーマを掲げても特別なことをやるというよりは今年一年かけてやってきたアタック、ディフェンスの細かい部分をもっと詰めようということで準備してきました。そこには技術と気持ちの部分を練習から常にやってきました。きょうの試合は取り急いで積極性があるミスでしたので、良かったかなと思います。

フランカー幸重天副将(文構4=大分舞鶴)

――チームとして「ディフェンス」と「リボーン」をテーマとして設定されたとお伺いしましたが、それを踏まえてどういった準備をチームとしてしてきましたか

 明治に対して自分たちがやりたいディフェンスができなかったというところで、もう一回強い早稲田のディフェンスを取り戻そうってことで。「勝ちポジ」で常に前に仕掛け続ける強度だったり、そこを意識してきました。

――日大がFW強いと言われている中で試合やってみて感触いかがでしたか

 日大が強みとしているセットプレー、スクラムやラインアウトモールでやられてしまったので、そこは反省です。ですが、フィールドプレーではしっかりと止めれていたので良かったと思います。

――ブレイクダウンの攻防はいかがでしたか

 良かったと思います。相手にあまりプレッシャーを掛けられることなく、ブレイクダウンのとこは正確性を欠かさずにできたと思っています。

――ご自身のプレーはきょうは

 あんまりタックルとかできなかったですし、これからかなと思います。

――準決勝はどういった準備をされますか

 自分たちにフォーカスして自分たちのやるべきことで相手の強みを出させないようにしていきたいです。どちらが勝つにしても、FWが強いと思うのでしっかりと僕がディフェンスを引っ張りたいと思います。

フッカー森島大智(教4=東京・早実)

――東大阪市花園ラグビー場でのプレーは、高校時代も含め初でしたがいかがでしたか

 ここが花園かって感じですね(笑)。自分出たことなかったので、試合できたことはうれしいです。

 

――試合を終えて率直な感想はいかがですか

 試合のテーマが『ドミネート』だったんですけど、まだまだの部分があって。細かい部分もっと突き詰めて1月2日頑張っていきたいと思います。

――ご自身のテーマがディフェンスがカギだと伺ったんですが、その点振り返っていかがでしたか

 あんまりディフェンスする場面はありませんでした。あった場面では少しタックル外してしまったとこがあったので、さっきも言った細かい部分を一本一本こだわっていきたいと思います。

――スクラムは振り返っていかがでしたか

 相手が遠めで後ろも重かったんですけど、相手に対応しようとしすぎて自分たちの強みが出し切れなかった部分があったので。まっすぐまとまって組むというのをもう一回やれれば、スクラムもっと良くなると思います。

――1、2番が頭が落ち気味になっていたように感じましたが、組んでいていかがでしたか

 相手の組み方が斜めで、遠かったです。自分たちが一歩出れば良かったのですが、そこを出せなかったので、修正していきたいと思います。

――前回の明大戦に比べ、ラインアウトいかがでしたか

 一本オーバーしてしまったので、あれは自分のミスなので、反省したいと思います。

――相手ラインアウトモールで一本取られてしまいましたが、あの場面振り返っていかがですか

 最初インパクトは良かったのですが、回ってきた時に入るのが遅くなってまとまり切れませんでした。いい反省点が出たなと思います。

――FWのアタック、ディフェンス振り返っていかがでしたか

 明大にやられたブレイクダウンだったり、1対1の場面で前に出れたりはできたとは思います。『荒ぶる』のためには、まだまだ現状では足りないとは思います。悪くはなかったですが、もっと伸びる余地はあると思います。

――次戦に向けていかがですか

 相手に対応する部分はありますが、自分たちのスクラムなり、モールなりで強みはあると思うので、そこを出し切ってFWで勝ちたいと思います。

プロップ小林賢太(スポ2=東福岡)

――日大はどのようなスクラムで来ると想定していましたか

 1番側がすごい上がってくるのかなというのは思っていたので、そこを抑えれば自分たちのスクラムを組めると思っていたのでそこをしっかりフォーカスして。(やることが)できたところではペナルティーを取ることができましたし、要所要所で良いスクラムが組めていたのでそこをフォーカスしたいと思います。

――ファーストスクラムの感触はいかがでしたか

 想定していたことをやってきたので、自分たちで上手くできなかったところはあるんですけど、試合中そこを修正しながらできました。負けるとかそういったメンタルにはならなかったですね。

――修正はうまく効いていたかたちですか

 そうですね。スクラム全体としてどうかはわからないですけど、自分側は修正できたなと思います。

――スクラムが押せていた場面とそうでない場面がありました

 自分たちのことを上手くできなかったり、そういうところがあると相手の方が優位に立つことはあったので。自分たちの精度が低いときがあったという感じです。

――後半ファーストスクラムでは相手のペナルティーを誘いました

 前半終わってハーフタイムしっかりFW8人でそこを話して。もう1回自分たちがどうするかを話し合えた結果が、後半のスクラムだと思います。

――次戦は天理大となりますが、相手のスクラムに関してどう捉えられていますか

 相手より低く、というところは。ずっとやってきたところなんですけどそこにフォーカスして、ということを意識したいと思います。

――天理大戦へ向け、目標や意気込みを教えてください

 相手がどうこうというよりは自分たちがやろうとしっかりやろうと。ここまで課題に挙がってきたことを、しっかり試合までに修正して。あと2試合しかないのでそこをしっかりやっていきたいと思います。

NO・8丸尾崇真(文構3=東京・早実)

――2年連続の「年越し」を遂げましたが、試合を終えて率直な感想はいかがですか

 全体的には良かったかなと思います。明大にあそこまで負けて、生まれ変わるじゃないですけどもう一度やり直そうということになったので、内容は良かったかなと思います。

――個人のプレーを振り返っていかがですか

 対抗戦での僕のプレーがあまり良くなかったので、ふっきれるというか、思い切りプレーしようと思って臨みました。色々な要素はありますが、きょうは自分らしいプレーができたかなと思います。

――この試合はどのような位置付けで臨まれたのですか

 (目標から見た場合)通過点と言えば通過点ですが、大事な試合だし、負けたら終わりですし、決勝で勝つためにも、この負けた後の1試合というのはとても大事なので集中して臨みましたね。

――スクラムは実際に組んでみてどのような感触でしたか

 悪くないなと思ったのに結果としていくつかペナルティーをもらって、もどかしい気持ちはありました。ですが、それでもレフェリーや相手に対応していかないといけないなと思いました。

――ゴール直前でのノックオンなど惜しいミスで点を取りきれない場面があったと思うのですが、それについてはいかがですか

 そこももう一度見つめ直さないといけないなと思いました。練習でもああいうミスが何回かあったりするので、それが試合に出ているなと。あそこで取れるか取れないかで決勝で勝てるか勝てないか決まってくるので、細かいところにこだわっていきたいと思います。

――後半、FB河瀬諒介選手(スポ2=大阪・東海大仰星)からボールを受けてトライを挙げましたが、振り返っていかがですか

 サポートしてトライにつなかったというかたちだったので、早大のプレーとしては良かったかなと思います。

――1月2日の舞台に向けて意気込みをお願いします

 やはりあの舞台で去年は負けたので、まずは勝ち切ることです。天理大はスクラムが強いと思います。なので、FW戦で圧倒して勝ちたいと思います。

SO岸岡智樹(教4=大阪・東海大仰星)※一部囲み取材から抜粋

――3年前、同志社大戦で大敗した大学選手権ぶりの花園でした

 リニューアルされて初めてだったので、いい思い出ができたなと思います。

――ご自身にとっての『リボーン』とは何ですか

 洗練すること。もう一段階上げていくことです。

――2年連続の「年越し」となりましたが、去年との違いはありますか

 去年は「年越し」をすることができて、正月を過ぎてもラグビーをして過ごせるということの喜びを感じました。もちろん決勝を見据えての一戦となりますが、ラグビーをしている者としてこの時期、1月2日の一戦というのは僕の中で重要な意識というのはありましたね。年を越せるうれしさは正直あります。そういう部分を意識して試合に臨んだというのはありましたね。

――チームとしては一戦一戦目の前の試合に集中していくと言っていましたが、自分の中での道筋みたいなものはあるのでしょうか

 負けたら終わりという大学選手権で、反省点はありますが、きょうは自分たちのやりたいことは大まかできました。いい成長度合いをしているのかなと。これから次の試合に向けてどういう準備ができるかが鍵だと思います。

WTB古賀由教(スポ3=東福岡)

――関東大学対抗戦(対抗戦)の早明戦から3週間ほど空きましたが、これまで個人としてどのような準備をしてきましたか

 僕は早明戦の最後にけがをしてしまったので、2週間は治療に専念して、最後の1週間でコンタクトを上げていくという準備でした。2週間休ませていただいた分、すごくいい状態で試合に臨めました。

――そんな中できょうの試合を振り返っていかがですか

 ノックアウトトーナメントなので、勝てたことがすごく良かったと思います。

――大学選手権に向けてチームとしてディフェンスをテーマに練習をしてきたということですが、実際に試合をしてみてディフェンスの面はどうでしたか

 そんなにディフェンスの場面はなかった印象です。それでもフェーズアタックになって、向こうのミスで終わったから良かったけれど、あまり良くない場面もあったなと思います。

――アタックの面では3トライをあげる大活躍となりましたが、特に印象に残っているトライはありますか

 特にはないのですが、3つとも僕はボールを押さえるだけでした。トライに関しては特に何とも思っていないです。

――対抗戦の早慶戦でも見られた前方へのキックから自身でトライを狙うという場面もありましたが

 そうですね。左WTBとして、左キックは1年生の時からずっと練習してきたので、試合に使えるくらいにはなったのかなと思っていたのですが、きょうは50点くらいです。

――東福岡高校の後輩で、秋の公式戦初スタメンとなったCTB吉村紘(スポ1=東福岡)選手に対して一言お願いします

 彼は天才だなと思います。紘が12番に入ると、僕のところにボールがいっぱい回ってくるので、すごく面白いなという感じです。

――どういうところが特にすごいなと思っていらっしゃいますか

 パススキルなどの判断の部分ですかね。スローフォワードになったりはしていますが、それでも彼は外も見えているし内も見えています。長田(CTB長田智希、スポ2=大阪・東海大仰星)がトライ取ったところも、彼のオフロードだし、僕の最初のトライも絋から河瀬(FB河瀬諒介、スポ2=大阪・東海大仰星)へのパスでした。外も内も見えているから、すごくやりやすいなと思います。

――大学選手権の次戦に向けての意気込みをお願いします

 次もWTBとしての仕事、責任のところを全うしていきたいと思います。

FB河瀬諒介(スポ2=大阪・東海大仰星)

――率直な感想をお願いします

 スペースにアタックするっていうことはすごくできたので、自分たちのやろうとしていることはできたのかなと思います。

――高校3年時の花園決勝以来の東大阪市花園ラグビー場でのプレーでしたが、いかがでしたか

 僕の決勝のときは、花園がまだ工事中だったので、こっち来てグラウンド見て、自分の今までのイメージの花園と全然違うので、初めてやるグラウンドの気持ちになりました。

――トライシーンを振り返って一言お願いします

 CTB吉村紘(スポ1=東福岡)のパスがすごく上手かったです。外にパスしても抜けたかと思いますが、最近ちょっとトライ取ってなかったので、絶対にトライを取ろうと思って走りました。

――フィジカルの強さを感じさせるプレーが多かったと思うのですが、そういうプレーは意識していましたか

 今までは外にステップを踏むプレーが多かったのですが、今年からはタテにも強いプレーをどんどんやっていこうと思ってやりました。

――次戦までは2週間ほどですが、何を練習していきますか

 今回出たセットプレーのFWのプレーのとことか、ハイボールのところでコミュニケーション不足とかノックオンとかあったので、個人的にはそこをやっていこうかなと思います。

――次戦への意気込みをお願いします

 決勝につなげられるようにしっかり準備して頑張りたいと思います。

フッカー宮武海人(政経2=東京・早大学院)

――今試合でAチーム初出場となりましたが、どのような心境で待っていましたか

ずっとベンチで出るか、出ないか待っていたので、楽しみで仕方がなかったです。

――ピッチに立った時の心境としては

ようやく始まるなという感じでした。皆笑顔で迎えてくれて、あとはやるだけという気持ちに切り替わりました。

――どのようなことを意識して臨みましたか

スクラムのファーストプッシュが強いという印象だったので、その部分を意識していました。

――ラインアウトスローインの一本目は投げた瞬間時の感触を振り返ってみていかがでしょうか

少し(ボールが)浮いてしまったかなと思いましたが、上手くいきました。そこで自分はリラックスすることができましたね。

――ご自身の中でやはり試合に出れたことは今までと違った感触がありましたか

今までリザーブに何度か入ることはできていましたが、試合に出れずチームに貢献できているのか不安なところがありました。今回試合に出れてチームの一員になれたなという気持ちです。

――ご自身のプレーのできを振り返ってみていかがでしょうか

 セットプレーに関しては自分がやってきたことは出せたとせたと思います。フィールドプレーに関しては悪くなかったじゃないかなと思います。

――ご自身の強みはどこだと考えていますか

 スクラムのヒットを強みとして考えています。そこの部分と体をしっかりと張るといったとこを出すことはできました。

――赤黒を着たことはご自身の中でどのような気持ちでしょうか

 正直秋、メンバーに入ることができるか分からない状況で赤黒を着ることができて、重みも分かりましたし、その分楽しさも分かりました。

――これからに向けて一言お願いします

 継続的にラインアウトスローなども今まで通り一歩一歩やっていくのが一番かなと思っています。

SH小西泰聖(スポ1=神奈川・桐蔭学園)※囲み取材より抜粋

――きょうの試合トライを決めることができましたが、率直なお気持ちをお願いします

 この試合というか、対抗戦の慶応、明治、帝京の試合に出ることを目標にしたのですが、なかなかうまくいかず、メンバーに入ることができなくて悔しい思いを抱えたまま対抗戦を終えた後の3週間を過ごしていました。その中でなんとかアピールできて、この日大戦のメンバーに入ることができました。パスにフォーカスしようと決めていましたが、それでもスピードというかランが強みなので、どこかでやりたいなと思っていて、うまく一本出せたので、そういう意味ではチャンスをいいかたちでものにできたのではないかなと思っています。

――自分のどのような点が評価されてメンバー入りできたと分析していますか

 パスはずっと練習していて、少しずつ改善されていましたし、またフィットネスなど走る場面で常に1位を狙って取り組んでいて、自分ができることを100パーセントでやったつもりなので、そのようなところが評価に結びついたのかもしれません。

――「年越し」が決まりましたが、2日の試合に向けて意気込みをお願いします

 2日に向けてメンバー選考のバトルがあるので、そこで勝ってメンバーに入るということと、しっかりまた勝って4年生と一緒にまた次の舞台、決勝の舞台に行って、そこで優勝するということだけを目標に頑張ります。個人の目標というよりは4年生のために戦うので、そこのモチベーションを変えずに、またメンバー入りのバトルから勝っていきたいです。

CTB吉村紘(スポ1=東福岡)

――初めてのスタメンでしたがお気持ちはいかがでしたか

 緊張しましたね。練習通りのプレーを出せたところと、やっぱりディフェンスのところで何本かタックルを外されたのでそこは課題かなと思います。

――アタックの面で、CTBとしてとして練習を重ねてきたと言及されていましたが、コンタクトの回数が増えることで実際に感じた課題や成果はありますか

 今までCTBをプレーされてきた中西さん(CTB中西亮太朗、商2=東京・早実)や将伍さん(CTB中野将伍、スポ4=福岡・東筑)と同じようなプレーはできないので、ハンドリングとかスキルの部分で、チームの外の良いランナーと内側のアタックをつなげるということを意識して取り組みました。

――個人としてこの大学選手権を通して達成したい目標はありますか

 『荒ぶる』を取る瞬間に僕もグラウンドに立っていたいですし、だからその目標を達成できるように試合に出れるように日々頑張っていきたいと思います。

――次戦に向けて一言お願いします

 メンバー入るか分からないので、また今週1週間しっかりアピールして最高の準備をしていきたいと思います。

全国大学選手権
早大スコア日大
前半後半得点前半後半
2433
57合計14
【得点】▽トライ 古賀3、長田2、河瀬、小西、丸尾 ▽ゴール 齋藤(7G、1PG)、岸岡(1G)
※得点者は早大のみ記載
      

早大メンバー
背番号名前学部学年出身校
久保 優スポ3福岡・筑紫
 後半17分交代→17横山  
森島 大智教4東京・早実
 後半20分交代→16宮武  
小林 賢太スポ2東福岡
 後半17分交代→18阿部  
三浦 駿平スポ4秋田中央
下川 甲嗣スポ3福岡・修猷館
相良 昌彦社1東京・早実
 後半33分交代→19大﨑  
幸重 天文構4大分舞鶴
 後半25分交代→20柴田  
丸尾 崇真文構3東京・早実
◎齋藤 直人スポ4神奈川・桐蔭学園
 後半33分交代→21小西  
10岸岡 智樹教4大阪・東海大仰星
11古賀 由教スポ3東福岡
12吉村 紘スポ1東福岡
13長田 智希スポ2大阪・東海大仰星
 後半25分交代→22中西  
14桑山 淳生スポ4鹿児島実
15河瀬 諒介スポ2大阪・東海大仰星
 後半28分交代→23梅津  
リザーブ
16宮武 海人政経2東京・早大学院
17横山 太一スポ2東京・国学院久我山
18阿部 対我社2東京・早実
19大﨑 哲徳文構2東京・国学院久我山
20柴田 徹社4神奈川・桐蔭学園
21小西 泰聖スポ1神奈川・桐蔭学園
22中西 亮太朗商2東京・早実
23梅津 友喜スポ4岩手・黒沢尻北
※◎はゲームキャプテン、監督は相良南海夫(平4政経卒=東京・早大学院)